ネットショップ開設に必要な資金はいくら?かかる費用を徹底解説!

category :  EC売上UP

update :  2021/09/30(木)

staff :  yamada

誰もがネットショップで買い物をする時代です。経済産業省の調査によると、2020年のEC市場規模は12兆円、伸長率も21.7%となっており今後も注目の市場だと予測されます。そのため、これからネットショップを開設しようと考えている人も多いのではないでしょうか。ネットショップを開設する際に気になるのがコストです。

この記事では、ネットショップの開設に必要な資金について、開設時のイニシャルコストだけでなく毎月の運営にかかるランニングコストを詳しく解説します。

ネットショップの開設に必要な資金

ネットショップの開設に必要な資金

ネットショップの開設に必要な資金は、最低でも数十万円かかると言われています。ここで言うネットショップの開設に必要な資金とは、ショップを開設してすぐに運営できる、ひとまずの資金とイメージしてください。

しかし、どのショップサイトでネットショップを立ち上げるか、ネットショップの運営に必要な周辺機器がどれくらい揃っているか、現在の状況によって必要な資金は大きく変わってきます。そのためまずは、ネットショップの開設に必要なコストの内訳を知ることが大切です。

【ネットショップ開設に必要な資金の全体像】

イニシャルコスト
連絡先開設費 固定電話:2,500円前後〜
携帯:5,000円前後〜
パソコン機器費 10万円前後〜
撮影・編集機材費 2万円前後〜
ロゴ・デザイン費 依頼先による
会計ソフトなどの費用 2,000円前後〜
在庫・受注システム費 1万円前後〜
営業許可申請費 2万円前後(取り扱い商品による)
商品の準備 家賃 光熱費 人件費 物流費     運営状況による
ランニングコスト
ネットショップ月額費 0円〜
商品の準備 家賃 光熱費 人件費 物流費     運営状況による
広告運用費 広告媒体による

ネットショップを開設する際にかかるコストは、以下の2つです。

  • ネットショップを開設するための「イニシャルコスト」
  • ネットショップを運営するための「ランニングコスト」

それぞれ細かく見ていきましょう。

ネットショップ開設におけるイニシャルコスト

ネットショップを開設する際、イニシャルコストがかかります。イニシャルコストとは、初回のみにかかるコストです。ネットショップサイトの構築費用や周辺機器など、ネットショップを運営していく上で必要なものです。コストを知ることでネットショップを開設するために必要なものがイメージできるでしょう。

ここでは、イニシャルコストの内訳をひとつずつ紹介していきます。

ネットショップサイトの構築費用

まず考えておくべきイニシャルコストとして、ネットショップサイトの構築費用が挙げられます。

ネットショップを開設するにはECサイトの構築が必須です。とはいえECサイトをどこで構築するかによって、費用は大きく異なります。

初めてネットショップを開設する場合、ASP型やモール型のサービスを利用することが多いのではないでしょうか。ASP型やモール型のサービスを使ってネットショップを開設する場合は、初期費用とひと月目の月額費用がイニシャルコストとしてかかります。

代表的なECショップサイトの初期費用は、以下のとおりです。

ECショップサイト 初期費用 月額費用
BASE 無料 無料
MakeShop 11,000円 11,000円
カラーミーショップ 無料(有料プラン3,300円) 無料(有料プラン900円〜)
Shipify 無料 29USドル〜
楽天市場 60,000円 50,000円〜
Amazon 無料 4,900円〜
Yahoo!ショッピング 無料 無料

ここではイニシャルコストのみ紹介しました。各ECショップサイトの費用については、別記事で詳しく紹介をしています。気になる方はこちらもチェックしてみてください。

内部リンク:今月執筆中記事KWD「ECショップ 比較」

また、ASP型やモール型のサービスを利用せず独自のECサイトを構築する場合、規模にもよりますが初期費用だけで数十万円〜数百万円、月額費用も数万円〜数十万円かかることもあります。

ネットショップの運営方針や構築方法をよく考えてから、ネットショップを開設した方が良いでしょう。

ネットショップ運営に必要な機器

ネットショップ運営に必要な機器もイニシャルコストとしてかかります。パソコンや撮影・編集機材は、すでに持っているものを利用すればコストはかかりません。人によってネットショップ運営に必要な機器は異なります。

ネットショップ運営で一般的に必要な機器は、以下のとおりです。

  • 連絡先開設

ショップを開設する際には電話番号やFAX、メールアドレスなどの連絡先が必要です。ショップ用に新たに取得する場合はコストがかかります。

  • パソコン

ネットショップ運営にはパソコンは必須です。ネットショップ用に新たに用意する場合は、パソコンの費用がコストとしてかかります。既存のパソコンでネットショップ運営を行う場合。スペック等が十分か事前に確認しておきましょう。

