老舗出版社の株式会社音楽之友社 様が行う通販サイトへの挑戦とは

category :  お客様インタビュー , コンサル事例 , 導入事例

update :  2019/10/21(月)

staff :  とだとだ

『音楽の友』という雑誌を皆さんご存知でしょうか。
学生時代、音楽室に置いてあったのを思い出して「あっ、知ってるよ!」という人も多いのでは? この『音楽の友』は、その名の通り、株式会社音楽之友社が発行している雑誌。
そんな出版社である株式会社音楽之友社様、実はオーディオ機器を中心に音楽関連商品を扱う通販サイトを運営しているのをご存じでしょうか?

今回は、そんな株式会社音楽之友社様の通販サイト担当者鳥羽様に、これから随一の音楽好き戸田がインタビューに行ってまいりました!

↑高校時代から株式会社音楽之友社 様が発行する雑誌を読んでいた戸田。とてもうれしそうだ。

改めまして本日はお忙しいところお時間いただきましてありがとうございます。しかもカツカツの予定の中のインタビューだったので、正直断られるかもしれないと思っておりました。

いえいえ。これからさんには、サイトのリニューアルやコンサルティングをしてもらい、お世話になっておりますので大丈夫ですよ。

そう言って頂けると幸いです。こういったインタビューは稟議を通したりと許可が下りるのに時間がかかったりすることが多いので、これくらいスムーズにオッケー頂けたのは少々驚きました。

そうなんですね。弊社は出版社としては歴史も長い方なのですが、Web部門に関しては新しい部署ということもあって、できるだけフットワークを軽くして新しいことに挑戦していきたいと意識はしているので、そういっていただけると嬉しいです。

なるほど。そもそもこの通販サイトはどういう経緯で立ち上げられたんでしょうか。

もともとは音楽之友社で出版している『stereo』というオーディオ雑誌に付録をつけて販売をしていたのですが、こういう付録をつけるときって、かなりの数を作ります。

雑誌だと売れ残りや返品もありますもんね。

そうなんですよ。売れ行きが良いものでも、汚れやヨレといった理由で返品されてくるものは必ずあります。
そうすると、付録は厚みがあるものですから、倉庫のスペースがだんだんなくなってきてしまって、普通だったら処分をしてしまうんですね。とはいえ、付録といえども品質は確かだったので、これはもったいない! 何か有効活用できないものかと思い、付録だけを取り出して通販サイトで販売をしようということになりました。

そんな現実的な内容で立ち上げをされたんですね。

そうですね。そのときに、たまたま情報ポータルサイトを運営していたので、そこで一緒に商品も買えるようにしようという流れにしたところまではよかったのですが、そういった事情があって、もともと通販に詳しいスタッフで作ったわけではなかったんです。

お客様にとって見やすいサイト作りを意識

詳しいスタッフがいない状態で通販サイトの立ち上げだと苦労した点も多いのではないですか?

そうですね。最初は苦労の連続でした。特に大変だったのは、情報ポータルサイトを応用した通販専門ではないシステムで通販サイトを立ち上げてしまった点です。
今思えば、決済機能なども充実しているとはいえない状況で、お客様に迷惑をかけてしまうことも多かったです。

よく、通販サイトの立ち上げ時にやってしまいがちなミスですね。

本職が出版業なので、通販はもちろん、小売りに関してのノウハウがありませんでした。そのためわからない部分も多く手探りの状態だったんですよね。

その後、どういった経緯で今の通販サイトになったんでしょうか。

しばらくの間、通販サイトのシステムではない状態で運営していたのですが、いよいよそれに限界がきて、リニューアルを考えるようになりました。
これはうちのサイトの特徴でもあるのですが、ダウンロード商材の販売も行なっていたんですね。ですので、それに対応しているカートシステムを検討し、2016年に今利用しているカラーミーショップへのリニューアルを行ないました。

ダウンロード販売ができる通販システムは限られていますもんね。そういった行いたい内容に合わせ、カートのシステムを選ぶのが大切ですね。

そして2018年にこれまでの「ontomo village.com」というドメインから「ontomo-shop.com」に変更し、今の形になりました。

なるほど。

↑昔のサイト状況と今を見比べる鳥羽様。

リニューアルをする際、外注の会社はどのように選んだのでしょうか

カラーミーショップの運営をする GMOペパボ さんに問い合わせをしました。そうしたら、カラーミーショップなら これから さんが詳しいよと教えていただき、御社に問い合わせをしてみました。

他の会社様との検討はしてみなかったんですか?

もちろんしました。テクニックや魅力的なコンテンツを持っている会社も多かったのですが、GMOペパボ さんが言うように、カラーミーショップについて御社が一番詳しく、何かあったときに対応してもらえるという信頼感は大きかったと思います。それと、一緒にサイトを盛り上げるために親身に相談に乗ってもらえそうな担当者にお願いしたいと思っていたのが一番の決め手になりました。

サイトのデザインにおいて苦労した点やこだわった点はどういうとこですか?

