自社HP経由の採用が400%増加。理系学生との接点激減という課題を乗り越えた、エンジニア採用の「採用マーケティング」

創業60年以上の歴史を誇り、日本のものづくりを根幹から支える総合エンジニアリングソリューションカンパニー、セントラルエンジニアリング株式会社。
同社は、コロナ禍を機に激変した新卒採用市場において、「従来の採用手法が通用しない」という大きな壁に直面。特に学生との直接的な接点が失われ、採用単価が高騰するという深刻な課題を抱えていました。
この状況を打開すべく、同社は採用マーケティングへの舵を切ります。受け皿となる採用サイトを1年がかりでリニューアルし、攻めの施策として「Chokusai」を導入。結果、24卒・25卒ではほとんど実績がなかった自社HP経由の内定承諾者が、26卒では飛躍的に増加し、採用数が取材時点(2025年7月)で400%へと飛躍。採用目標の達成も目前に迫っています。
「丸投げでは成果は出ない」と語る島田様に、Chokusaiと共に歩んだ採用改革の全貌と、成功の裏にあった熱い想いを伺いました。
セントラルエンジニアリング株式会社
創業60年を超える総合エンジニアリングソリューションカンパニー。 受託開発・設計、受託製造、構内請負・エンジニア派遣、自社開発を通じ、防災、セキュリティ、輸送機器、プラント重工業、電気電子通信、IT、建築設備、さらには航空宇宙など 、多岐にわたる領域で日本のものづくりを支えています。約1100名のエンジニアが在籍し、「家族に誇れる会社であれ」を企業理念に掲げています。
課題:コロナ禍で激変した採用市場。強みだった「学校訪問」が機能しない状態に。
-Chokusai導入前、どのような採用課題を抱えていらっしゃいましたか?
島田様:一番の課題は、コロナ禍以降、学生との直接的な接点を持つ機会が大幅に減少したことでした。 以前は、大学や専門学校を訪問し、キャリアセンターの方や教授と関係性を築くことで、学生を紹介していただく「学校訪問」が我々の採用活動の柱の一つでした。しかし、コロナ禍で就職活動のオンライン化が急速に進み、学生がキャリアセンターや先生に相談する機会そのものが減ってしまったのです。 私たちも年間で延べ300名もの先生方とお会いしていた時期もありましたが、あれだけ力を入れても、近年では学校経由での紹介は数名にまで落ち込んでしまいました 。人的コストをかけても成果に繋がらない、非常に効率の悪い状況に陥っていたのです。
【図1:導入前の課題(コロナ禍を境にした採用市場の変化)】
-学生との接点が減る一方で、他に変化はありましたか?
島田様:学生が個人で情報を集め、エージェントを活用するケースが主流になりました。それに伴い、人材紹介会社経由での採用が増え、採用単価が高騰してしまったことも大きな課題でした。社内でも採用単価を下げることが目標として掲げられており、エージェント頼りのやり方では限界だと感じていました。 ナビサイトでダイレクトメールを送るといった施策も行いましたが、学生の考え方も多様化しており、なかなか効率が上がらないのが実情でした。直接学生にアプローチできず、コストだけが膨らんでいく。この負のスパイラルを断ち切る必要がありました。
施策:「受け皿」と「攻撃」の両輪。「Chokusai」担当者と伴走した、クリエイティブの検証・改善
課題解決のため、本格的な採用マーケティングへ転換しました。まず攻めの施策の「受け皿」として採用HPをリニューアル。次に学生へ直接アプローチする「攻撃」の施策として「Chokusai」を導入しました。
【図2:「受け皿」と「攻撃」の両輪アプローチのSTEP】
-課題に対し、どのようにアプローチされたのでしょうか?
島田様:まず、本格的なデジタルマーケティングに乗り出す前提として、”受け皿”である採用ホームページを1年がかりでリニューアルしました。私たちの事業はBtoBが中心で、学生さんには馴染みが薄い。その事業内容をいかに分かりやすく伝え、スムーズに応募まで導けるか。導線設計やビジュアル面を徹底的に見直しました。 そして、その完成した”受け皿”に学生を呼び込むための”攻撃”の施策として、広告の導入を検討していたのです。そのタイミングで出会ったのが「Chokusai」でした 。
-数ある広告サービスの中で、Chokusaiを選ばれた決め手は何でしたか?
島田様:スマホでの情報収集が当たり前のZ世代の学生たちにアプローチするには、SNS広告が有効だと考えていました。Chokusaiは、まさに私たちが求めていた「学生に直接タッチできる」サービスであり、まずは認知度を上げるためのSNS広告から始めてみることにしました。 何より重要だったのは、Chokusaiの担当者さんと「伴走」できたことです。広告は初めての取り組みで社内にノウハウもありませんでしたが、だからといって丸投げするつもりは一切ありませんでした。
-具体的には、どのように連携して施策を進められたのですか?
