お笑い芸人と会社員の兼業は強みになる!?アンゴラ村長が異色の兼業キャリアを歩む理由
なわとびを飛ぶ(サビでは「飛ばないーっ!」けれど)側でおなじみのアンゴラ村長こと佐藤歩実も、実はこれからで働くメンバーのひとりです。
お笑い芸人との両立を前提にこれからに入社し、入社わずか半年でキングオブコント準優勝に輝いて、数年は“籍だけおいて休職状態”。2021年からこれからに復帰して、子ども向けのプログラミング事業「これからKIDS」に参画し、プログラミング教室の先生として日々子どもたちにプログラミングの楽しさを教えています。
なぜお笑い芸人と会社員の兼業の道を選んだのか。復職・プログラミング教室の先生になることを決めた理由とは。そして、兼業の魅力やこの記事を読むメンバーへのメッセージなどを伺いました。
佐藤(アンゴラ村長)
SATO(Angora Soncho)
2017年新卒入社。
大学時代からお笑い芸人として活動を始め、副業OKのこれからに入社。
2017年末のキングオブコントで準優勝し、一躍時の人に。
芸人活動が忙しくなり、これからを休職。
2021年、子供向け活動をもっと幅広く行うため、子供向けプログラミング教室の講師としてこれからに復帰。
今では広報として、会社TikTokの運営も行う。
芸人活動も邁進中、SNSはフォロワー計53万人。(2021.12現在)
「どヘンタイ募集」を掲げる会社は、芸人の私を面白がってくれた
お笑いとの出会いは、中学2年生の時。
友達が「佐藤ちゃん!私の好きなNON STYLEがM-1に出るから見てくれない?」と言われて見てみたら、「こんな面白い人たちがいるんだ!」って衝撃を受けたんです。
そこからお笑いを見始めました。高校では、落語研究部という名の漫才をする部活に入って自分もお笑いをする側になり、高校生向けの漫才大会にも出場して。お客さんにウケた時、人生で一番くらいうれしかったんです。そのまま早稲田大学ではお笑いサークルに入って…と気付けば芋づる式にお笑いの世界へ足を踏み入れました。
大学1年生の時にはワタナベエンターテインメントが大学生向けに開いているお笑いの大会で決勝に進出して養成所に入り、大学3年生の時には事務所に所属することに。
そんな中、就職活動の時期を迎えて。
両親から、「せっかく早稲田大学に行ったんだから、副業できる企業を受けてみたら?それでダメなら違う選択肢を考えたらいいんじゃない?」とアドバイスを貰ったこともあって、就職活動をすることにしました。当時のオアシズの大久保さんのように企業に勤めながら芸人をするのってとても面白いし自分のトピックとして強みにもなりそうだなと思って。
ただ、当時は副業ができる会社がなかなか無かったんです。
大企業はまずNG。それに、副業OKを謳ってる企業の面接で、「大学時代はお笑いを頑張ってきました!〇〇大会で決勝に進出しました!」と答えると、「プロにならないの?」と聞かれ、素直に「すでにプロになっていて、副業をしながら続けたいんです!」って答えると、後日静かにお祈りメールが届くことが続いて。そりゃそうだよね、と。
そんな中、ベンチャー企業も含めて探し始めた時に見つけたのが、これからでした。
まず、飛び込んできたのが「どヘンタイ募集」の文字で。「ここならいけるかも!」って思いました(笑)
「どヘンタイ募集」を謳っている会社が、「芸人をしながら勤めたいです!」という人間を拒否するわけがないんじゃないかと思って(笑)
一次面接の面接官は(これからKIDS事業部長の)有川さんだったんですが、「芸人やりながらここで働きたいと思ってます!」と言ったら、「いいじゃん!」って言われて(笑)
「次の社長面接では、ここの答え方をもう少し工夫したらいいよ」ってアドバイスまでくれる全面バックアップ体制で(笑)
「なんだこの人は!?『どヘンタイ募集』って言われたから『かますぞー!』って気持ちで乗り込んだのに、逆にかまされちゃったー!」って思いましたよね(笑)
社長も、すんなり「いいね」と認めてくれて、トントン拍子で内定が出て驚きました。周りの友達が早々に大企業から内定を貰う中、1人だけ1社も決まらずずっと焦っていたんです。
