第4部1章 魅力が伝わる商品ページの作り込み方

今回から第4部ということで、購入率を上げるための施策を4回に分けてご紹介します。まず第1回目は商品ページの作り込みについて。思わずポチっとしたくなるページにはどんな法則があるのでしょうか。
目次 ・商品ページの作り込みってなに? ・トップページだけじゃない!ネットショップの玄関はたくさんある ・売れる商品ページは6つのポイントでできている ・思わずポチっちゃう?事例5選!
商品ページの作り込みってなに?
まずCMSにはテンプレートを使用して商品ページを作る機能があります。 この機能を使うと商品名・型番・価格・商品説明文・商品画像・カテゴリー名など、商品のデータを入力すると、自動でテンプレートに合わせてページが生成されます。
しかしこれはあくまでもテンプレートのため、同じテンプレートを使用しているショップと同じ構成になります。 ショップを制作・運営しているとだんだん「カートボタンの色や形を変えたい」「商品画像の枚数を増やしたい」など、カスタマイズしたいことが増えてくるかと思います。
そこで行うのが商品ページの作り込みです。 簡単なものであれば文字の大きさや色を変えたり、時間をかけるのであればレイアウトを変えたりなど。CMSなのである程度の制約はありますが、HTMLやCSSを使うことでテンプレート感を感じさせないページを作ることができます。
トップページだけじゃない!ネットショップの玄関はたくさんある
皆さんはユーザーが自分のネットショップにどのページから流入してきているかチェックしていますか?みんながみんなトップページからアクセスしていると思っていませんか?
ネットショップに限らずですが、ユーザーはWebサイトにアクセスするときにトップページから入るとは限りません。ショップ名を知っていて、「このサイトを見たい」「このサイトで買いたい」と思ってる人であればトップページからアクセスするでしょう しかし「赤いスニーカーがほしいけどどこで買おうかな~」というようなウィンドウショッピング感覚の人や、「○○メーカーの××という品番の商品がほしい!」という指名買いの人は商品ページやブログなどトップページ以外から流入します。ネットショップの玄関はトップページだけでなく、商品ページ・カテゴリーページなどページ数の分だけあるのです。
売れる商品ページは6つのポイントでできている
売れる商品ページといってもさまざまな構成があります。この順番で画像やテキストを配置したから売れるというわけではありません。ただ売れているショップの商品ページにはいくつかのポイントがあります。そのポイントを押さえるだけで、商品の見やすさや買いやすさが断然変わります。
その1 商品名は1番目に付くところに配置する
極端な例ですがソファーのページで「写真もたくさんある・紹介文もわかりやすい・デザインもかわいい」で、さぁカートボタンを押そうとしたとき。下の方に”ドールハウス用ミニチュアソファー”と書かれていたら、、、あなたならどう思いますか?わたしならなんて不親切な!とイラっとすると思います。最悪クレームにもなりかねませんよね。
ネットショップではサイズ感や質感を伝えることは難しいです。お客様が快適にショッピングできることを考えるのであれば、商品名はファーストビューで見られる位置に配置しましょう。
その2 商品画像
商品の画像は商品ページの中でも特に重要な情報の1つです。 ”ソファーの写真”と言っても前面の1枚だけよりも、側面や背面・生地のアップなどより詳細な情報があった方が商品の情報や購入後のイメージなどがつきやすくなります。
ただCMSの種類や契約プランによっては登録できる画像の枚数が限られているものもあります。使用しているCMSの仕様を確認してから登録するようにしましょう。
商品写真の選び方や撮り方は特に重要なので、詳しい説明は次の章で紹介します。
その3 商品紹介文にはアピールしたい内容だけではなく「お客様が欲しい情報」を
「フランスの有名メーカーと共同開発・脚部の木材は屋久杉でシートは最高級の牛革を使用・低反発クッションで座り心地バッチリ」 これらも他社との差別化するためのアピールポイントの1つではあります。ですがこれらは本当にお客様が知りたい情報でしょうか?販売者の商品に対する熱は伝わるかもしれませんが、これでは商品のイメージは浮かびにくいでしょう。 お客様にとって、その商品がどれだけ優れているかよりも実際に家に置いたとき・使ったときどうかの方が重要です。 座ったときのサイズ感・メンテナンスはできるのか・10年使用してでどのくらい色見や座り心地が変化するのか・リクライニングの有無など。お客様の目線になって、実際に商品を買うときにあったら参考になる説明を書くようにしましょう。商品説明文は商品のPRだけではなく、あくまでも購入後をイメージさせる説明文です。

その4 配送や決済の情報を載せる
送料の案内や決済の種類などはフッターや別ページに記載しているかと思います。ですが商品ページにももう一度記載するか、カートボタンの近くに案内ページのリンクを貼りましょう。商品をカゴに入れる前に、送料や決済方法を確認したくなるものです。 特に送料を無料にしている場合は、購入の大きな決め手となるのでしっかり見せるようにしましょう。
またネットショップでは約50%の人がクレジットで決済を行います。決済画面で自分のカード会社が使えない!となるとカゴ落ちの原因にもなります。 使用できるクレジットの会社のアイコンやクレジット以外の決済方法もあるということを表記するととても親切ですね。
その5 実際に購入したお客様の声を載せる
いわゆる口コミというやつですね。 販売者からの説明文や商品画像だけでなく実際に購入した人の使用感や感想があると、安心感を与えることができます。また口コミは購入意欲を高める要素にもなるので有効活用しましょう。
その6 ついでに商品を表示する
Amazonで”よく一緒に購入されている商品”や”この商品を買った人はこんな商品も買っています”という表示を一度は目にしたことがあるかと思います。 それと同じでついでに商品とは「ついでにこれも買っておこう!」とついポチっとしてしまう商品のことです。具体的にはソファーを購入しようとしている人に向けて、それに合うクッションやラグ・スリッパなどを提案するといった、関連した商品を表示させます。 これをすることによって、1回あたりの購入額を高める(=平均単価を上げる)効果があります。
6つのポイントを詰め込むと、、、
以上6つのポイントを押さえると、商品ページの構成はこのようになります。
ただこれが正解というわけではないので、ショップのコンセプトに合わせたりターゲット層を考慮して商品ページの構成を考えましょう。
思わずポチっちゃう?事例5選!
最後に商品ページがよく作り込まれているネットショップを5店舗ご紹介します。構成は5店舗それぞれですが、売れるためのポイントは押さえられています。どのように組み込まれているか探しながら見てみるのもいいかもしれませんね。
1. T2O ONLINE STORE
カラーバリエーションや着用イメージの画像が詳しく載っており、シンプルですがわかりやすい商品ページになっています。
3. きもの和 給前
商品ページ内にもお仕立てや発送・返品交換についてしっかり説明があるので、高額な商品の注文でも安心です。
5. 相馬のおんちゃま
商品だけでなく加工所での画像もあり、産地直送感が伝わります。