まずは、Webマガジン「ONTOMO」とのデザインの親和性を持たせること。
その上で、ユーザビリティを検討しました。
通販サイトのベースとして音楽之友社という出版社があるわけですが、発行雑誌によって関わるユーザー属性に大きな違いがあります。
例えば、『音楽の友』はクラシックコンサートに行く人、『BandJournal(バンドジャーナル)』は吹奏楽をしている指導者や学生、『ムジカノーヴァ』ならピアノの先生、『教育音楽』は学校の先生、『レコード芸術』はレコードやCDなどでクラシックを鑑賞している方、『stereo』であればオーディオ好き……といったような。
そういうそれぞれ違う属性の人たちに対して、どうやったら見やすいサイトになるだろうと考え、構築するのは苦労しました。今でも苦労してます。笑

たしかに、それでいうと非常に見やすい構成になっていて使いやすいサイトとなっていますよね。

これから さんのおかげですね。
使いやすいサイトを制作するにあたっては、担当者にもかなり細かく要望を出したので、非常に苦労をかけただろうなと思います。

↑すっきりとしたデザインの中、ヘッダーやサイドメニューに情報が集約されており、ページ遷移しやすい構成となっている。

商品紹介の文言が充実していたりするのも、見やすいサイトを作ろうというのを意識した施策でしょうか

そうですね。サイトの運営において意識しているのは「お問い合わせを減らす(お客様の商品に対する疑問を取り除く)」ことと「購入率を高くする」という2点です。

確かにその2点において商品ページを作りこむのは大切ですね。

例えばオーディオ機器に関しては、通販という制約上、実物を手に取ったり音を確認したりすることが難しいため、このスピーカーではどういう響きがするのかとか、自分の持っている機材には対応しているのかといった使い方に関するお問い合わせは多いです。
特にONTOMO Shopで取り扱っているのは、基本的に他では手に入らない独自企画をモットーにした商品ということもあって。

なるほど。確かに私も購入するならそういう部分を気にして問い合わせしたくなります。

なので、そういったものを減らすために、商品ページにはできるだけ詳細を記載しています。
あと、音に関しては、売る側の評価は入れず、雑誌の筆者である音楽評論家やオーディオの専門家の評価を紹介し、客観的で説得力を持たせた内容にするように心がけています。

オーディオ機器のようなものを扱っているお店様はカタログ情報しか掲載していないことが多いんですよね

それだけだと情報が不足してしまうかなと。なので、取説をPDFでダウンロードできるようにして、図解を入れて説明を補足しています。
弊社は出版社なので、特化した分野の専門家に相談しつつ作成できるのは強みですよね。
あと、工夫としては、カテゴリーページに簡単な商品のスペックを載せています。それによって、お客様が一目見て希望の商品を見つけられるようにしています。

細かい商品説明の充実はもちろんですが、カテゴリーページも意識されているのは、素晴らしいですね。。他の事業者さんにも参考にしてもらいたいポイントです。

↑カテゴリーページを見れば、商品の必要情報が網羅されている。

あと、購入率を伸ばすっていうことでいうと、「Amazon Pay」の導入も大きいです。

Amazon Payですか。

そうですね。私自身がエンドユーザーでも感じるんですが、使うと便利で売上に非常に貢献しています。

実際使ってみた感想としてはいかがでしょうか?

Amazonっていうネームバリューもお客様に安心感を与えていると思うのですが、やっぱり利便性の高さは購入率の引き上げにも効果的でした。具体的な数字は言えませんが、劇的に上がったことは確かです。あと、事業者側としても返金が24時間以内に行われ、かつ入金サイクルが早いというのも非常に魅力的です。

なるほど。劇的に売上が上がるのは素晴らしいですし、返金や入金というカード決済の見落としがちな部分が対応いいと助かりますね。

そうですね。こういう部分がちゃんと行えるのは非常に助かっています。

ハッとするような気付きを提案してくれます

その他、日々の運営ではどういうことをされていますか

これからさんでAIを使ったコンサルティングサービスを導入しているので、AIによって出た課題をこれからさんと一緒に解決しています。

私が音楽の友読者なのもありますが、よく御社から電話が来ている印象があります笑

そうですね。月1回定例会議を行ったり、作業進捗の確認などを連絡は細かくさせていただいております。

AIからの提案はどうですか

こちらがハッとするような、新たな気付きが多いです。毎回「言われてみれば確かにそうだ! でも言われるまで気づかなかったね!」というような提案をしてくれて、それがサイトの利便性向上に大いに役立っていると思います。

具体的にはどういう提案をされましたか

色々あるのですが、先日行った改善だと商品ページに検索ボックスを付けた方が商品を見つけやすくなる。というものです。
確かにAmazonなど色々な通販サイトは商品ページのも商品検索ボックスがついているのであった方が良いと思い、すぐ改善しました。

なるほど。確かにそういう部分って抜けがちですね

そういった自分たちではなかなか気付きづらい改善をしていただけるのは助かってます。

↑赤で囲っている部分。もともとここに検索窓はなかったがAIの提案により設定。

これからさんには新しい風を吹き込んでもらいたい

今後の目標はありますか

具体的な目標はもちろん立てていますが、それとは別に私は秘かに年商1億円を目指しています。

1億円!そこは目指していきたいですね!

なので、 これから さんの若い力、新しい知恵、新しい風を「ONTOMO Shop」にもどんどん吹き込んでいただければと思っています。
あと、弊社は歴史の長い会社の部類に入ると思いますが、そういったところにあぐらをかくのではなく、知名度を活かして、弊社らしい良いところを残しつつも、Webではどんどんと新しいものを取り入れていきたいと思ってます。
これからさんには今後も期待していますし、一緒にもっと楽しい企画や施策を通して高みをめざしてゆきたいですね!

なるほど、頑張らせていただきます。これからもよろしくお願いいたします。

 

まとめ

株式会社音楽之友社様は、音楽雑誌を多く作っている強みを生かした商品ページの作りこみをはじめ、ユーザーにとって使いやすいサイトを目指し工夫をしている印象を受けました。そのためには、取り入れていない新しい情報を積極的に収集し、自分たちでしっかりと売上を伸ばしていくぞという意識をもち通販サイトの運営を行っており、その結果が売り上げに繋がっている印象を受けました。

今回話を伺った株式会社音楽之友社「ONTOMO Shop」はこちら

運営会社:株式会社音楽之友社
URL:https://ontomo-shop.com/

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toda

この記事はとだとだが書きました

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