自社ECサイト売上が8年間で約8倍に成長。モール依存を脱却したライオンハート、成功の秘訣

「常に変化を恐れず、新たな価値観をシェアし続ける」をコンセプトに掲げるアクセサリーブランド「LION HEART」。 30周年を目前に控え、老舗でありながら挑戦を続ける同社のEC事業は、今や会社全体の売上の大半を占めるまでに成長しました。 売上のほとんどを外部モールに依存していた状態から、いかにして8年連続で売上成長を続け、EC事業を会社の柱へと成長させたのか。EC事業部責任者の藤原様にお話を伺いました。

株式会社ライオンハート
■所在地:〒102-0076 東京都 千代田区五番町 2-13 林五ビル 4階
■代表取締役:橋本匡史
■オンラインショップ: https://lionheart-store.com/
得られた成果
- 自社ECサイト売上が8年間で約8倍に成長
- EC事業が会社全体の売上の6〜7割を占めるまでに成長
- コラボ企画による継続的な新規顧客獲得の仕組み構築
- 顧客アンケートを活用した企画・改善サイクルの実現
コンサルティング導入前の課題
- 外部モールに依存した収益構造
- 社内にEC運用の専門知識を持つ人材が不在
- 集客のための広告運用のノウハウがない
- EC担当者がWeb専門知識のない状態からのスタート
これからが行ったこと
- 広告運用代行と継続的なコンサルティング
- TikTokなど新規広告媒体への展開支援
- ECサイトUIの改善提案と実装
- データに基づいたアクションプランの策定、実行
課題:売上の大半はモール依存。社内にノウハウがなく手探りだった自社EC

EC事業の黎明期、ライオンハート様はECの専門知識を持つ人材がいないという大きな壁に直面していました。売上の大半を外部モールに依存する構造に強い危機感を抱きながらも、具体的な改善策が分からず、手探りの状態が続いていたといいます。
―当時のEC事業が抱えていた、一番の課題は何だったのでしょうか。
藤原様:一番は、売上構造の課題です。私が引き継いだ翌年の2016年時点で、公式ストアの年間売上は、主要な外部モールの6分の1程度で、圧倒的にモールが強い状況でした。当時は「モールからの脱却」というトレンドがあり、自社の公式ストアを頑張るべきだという風潮だったのですが、社内にECの知識がある人がほとんどおらず、売上をどう拡大していくか、その方法が全く分からないというのが最大の課題でしたね。

―弊社にご相談いただく前は、EC事業においてどのような状況だったのでしょうか。
藤原様: EC担当になった当初、社内にはECの専門知識を持つ人がほとんどいませんでした。2003年から自社サイト自体はありましたが、外部に任せきりで社内にノウハウが蓄積されておらず、手探りで運用している状態でした。
―そうした課題を抱える中で、どのようにして弊社を見つけ、お声がけいただいたのでしょうか。
藤原様: ECの知識をつけようと偶然参加したオフラインのセミナーが、これからさんとの出会いでした。 特に外部の委託先を探していたわけではなかったのですが、当時、自社だけではどうにもならないと感じていたのが「集客」、特に広告運用でした。 まずは専門家であるこれからさんに広告運用をお願いしてみよう、というのが最初のきっかけです。
施策:売上成長を止めないための「攻めのPDCAサイクル」

(写真左から)株式会社ライオンハート 藤原様・株式会社ライオンハート 加藤様・株式会社これから 金・株式会社これから 倉田
課題解決の糸口を探す中で出会ったのが「これから」でした。自社運用では手が回らなかった細やかなPDCAサイクルを回すだけでなく、その過程で得られる知見やノウハウが社内に蓄積されていきました。
―広告運用の再設計:自社運用の限界を「二人三脚のPDCA」で乗り越える
藤原様:以前、自社で広告運用をしていた時期は、リソースが足りず、やりたいと思っていたバナーのABテストなども手が回らない状態でした。そんな時に、広告担当の金さんから頂いたご提案が、まさに私たちが困っていることと見事にマッチしたんです。
これから 金:当時の状況を拝見し、ツールを活用したカタログ配信だけでは、広告効果を最大化できていないと感じました。そこで、バナーを活用したディスプレイ広告の配信やそのABテスト、活用しきれていなかったLPの最適化など、より踏み込んだ施策をご提案しました。 私たちは広告代理店ではなく、ECサイトの運用コンサルティングという立ち位置です。一般的な広告代理店がCPAやCPCをKPIにするのに対し、私たちはECサイトの「売上」そのものをKPIに設定します。だからこそ、売上に直結する分析や施策のご提案ができるのが、私たちの強みです。

【図解1:広告運用PDCAのBefore→After】
―データに基づいたクリエイティブとLP改善:広告効果の最大化
これから 金:ライオンハート様の強みである「金属アレルギー対応」といった機能面は、確実にニーズがあります。 広告クリエイティブでは、もちろんデザイン面も見せますが、そうしたお客様のニーズにしっかり応えるメッセージを常に意識しています。
これから 倉田:広告の効果を最大化するために、広告の着地点となるLPについてもチームで議論します。 「こうした方がいいのでは」という改善案を提案させていただき、実際に商品詳細ページに導線を設置するなどの改修も行いました。

