中国ECサイトの市場や売上ランキング|おすすめネットショップや日本企業を解説

category :  EC売上UP

update :  2022/06/24(金)

staff :  yamada

中国のEC 市場に進出する日本の企業が増えています。

進出しているのは大手企業が目立ちますが、国内の市場が停滞している中で、新たな販路を拡大するための選択肢として中国の EC 市場は欠かせません。

現在の中国のEC 市場の動向や傾向を解説します。

自社が中国のEC市場にいつ、どのように参入するとか参考にしてください。

 

世界における中国のEC市場規模・EC化率の現状

中国は世界で最もECの市場規模が大きく、EC化率も最も高い国です。

 

 

参考:電子商取引に関する市場調査(経済産業省)

中国のEC 市場はアメリカの約2.9倍、日本の約16倍です。

世界で最も大きい市場である中国は、今後もEC市場が伸び続けると予測されています。

  • ・中間階級や富裕層が増えている
  • ・アリババをはじめとする中国の大手ネット企業が小売業のビジネスモデルを変え続けている
  • ・AlipayやWeChat Payなどの電子決済が広がっている
  • ・ソーシャルメディアが商品の購買に強い影響力を持っている
  • ・地方の農村部にECが広がっている

 

中国のEC市場規模・EC化率の推移

中国のEC 市場規模、 EC化率は毎年伸び続けています。

 

中国のEC市場規模・EC化率

参考:JETRO

2020年の中国のEC小売額は、11兆7,601億元(約188兆1,616億円、1 元=約 16 円)です。

小売総額に占めるEC化率も30%に達しました。

今後も中国の都市部から離れた地方の農村部のEC化が進んでいくので、更なる拡大が見込まれます。

 

中国の小売業の売上ランキング

2020年の中国小売業の取引高上位20位のランキングです。

 

中国ECモール・サイトの売上ランキング

参考:JETRO

上位3社は天猫(Tmall)・京東(JD.com)・拼多多(pinduoduo)のEC事業者です

6位のEC事業者の唯品会の売り上げは、100位のうち、最も高い成長率を記録しました。

さらに、19位にいるEC事業者の雲集を含めた、これらのEC事業者5社の売上高は合計で7兆6,705億元(122兆7280億円、1 元=約 16 円)となり、100位の企業の総売上高の約75%を占めています。

EC事業者の伸びが非常に顕著となっており、中国の小売業界においてEC が本流と言えます。

 

中国のECサイトの売上シェアランキング

2019年度の中国の EC プラットフォーム事業者のシェアです。

 

順位 サイト名 シェア
1 Alibaba(Tamll・Kaolaなど) 50.8%
2

京東商城(JD.com)

15.9%
3 拼多多(Pinduoduo 13.2%
4 蘇寧易購(Suning 1.6%
5 唯品会(vip.com 0.9%

参考:電子商取引に関する市場調査(経済産業省)

世界最大の流通総額のEコマース企業のAlibabaは 、 Kaola買収したことでさらにシェアを伸ばしました。

京東は、自社で仕入れた商品を販売する直販型のサイトで、Tmallと2強となるセレクトショップです。

Pinduoduoは2015 年の設立の新興企業ながら、SNS型のECとして急成長しています。

 

中国EC市場に参入している日本企業

2020年以降、日本国内のメーカーが中国のEC事業の取り組みを強化する企業が増えています。

中国のEC 市場に参入している日本企業の一例です。

  • ・ユニクロ
  • ・花王
  • ・資生堂
  • ・グリコ
  • ・ZOZO
  • ・アシックス
  • ・小林製薬
  • サントリーウエルネス
  • ・ニトリ
  • ・オルビス
  • ・無印良品

 

中国 EC市場に参入しているのは、EC事業者だけではなく、メーカーも増えつつあります。

中国のECの市場が伸び続けているので、今後もさらに中国に参入する企業が増えることは間違いありません。

 

中国のEC市場の特徴とポイント

中国 EC 市場の特徴やポイントを解説します。

  • ・EC市場への参入方法は3通り
  • ・ECモールが圧倒的に強い
  • ・ECモールで売れている商品の傾向

 

越境ECのモールでは日本製の商品が評価されており、日本のメーカーにとってはビジネスチャンスがありますが、一方で参入する障壁も少なからずあります。

 

中国へのEC参入方法は3通り

日本企業が中国のEC市場に参入するには3通りあります。

  • ・中国EC事業者のモールに出店する
  • ・海外のECサイトを通じて中国向けに販売する
  • ・中国で設立した拠点で自社 ECサイトを構築・販売する

 

ECモールへの出店には審査があり、敷居は決して低くありません。

例えば、Tmallの出店には、企業規模・保証額など、様々な条件が設けられ、モール側が主導する売り手市場となっています。

日本のメーカーの場合は、 EC モールに出店するケースがほとんどです。

ZOZOは過去に中国に進出して撤退しましたが、2019年から新たに現地でモールを立ち上げています。

そもそも、中国政府の政策によって状況が変わることがあるため、それも踏まえて検討するのが良いでしょう。

 

ECモールが圧倒的に強い

日本企業が中国での越境 EC を成功させるためにはECモールが有利です。

なぜならば、中国の消費者は日本のように検索エンジンを利用せず、TmallやJD.comなど大手EC モール内で商品を購入することが多いからです。

そのため、自社サイトの場合、集客方法をいかにやるか?が非常に重要です。

ちなみに中国でもSNSが非常に発達しており、EC事業において重要なメディアになっています。

 

ECモールで売れている商品カテゴリ

越境ECでは、どのような商品が売れているのか紹介します。

下記は、2020年の天猫国際における成長している商品カテゴリーです。

 

参考:JETRO

2019 年に消費者が最も気に入った越境ECにおける商品カテゴリーの上位の内訳です。

  • ①メイクアップ・美容関連商品(構成比 35.8%)
  • ②健康食品・サプリメント(31.2%)
  • ③シャンプー、ボディソープ、歯磨き粉などのパーソナルケア商品(24.4%)
  • ④食品・飲料(20.5%)
  • ⑤デジタル家電(16.7%)
  • ⑥アパレル・バッグ類(14.4%)

 

ちなみに、アリババグループの越境EC(天猫国際)で、年に一度のイベントの「独身の日」期間中に、国・地域別商品取引額
ランキングで日本製品が5年連続で1 位を獲得しました。

 

まとめ

日本企業が中国の EC 市場に参入することがますます増えています。

世界で最もEC市場規模が大きく、今後も更なる拡大が見込まれるためです。

日本企業が EC 市場に参入するための方法は、現在のところ現地のEC モールに出店することがおすすめです。

日本製の商品が評価されているカテゴリもあるため、現地に合わせた販売戦略を練ることで、売上が伸びる可能性もあります。

中国の EC 市場は、新たに販路を増やしたい事業者にとっては欠かせない選択肢の一つと言えます。

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