だけど、これからに出会って、企業規模に関係無く自分が気に入った会社や好きと思った会社でいい人たちと一緒に働けることが一番だよね、と思えるようになりました。
入社半年でキングオブコント準優勝!柔軟な働き方を生かして一旦“休職”期間に
入社してみてのこれからの印象は、「めちゃめちゃ優しい人たちばかり…!」。
変な人も多いけど、みんなすごく周りの人に優しくて、仕事に一生懸命。
「変わってるけど働き者の人を、よくこんなにたくさん社長は集められたな…!」って思いました(笑)
芸人仲間には、朝は起きれないし借金まみれ…みたいな人もたくさんいて、彼らはそれすらもネタにしてますけど(笑)、これからのメンバーは“人間としてちゃんと仕事や生活をしつつ、どうやったら日々がより面白くなるかを考えられる人たち”って感じで、すごい!と思いましたね。
入社後は営業アシスタントとして働いていて、ライブがある時は早上がりをさせてもらっていました。
そんな中、入社1年目の9月に、まさかのコンビ結成5か月でキングオブコントの決勝進出が決まって。
10月の決勝では、なんと準優勝。自分でも予想できないスピード感で掴んだ好結果でしたが、キングオブコント翌日から生活がガラリと変わりました。1日3本のテレビ収録、地方でのイベント出演などの毎日で、しばらく会社には行けませんでした。
ただ、もともとフレックス社員という、働ける日に自分でシフトを入れて働くタイプの形態で採用していただいていたので、柔軟に対応してもらえてありがたかったですね。
それに、内定者時代から川村さんなど役員の方たち数人でお笑いライブを観に来てくれたり、キングオブコント当日も社員の皆さんが会社のテレビの前に集まって見てくださったり。いつも温かく応援してくれて本当にうれしかったです。
子どもに教えることが何より楽しいと気付いたから、復帰してプログラミング教室の先生に!
2~3年ほぼ出社できず籍だけ置かせてもらっていましたが、2021年から復帰し、子ども向けのプログラミング事業「これからKIDS」の運営に関わるようになりました。
芸人としていろんなお仕事をさせていただく中で、一番幸せを感じるのが子どもと関わる時間だったんです。
営業で地方のショッピングモールに行った時に、子どもたちが笑ってくれたらすごくうれしくて。
2019年ごろ、テレビ番組でなわとび世界チャンピオンの人と出会って、その方から「僕、なわとび教室をやってるんですけど、一緒にやりませんか?」って誘われたんです。子どもになわとびを教えられたらいいなと前から思っていたので、やってみると想像以上に楽しくて。
コツを教えた後、「二重跳びできた!」「〇〇の技ができた!」って喜ぶ子どもたちを見ると、すごくうれしくなるんです。自分が得意なことを生かして子どもに関わったり、少し大げさだけど何かを社会に還元したりできるなんていいな、と思いました。
そんなある時、これからの役員の川村さんとご飯に行くことがあって。
「うち、子ども向けのプログラミング教室やってるんだよ。一緒にやらない?」って誘ってもらったんです。
プログラミングが必修科目になるのは知っていたので、「難しいイメージのあるプログラミングを子どもに楽しく教えることに挑戦してみたい」と思って、復帰を決めました。
今はこれからKIDSのメンターとして、子どもに付いてプログラミングを教えています。
授業ごとにテーマは設けているものの、先生たちは「今後、AIに奪われてしまう仕事もあるけれど、クリエイティブな仕事はAIに奪われない。そうした、AIに代替されない力を身に付けてほしい」という思いを持って教えているので、たとえば子どもが途中でお絵描きに夢中になってしまったらお絵描きを続けさせていいし、迷路ゲームを作る予定が「パズルゲームを作りたい」と子どもが言い出したら作ってみていいなど、かなり子どもの自主性を尊重してくれるんです。
だから私も、子どもたちの意向や個性を伸ばしながら寄り添っています。
この前、印象的だったエピソードがあって。
桃太郎のストーリーに基づいた紙芝居型のゲームを作る授業だったんですけど、ある子が鬼退治の鬼から「鬼滅の刃」を連想して、鬼滅の刃バージョンに作り替えちゃったんです!