【図解2:広告運用から着地ページの改善の手順】
―新規チャネルへの挑戦:TikTok広告で新たな顧客層を開拓
藤原様:最近では、こちらから「TikTok広告をやりたい」と相談させていただきました。 まさに、社内だけでは絶対にできなかったことですが、企画から実行までをきちんと形にしてくれて、本当にありがたいと感じています。 こうした新しい挑戦ができるのも、信頼できるパートナーがいてくれるからこそです。
―「知見が社内に貯まる」定例会:単なる外注ではない、伴走型支援
藤原様:弊社の定例会は、単なる数字の報告会ではありません。 出てきた数値を見て「次にどういうアクションを起こすか」を一緒に考える場になっています。 その時々で必要な提案を臨機応変にいただけるので、私たち自身にもどんどん知識が蓄積されていく実感があります。分からないことは専門家であるパートナーに素直に聞き、共に学ぶ姿勢が、EC事業を成功させる鍵ではないでしょうか。
これから 倉田:私たちの提案に対し、ライオンハート様は常に「面白そうだからやってみよう」と、すぐにGOをだしてくださいます。 その挑戦する力と実行スピードこそが、この継続的な成長を支えている最大の要因だと感じています。

成果:成功の最大の要因は「挑戦する文化」。8年連続の持続的成長へ
自社ECサイトの売上は一度も前年を割ることなく成長を続け、会社の売上の大半を占める事業の柱へと成長しました。その裏には、ライオンハート様の挑戦を恐れない企業文化と、それを最大限に活かすこれからの伴走がありました。

―8年連続での成長、その具体的な成果を教えてください。
藤原様:年々右肩上がりで成長を続けており、一度も前年を割ったことはありません。 特にここ数年の成長は著しく、事業の規模は数年前に比べて何倍にもなっています。 物価高など厳しい市況が続く中でも、一貫して成長を続けているのが最大の成果です。

―成長を続けられる最も重要な要因は何だとお考えですか。
藤原様: 最も重要なのは、私たちコンサルティングを受ける側の姿勢、つまり「挑戦する文化」だと思います。パートナーに任せきりにするのではなく、提案を積極的に受け入れ、時にはこちらから提案するくらいの熱意を持つこと。この相互作用がなければ、お互いに成長できないと考えています。 そして、その挑戦の方向性を決めるのが、お客様の声です。ECサイトの購入完了画面にアンケートを設置し、常に顧客の皆様の声を形にすることを意識しています。特に、報酬がないにもかかわらず、購入された方の大半が回答してくださるという事実は、私たちにとって非常に大きな武器であり、励みにもなっています。 この「挑戦する文化」と「顧客を第一に考える姿勢」、この両輪が成長の原動力だと確信しています。

―コラボ企画の成功も、その文化の表れでしょうか。
藤原様:そうですね。大きな反響があるコラボ企画も同じ姿勢を崩さずに実施しています。 例えばコラボ用に作った商品ページは、お客様から「分かりやすい」と大好評でした。 このように、常に過去の経験やお客様の声を元に、新しい挑戦を改善しながら続けていくことが、結果に繋がっているのだと思います。

【図解3:成長要因のサマリー】
展望:100年続くブランドへ。唯一無二のサイトを目指す今後の挑戦

―今後のEC事業の展望や目標についてお聞かせください。
藤原様:大きな話ですが、ファッションやジュエリーの業界で「初めての〇〇」と呼ばれるようなサイトにしていきたいです。例えば「モノを売る」から「物語を届ける」メディア型のEC・ファン参加型で作るECとして唯一無二の存在になるのが目標です。
ー目標達成に向けて、今後弊社に期待することは何ですか。
藤原様:いつも最適なご提案をいただき感謝していますが、今後はもっと貪欲でありたいです。「次はこれだけの目標を目指しましょう」というような、現状維持に満足しない、より高い目標達成のための提案を今まで以上に期待しています。
ー最後に、今ECを運営されている方々へ向けてアドバイスをお願いします。
藤原様:10年間ECに携わってきて思うのは、ECはスマートに見えて、実は泥臭い作業が非常に多いということです。その泥臭いことを、目標達成のためにやり続けられるかどうかが、とても大事だと思います。また、外部のパートナーも含め、多くの人と協力して「良いチームを作る」ことも不可欠です。 気持ちの部分とチーム作り、この2つが成功の鍵ではないでしょうか。
まとめ:戦略と伴走力で、「初めての○○」と呼ばれるECサイトへ

手探りの状態で自社ECの強化に着手されたライオンハート様。売上の大半を外部モールに依存し、社内に専門知識がないという大きな課題を抱える中、株式会社これからとの出会いが転機となりました。 手探りの状態から、担当者との「相性」と「伴走するスタンス」を信じて築き上げた信頼関係が、その後の飛躍の土台となりました。広告運用からサイト改善まで、一貫したPDCAサイクルを回す二人三脚の取り組みは、ライオンハート様が持つ「変化を恐れない」というチャレンジングな企業文化と見事に融合。結果として、自社ECサイトの売上が8年間で8倍という目覚ましい成果に繋がりました。 今後とも、ライオンハート様のECサイトを「初めての〇〇」と呼ばれるようなサイトにするべく、伴走してまいります。 ECサイトを基点とした事業全体の成長についてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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2025/08/25(月)


