同期デザイナー対談。「思いやり」を持ち、「考えること」をやめずにデザインに向き合う

category :  COREKARAの日常 , 社員インタビュー

update :  2024/04/15(月)

staff :  endo

デザイナーとして活躍中のみなみとわかぴ。ともに2022年の新卒入社メンバーであり、同じポジションに同期として入社し、切磋琢磨してきました。

二人は、あらゆることが正反対。Webデザインを学び、インターンを経験した上で入社したみなみに対して、わかぴは学生時代に紙のデザインばかり手掛けており、当初は営業職で面接を受けていたというエピソードもあります。それだけでなく、得意分野もキャリアビジョンも大きく異なります。

ただ、ともに入社後の2年間で多くのことを吸収しながら成長し、デザインに熱量を注ぎ続けています。研修期間なども振り返りながら、デザイナーとしてスキルアップしてきた日々と、ECデザインに携わる魅力に迫ります

わかぴ

WAKAPI

 

2022年4月新卒入社。制作サークル所属デザイナー。地元・熊本の大学の芸術学部に進学し、尊敬するデザイナーにアポを取って東京の事務所を訪問するなど、行動的な性格で学生生活を満喫。営業職を志してこれからの面接を受けた際に、代表の今泉からデザイナー職を勧められ、2022年にデザイナーとして新卒入社。ブランドの世界観を重視した、綺麗めでシックなECデザインを得意とするデザイナーとして活躍中。

みなみ

MINAMI

 

2022年4月新卒入社。制作サークル所属デザイナー。何かを「つくる」仕事に携わりたくて進路を模索していたときに、「好きなことだけは、死んでも離すな」というキャッチコピーに惹かれてモード学園に進学。在学中にインターンを経験したこれからの雰囲気に惹かれて、デザイナーとして2022年に新卒入社。食品系やニッチなBtoB商材のECデザインを得意とするデザイナーとして活躍中。

Webデザイン経験から入社経緯まで、大きく異なる二人

学生時代はどんな勉強をしていましたか?

みなみ:私はモード学園出身で、学校は3年制でした。1年生のときは、いろいろな技法で絵を描いてみたり、デッサンをしたりして、デザインの土台を作って。2年生からはIllustratorやPhotoshopを使って課題に取り組むようになりました。企業からの依頼を受けて制作物を作る授業では、実際にアイデアが採用されると作品として販売されるなど、学生でありながら社会と接点を持ちつつデザインを学んでいました。



わかぴ:私は大学の芸術学部出身ですが、紙のデザインばかり制作していたので、学生時代にWebデザインに触れたことはありませんでした。大学の授業でいろんなグループワークのコンペがあったんですが、いつも1番で。ただ、目標を立ててチームメンバーに指示することやプレゼンテーションが得意だったので、そうした役回りで貢献していて、自分のデザインには自信がありませんでした。

これからに就職した理由は?

みなみ:私の学校では、2年生の2月に3週間ほど企業インターンに参加する決まりがあったのですが、そのときに「モード学園出身の先輩も楽しそうに働いてるよ」と先生から紹介してもらったのが、これからでした。インターンをしてみての印象は、いい意味で「学校と変わらないテンションで働ける環境だ」ということ。社会人は静かにPCに向き合って仕事をするイメージでしたが、雑談も飛び交う、温かくて明るい雰囲気で。かつ、皆さん仕事熱心で。 素が出せる環境でリラックスして働く方がいいパフォーマンスができると思い、これからに入社を決めました。

わかぴ:私は、自分の性格的にも営業職や企画職の方が向いていると思い、その軸で就職活動をしていたんです。これからのことは、就職サイトで見つけて、面白そうな会社だなと。それで説明会に参加したときに、アンゴラ村長が働いているあの「これから」だ!と知って。私、本人にも認知されているほどの、アンゴラ村長の大ファンだったんです。「これは運命だ!」と思い面接に行ったら、今泉社長に「君はデザイナーの方がいいと思う」と言われて。そこから次の面接までの4日間で、自信が無くて逃げ続けていたポートフォリオ作りに向き合って、無事にデザイナーとして入社が決まりました。



先輩からのサポートも手厚かった研修。デザインの「根拠」に向き合い続けた日々

入社後、まずは研修からでしたか?