すると、他の生徒たちから「すごい!見せて!」って大人気になって。
うれしかったのか、その子は授業が終わっても夢中になって続きを作っていました。そんな瞬間に出会うとすごくうれしいし、子どもたちが自分の想像したことを形にするためのお手伝いをしたいなと思います。
TikTokでこれからのPRにも貢献!採用に繋がる媒体に育てたい
これからに復帰して、TikTokでの広報活動も始めています!
今後も、会社の魅力や雰囲気の良さが伝わる動画をアップして、宣伝はもちろん採用に繋げることができたらいいなと思っています。
今年から本格的にお笑い芸人と会社員のパラレルワーク生活が始まりましたが、大変だとは思わず、楽しめています。
朝から晩まで会社員として働いた後、帰宅してテレビを見て、「そうか、世の中の多くの人はこうして働いた後にテレビを見るんだよね。じゃあ自分もテレビに出た時に、もっと見る人のことを楽しませられるように頑張らないと!」って思うことも。芸人の仕事はお給料が歩合制なので、収入面での心の安定ももちろんありますね。
それに、ずっとネタ作りのことで頭がいっぱいだと何が面白いのかがどんどんわからなくなってしまうゾーンに入っちゃうんですけど、これからKIDSに来るとスイッチが自然と切り替わるので、その点でもパラレルワークはプラスに働いています。8月から毎月新ネタを披露するライブも開催しているので日々忙しいんですが、意識的に「今日は休むぞー!」と決めて鎌倉へ出掛けたりのんびりしたりする日も作るようにしてます。
「この記事を読んでるあなたには、もうこれからの招待状が届いてる」
最後に、この場を借りてメッセージをお伝えできたらなと。
◼まず、これからで働くメンバーの皆さんへ。
空白の数年間があるのでまだ喋ったことない方もいて、「先輩だと思って敬いながら話し掛けたら、めっちゃ年下だった!」ってことがありました。紛らわしいので、後輩の方は高そうなスーツを着ずにカーディガンとかを着て、後輩だとわかる身なりをしていてください(笑)私は人見知りを無理して直したタイプゆえに、芸人以外の仕事やオフの場だとまだまだ人見知りを発揮するので、よかったら話し掛けてほしいです!
◼次に学生さんに向けて。
これからが掲げている「どヘンタイ募集」って、多くの人には敬遠される、ごく一部の人にだけ刺さるキャッチコピーだと思ってるんです。
だから、この言葉にひっかかって、今この記事を読んでいるあなたの元には、もう招待状が届いているようなものです(笑)これからには、変わり者だけど心がピュアな人がたくさんいます。私は暗い人間ですが、これからには明るくて何にでも「できる」って自信を持ってて、やり遂げるために努力できて、さらに「どうすれば面白くできるか」を考えられるポジティブな人たちがたくさんいるので、彼らを見てると勇気を貰えます。だから、「自分もそんな人になりたい!」と思う人は、ぜひエントリーしてほしいなと。ただ、これからに興味を持つような、頭のネジがどこか外れてる方(笑)は、きっとどこの会社に入っても仕事を面白がることができる素質があるに違いないですよ!