島田様:私自身もデジタルマーケティングの経験があったので、Chokusaiの担当者さんとはかなり専門的なレベルでやり取りをさせていただきました。ターゲットの切り方から、インプレッションやクリック率の分析、流入データの突き合わせまで、密に連携しました。 クリエイティブに関しても、二人三脚で改善を繰り返しましたね。最初は静止画バナーから始め、リニューアルしたHPの雰囲気やデザインと合っていなければすぐに修正を依頼しました。反応が鈍ってきたらすぐに次の手を打つ。採用が本格化する時期には、御社から提案のあった「カルーセル広告」に切り替え、これが功を奏して流入がピークに達しました。 最近では、26卒の最終追い込みと27卒への認知拡大のために動画広告にも挑戦しました。台本は御社に作ってもらい、撮影はうちの社員に協力してもらいました。常に状況を分析し、戦略に合わせて最適な手段を考え、スピーディーに実行していく。このサイクルを回せたことが大きかったと思います。
【図3:カルーセル広告のイメージ】
成果:HP経由の採用が昨対比400%増加!採用マーケティングの重要性
-「Chokusai」を導入した結果、どのような成果がありましたか?
島田様:最も大きな成果は、24卒・25卒ではほとんど実績がなかった自社HP経由の内定承諾者が、26卒採用で400%増加したことです(取材時点)。 導入当初、社内には「広告で本当に採用できるのか?」という疑心暗鬼な雰囲気もありました。しかし、結果的にChokusai経由の採用が全体の約1割を占めるまでになり、今ではデジタルマーケティングの重要性を社内に示すことができました。 採用マーケティングにおいての、採用人数と採用単価の目標達成もあと一歩というところまで来ています。
-「Chokusai」にご期待いただいていることはありますか?
島田様:直接的なコンバージョンだけでなく、「SNS広告でセントラルエンジニアリングを何となく見たことがある」という認知が、後々のオーガニック検索(指名検索)に繋がり、自社HPからのエントリーを増やしてくれるという二次的な効果を期待しています。
さいごに:企業と事業者が「共同生命体」になることが成功の鍵
-採用活動において、貴社が大切にされていることを教えてください。
島田様:私たちの企業理念は「家族に誇れる会社であれ」です。ここで言う”家族”とは、血縁関係のある家族だけでなく、共に歩む全ての仲間を指します。会社が素晴らしいのではなく、そこにいる”人”が素晴らしいのだ、と。 だからこそ、採用では「今の自分を超えていきたい人」「挑戦する気持ちを忘れない人」「ものづくりが好きな人」「チームで動くのが好きな人」という4つの人物像を掲げ、マインド面を重視しています。応募書類や適性検査だけで合否を判断することはありません。この想いに共感してくれる仲間と出会うために、私たちは採用活動を行っています。
-同じように採用に悩む企業担当者の方へメッセージをお願いします。
島田様:広告代理店さんやChokusaiさんのような事業者の方に、丸投げするのは絶対に良くないと思います。たとえ自社にノウハウがなくても、分からないなりに勉強し、担当者の方に積極的に質問して、自分自身が主体となってプロジェクトをコントロールしていく姿勢が不可欠です。 自分たちと事業者が、言わば「共同生命体」となって、一緒になって成果を追求していく。このスタンスで取り組むことが、外部のサービスを最大限に活用し、成果を出すための鍵だと、私は確信しています。
編集後記
セントラルエンジニアリング様の事例は、採用市場が激変する中で、従来の手法に固執するのではなく、データを基に主体的に戦略を組み立てる「攻めの採用マーケティング」がいかに重要であるかを示しています。 「Chokusai」を通じて、直接的な接点を持てなかった学生へダイレクトにアプローチし、自社の魅力と可能性を届けた結果、採用の裾野を大きく広げることに成功されました。 インタビューを通じて感じたのは、島田様ご自身のマーケティングに対する深い知見と、「丸投げせず事業者と一体で成果を出す」という強い意志です。まず「受け皿」となる採用サイトを周到に準備し、そこにChokusaiの「潜在層へ直接アプローチする」という機能が掛け合わさりました。この強固な土台と二人三脚の「伴走」があったからこそ、単なる広告運用に留まらない、採用単価の削減と母集団の質の向上という大きな成果に繋がったのだと確信しています。 今後は、今回の成功で得たデータを基に、27卒採用に向けてさらに戦略的な採用活動を展開されるとのこと。そのビジョンの実現に向けて、私たちも引き続き最強の「伴走者」として、全力でサポートさせていただきます。
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