みなみ:4月に入社して、3週間くらい全体研修を受けて、そのあとはテレアポに取り組みました。正直「デザイナーである私はやらなくていい」ものだと思っていたので戸惑いもありましたが、5月中になんとか目標を達成できました。ただ、今思えばやってよかったなと。なぜなら、デザイナーはディレクターさんやコーダーさんだけじゃなく、営業さんとも関わる機会が多いからです。テレアポをしているときに営業の先輩と接点が持てたことで、今もスムーズにコミュニケーションが取れています

わかぴ:テレアポを終えた6月からはデザイナーとしての日々がスタートして、最初はひたすらバナーを作る課題に取り組みました。課題のテーマは、お菓子や肉や蟹、ハンガーや靴下など、さまざま。3か月間くらい、ずっとバナーを作ってたから、すごい数になったよね。

みなみ:うん。質も大事だけど、最初は量もすごく大事だと思っていたので、私は「1か間で100枚バナーを作る」という目標を勝手に立てて、ひたすら作っていました。



わかぴ:ありがたかったのは、先輩がたくさんのフィードバックをくれたこと。「なんでそれを選定したの?」とか、「どう可愛いと思ったの?」と、そのバナーを作った根拠を一つずつ尋ねられて。「線1本引くのにも、こんなに理由が求められるの?」と驚いたけれど、そのおかげで今では「ここに線を引いた方がわかりやすくなる」といったことを考えながら、制作ができるようになりました。

みなみ:私は、専門学校時代の先生が「なんで?」と問い続ける先生で。常に根拠ありきの作品を作ることを意識していたからこそ、戸惑いはありませんでした。ただ、やっぱりバナーを作るのは難しかったですし、先輩のフィードバックからは毎回学ぶことがありました

バナーの課題が終わってからは、どんなことを?

わかぴ:9月頃から、Photoshopを使ってECサイトを作る課題に取り組むようになりました。実案件に携わるまで、10個くらいのサイトを作ったかな。

みなみ:大変だったよね。今でこそ、「見出しのサイズ」みたいなものって感覚でわかるけど、当時はわからなかったので、極端に大きくしたり小さくしたりしてしまって。当時作ったものは怖くて見れません(笑)

わかぴ:「ECサイトって、こんなにやることがいっぱいあるんだ!」という発見もありました。デザインが完成して終わりではなくて、書き出しをするときにも名前を付けるルールがあったり、書き出しをしたものを見て抜け漏れを確認したり。大変だったけど、今では自然とそういった作業ができるようになったので、研修にたくさん時間を割いて、丁寧に教えてもらえてありがたかったです。

わかぴ&みなみと働きたいあなた!

お客様の要望を汲み取りつつも、目指すのは「売上アップに貢献できるデザイン」



今は、デザイナーとしてどれぐらいの案件を担当していますか?

わかぴ月平均5~6件で、忙しい月は7~8件くらいです。担当件数が少ない月も、広告のデザインのような単発の仕事を依頼されたり、他部署の手伝いをしたり、先月分の修正に対応したりするから、常に忙しくて。担当案件については、コーチが稼働状況を見ながら誰にアサインするかを決めていますが、迷ったときには「その分野が得意な人」に任せてくれている気がします。

みなみ:たぶんそうだよね。私が作っていて楽しいのは、肉や魚のような食品系のECサイト。それこそ、バナーを作る課題をしていたときに、「私、肉のバナーを作ってると、すごくテンション上がる」って気付いたんです(笑)

わかぴ:みなみが作る肉のバナー、めっちゃおいしそうだったもん(笑)

みなみ:たぶん、生活している中で「見かけたことのある」デザインを手掛けられると、達成感を得られるんだと思います。あとは、工具のような、ニッチで専門的な分野も得意。「この書体を使えばハマる」とか、「このレイアウトを組めばハマる」みたいなパターンがわかってきた得意分野のデザインは、取り組んでいてすごく楽しいです。

わかぴ:みなみは、機能性を伝えたり、情報を整理した上で強く訴求したりするデザインが得意だよね。私は真逆で、アパレル系のシックなデザインや、綺麗めで高級感のあるデザインのような、ECサイトの中でもブランドサイト寄りの、世界観が濃く出るデザインを得意としてます。



ECサイトのデザインをする上で、どんなことを心掛けていますか?

わかぴ:デザイナーになった頃は、「ECサイトのデザインって、バナーで雰囲気を表現するしかないのかな」と思っていたんです。けれど今は、「ECサイトって、意外とデザインできる範囲が広い」って気付いて。余白の開け方とか、差し色の使い方とか、矢印の色を変えてみるとか。バナーを差し替えてもサイトの世界観が失われないように、デザインで工夫できることはいろいろあると知って、やりがいを感じています。

みなみ:私は、フォントにかなりこだわっていて。フォント一つでガラッと雰囲気が変わると思うので、フォント選びに時間を掛けたり、サイト内の制限で使えなかったフォントをバナーに使って雰囲気を出したり、そうしたことにこだわっています。ボタンの押しやすさや検索窓の使いやすさも、スマホの実機で実際に確認しながら調整しますね。あとは、ディレクターさんが作ってくれた構成案をそのまま飲み込むのではなくて、「より良くできることはないかな」という目線で見るようにしていて。気付いたことがあれば、積極的に提案するようにしています。

わかぴ:「この構成案で、サイトに訪れたお客さんが目的の場所にたどり着けるのかな?」とか「離脱されないかな?」って考える目線は必要だよね。経験を積むにつれて、機能性を考えたデザインや提案ができるようになってきたと、自分でも感じます。



デザインについて、自分の意向と周りの意向が違ったときはどうする?