◼そして最後に夢を追い掛けている人へ。
私からは、パラレルワークをおすすめします!夢を追い掛ける間もお金は絶対に必要だし、何らかの形で稼がなきゃいけない。もちろんアルバイトでもいいんですけど、会社勤めをしながらの方が、周りと違うネタが生まれると思いませんか?たとえば、コンビニでアルバイトしている芸人は多いので、彼らと同じ土俵で面白い話をして勝ち上がる方が難しいと私は思うんです。芸人だからこそ、そう思うのかもしれませんが(笑)でも、歌手のGReeeeNさんも歯科医で、もう1つの顔も含めて個性になってますよね。いろんな会社や雇用形態を探せば、シフト制で働ける日だけ働くことを認めてくれるケースも意外とあるので、ぜひパラレルワークも考えてみてほしいです。
私の今の目標は、子ども番組に出演することです!
お笑いのお仕事を通して、これからに還元できたら最高じゃないですか。そのためにも、もっとプログラミングを勉強して、「子どもに面白くプログラミングを教えられますよ!」ってことをどんどん発信して、出演に大手をかけたいな、と。あと、地元・埼玉の番組にも出演したいですし、もちろんキングオブコントで優勝もしたいです!この前、よく当たる占いに行ったんですけど、「来年の2月4日から2年間、思ったことが全部叶う。だから、きちんと計画を立てて進めよ」と言われたので、その占いを信じて2年間頑張ろうと思います!
\佐藤さんにメンバーからコメント/
◼当時の面接担当:有川さん(現これからKIDS事業部長)面接時のこと、今でもよく覚えております。
一緒に働きたいなと思った理由は2点あって、
①「売れたら会社の知名度アップ」という完全下心(笑)と
②「芯が通っている」と思ったから。
芸人が売れるかどうかなんて素人が判断できないですが、面接時には既にプロとしてレギュラーのお仕事もあり、率直に「ワンチャンあるな」と思いました(笑)
結果的には入社半年後にキングオブコントで準優勝という、当時聞いていた目標を遥かに凌ぐ結果を出した時には、鳥肌が止まらなかったです。
もちろんそれだけではなく、面接時に色々質問をしても、話がブレず自分をしっかり持っている、芯が通っている印象でした。初めに志望理由を聞くと「副業できそうだから!」の一言を聞かされた時には一瞬意識が遠のきましたけどね(笑)でも、話をすればするほど、その「副業」が話の中心であり、少しブレさせようと意地悪しても全くブレなかったのが好印象に変わっていきました。
今はまた縁あって一緒のお仕事をさせてもらっていますが、「プログラミングを子どもたちに楽しんでもらうためにどうしたらいいか」をいつも考えて生徒さんの指導にあたる姿勢にはいつも感心させられます。
今後、佐藤が全国区のプログラミングタレントになっていくのを見届けたいですね!
◼3年ぶりの復帰のきっかけの川村取締役より
どヘンタイ。ぶっ飛んでる。個性的。
プロ意識高い。
そもそも夢を追いかけられるって極めて魅力的。
そんな純粋で真っ直ぐな一面が、まわりのみんなを引き付けてる。
今後も、関わる人達に夢と勇気と笑いを届けてください。
追伸
佐藤とのエピソードで、一番盛り上がったのは、
もちろんキングオブコントの準優勝のときなんだけども、
一番ドキドキしたのは、
飲み行ったときにたまたま最後2人になって
相方との別れ話を切り出されたとき(笑)
◼佐藤が大学生芸人の頃から知っていたので、入社してくる事を知った時の衝撃はいまだに忘れられません。
そして、私が大き目な失恋をしたタイミングで佐藤が恋愛観をテレビで話していて、その話がめちゃくちゃ刺さって!!
偶然にも、その翌日に佐藤と川村さんと私と3人でご飯に行くことなったんですが、
その話が良かったと、私が延々としてしまったのは申し訳ないなと思ってます。
きっと佐藤と川村さんとで今後の話を色々したかっただろうに。
とはいえ、社内で1番芸人としてのアンゴラ村長の活動を追えてると思うので、今後もアンゴラ村長を全力で推していきます!
(制作メンバーより)
この記事は 倉本 祐美加 が書きました
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