わかぴ:そもそも、「私のデザインの方がいいのに!」って思うことが無いですね。そこに私の好みは関係無いというか。最初のミーティングのときにお客様のご要望を聞いて、「デザインと機能性のどちらを重視しているか」を汲み取って、その要望通りにアウトプットをすることを意識しています。あと、ECサイト=「売上を上げることが目的」という前提があることで、やりやすい部分もあって。たとえば、作ったデザインに対してお客様から異なる意見が出たときも、「その案だと、ボタンが押しづらいので買われづらくなると思いますが、いいですか?」と伝えると、お客様は機能性を重視してこちらの案に納得されることが多いんです。

みなみ:お客様は、売上を上げたくて、私たちにECサイトの制作を依頼してくれてるんだもんね。私は、お客様から挙がったリクエストより、こちらから提示した案の方が売上が上がると思ったときには、複数のパターンを追加で提案して、お客様に選んでもらうようにしています。「自分で選んだ」と思う方が、お客様にも納得感を持っていただけるから。ECサイトを利用する消費者の方を意識したデザインにすることが大切だからこそ、お客様の要望を汲みつつ、ECサイトとしての目的を達成できるデザインを心掛けています。



大きかった同期の存在。ライバル意識といい緊張感が、成長のモチベーションに

同期で職種も同じデザイナーですが、お互いのことはどう意識していましたか?

わかぴ:みなみと違って、私は大学でイラストレーターばかり触っていたのでPhotoshopに不慣れだったんですけど、「アートボードってどうやって作るの?」って初歩的な質問をしても、優しく教えてくれて。私にとってのPhotoshopの先生でした。一緒に書店に行って、大量の本を買って勉強したこともあったよね。

みなみ:うん。私は、毎日仕事から帰って夜に自習をしてたわかぴの姿に感化されて、家で勉強するようになったよ。わかぴに影響されたところは多かったし、どんどん成長していくわかぴに「負けたくない」って気持ちをモチベーションに頑張ってこられたから、二人でよかったと思います。

わかぴ:私も「みなみはこんなにできるのに!やばい!」って焦りとか、いい緊張感が勉強のモチベーションになったから、ライバル心を持ちつつ二人で切磋琢磨してこられてよかったと思います。



ECデザイナーとして、やりがいや達成感を感じるのはどんなとき?

わかぴ:お客様から届いた声が共有される「カスタマーボイス」という仕組みが社内にあるんですが、そこでお客様から「わかぴさんのおかげで素敵なデザインになりました」とか、「わかぴさんのおかげで売上が上がりました」と言われると、うれしいですね。

みなみもらったコメントを何回も読み返しちゃうよね。私も同じで、お客様からデザインを褒めてもらえるとうれしいし、ディレクターさん経由で「お客さんがすごく喜んでたよ」と聞くと、ホッとすると同時にモチベーションに繋がります。

これからでデザイナーとして活躍するには、どんなスキルやマインドが必要?

わかぴ:Webデザインのスキルは、もちろんあるに越したことがないです。ただ、それ以上に根気強さとか、考えることを途中で放棄しない姿勢の方が大事な気がします。あとは、ポジティブであることと、考え事をすることが好きなこと

みなみ:仕事をする中で、ECのデザインは「平面じゃなくて3Dだ」って気付いて。「このボタンを押したら、このページに遷移する」といったことも踏まえてデザインをしなければならないからです。カッコよさや美しさだけじゃなく、機能面も含めて立体的に物事を考えることが好きな人なら、この仕事を楽しめると思います。あとは、モード学園時代の恩師の受け売りですが、「デザインは思いやり」なんですよね。たとえばデータに名前を付けるときも、「日付や自分の名前を入れた方がわかりやすいかな」と想像できるかどうか、みたいな。だから、思いやりがある人はきっと、デザインの仕事に向いていると思います。

わかぴ:UI自体が、そもそも思いやりだもんね。ボタンの押しやすさ一つとっても、「こっちの方がタップしやすいだろうな」って想像できることが大切だから。それって、思慮深さでもあって。だから、みなみの言う「思いやりのある人」と、私の言う「考え事が好きな人」は、同じような意味合いを指していると思います。

最後に、今後の目標を教えてください。

みなみ:これからのデザイナーは、みんなそれぞれ個性や強みを持っていますが、自分にしかできない仕事を見つけて、社内での希少価値を高めたいなと。「これはみなみさんに頼むしかないよね」って言われるデザイナーになりたいです。

わかぴ:私はもっと経験を積んで勉強して、社内のデザイナーのスキルの底上げや標準化に貢献できるようになりたくて。資料を作ったり情報を提供することで、これから全体でのデザイン水準を高めていけたらと思います。

わかぴ&みなみと働きたいあなた!

Kuramoto

この記事は 倉本 祐美加 が書きました

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