  • 撮影・編集機材

ネットショップには商品の画像が必須です。そのため、商品の撮影と画像編集を自分で行う場合は、撮影・編集機材を揃える必要があります。

注意点として、商品画像の有無は売り上げに直結します。撮影や編集の経験がない場合は、自身で機材を揃えずに委託することも可能。その場合の初期費用は、初回にかかる撮影・編集委託費用です。

  • ロゴ、デザイン費用

新たにネットショップを開設するにあたり、ロゴやデザインを委託する場合はコストがかかります。ロゴやデザインはショップの顔になるためこだわる人が多い傾向にあります。

  • 会計ソフトなどの費用

ネットショップを運営するなら、会計ソフトも必要です。自分で管理できる会計ソフトを利用すれば、費用を抑えられて管理も簡単です。

  • 在庫・受注システム費用

ネットショップを運営する際、在庫・受注システムを導入しているショップが増加傾向です。1人で運営する場合でも、注文数が増えたり、取り扱う商品数が増えたりすると管理が難しくなります。シンプルに管理するために在庫・受注システムを導入する場合は、コストがかります。

営業許可申請

ネットショップを運営する際、店舗運営と同様に営業許可申請が必要です。ネットショップで取り扱う商品に応じて営業許可申請費用は異なります。事前に確認の上、必ず申請を行いましょう。

主に営業許可申請が必要な商品と初期費用は、以下のとおりです。

取り扱い商品 営業許可申請書名 費用
食品 食品衛生法に基づく営業許可 受講料:10,000円 手数料:管轄により異なる
通信販売酒類小売業免許 登録免許税:30,000円
化粧品 化粧品販売許可 医薬部外品製造販売許可 手数料:管轄により異なる
医薬品 薬局開設許可 医療品販売許可 手数料:管轄により異なる
中古品 古物商許可 手数料:19,000円

商品の準備

ネットショップで販売する商品の準備資金も、イニシャルコストとして考えなければいけません。ネットショップを開設してすぐに商品を売るためには、開設と同時に取り扱う商品の仕入れをする目処を立てておく必要があります。

ショップの運営方針によって、商品を準備するコストは変わります。

たとえば以下のとおりです。

  • 有在庫か無在庫か
  • 自社製造か他社製造か
  • 準備する商品の数はいくつか
  • 商品の単価はいくらぐらいか

ネットショップを開設する際、商品の扱い方やどこから仕入れるのかを明確にしておきましょう。

家賃(オフィス、倉庫)

オフィスや商品を保管するための倉庫を借りる場合は、家賃もコストとしてかかってきます。例えば、ネットショップの開設と同時に借りるのであれば、敷金や礼金が必要です。

特に有在庫の商品の場合は、スムーズな運営に必要な広さを確認した上で、保管できるスペース(オフィス、倉庫)を借りるようにしましょう。

家賃のコストについては、居住地によって異なります。

光熱費

自宅でネットショップを運営する場合でもオフィスや倉庫を借りる場合でも、光熱費はかかります。開設した初月から光熱費はかかってくるため、イニシャルコストだと言えます。

人件費

ネットショップを運営する場合は、人件費も考えなければいけないイニシャルコストのひとつです。自分1人で働く場合も自分自身に人件費はかかっていますが、特に考える必要があるのは注文管理や梱包、配送のような業務を委託する場合です。最初から業務の委託を考えている場合は、人件費のコストがかかることを認識しておく必要があります。

物流費

ネットショップを運営するなら物流費のコストは避けて通れません。梱包資材や配送費は、商品の大きさやどこに配送するかで大きく変わってきます。

エンドユーザーから注文を受けて発送を行う際は、梱包・物流費がかかります。梱包資材や配送費はコストを削減しにくい部分でもあるため、ネットショップを開設する前に具体的に試算しておきましょう。

また、エンドユーザーへの発送の遅れを避けるためにも、梱包資材は、ある程度多めに準備しておくことが必要です。これもイニシャルコストに含まれます。

毎月の運営にかかるランニングコスト

ネットショップを開設すると、毎月の運営にかかるランニングコストも発生します。毎月どれくらいのコスト(支出)がかかるのか把握しておくことは、ネットショップ運営を安定させるためにも必須です。

ネットショップ開設後のランニングコストは、以下のとおりです。

  • ネットショップサイトの月額費用

利用しているネットショップサイトで費用がかかります。月額の費用については有料と無料のサイトがありますが、販売手数料をはじめとする手数料は、ほぼ全てのショップでかかってきます。売り上げに対して何%なのか事前にシミュレーションしておくと、コストが把握しやすいです。

  • 商品の準備

商品の仕入れも毎月のランニングコストとしてかかってきます。いつ、どの商品を何点仕入れるのか、計画を立てて仕入れましょう。仕入れのペースによっては毎月かかるものではなくなります。

  • 家賃(オフィス、倉庫)

オフィスや倉庫を借りている場合は、毎月の家賃がランニングコストになります。

  • 光熱費

オフィスや倉庫で利用する光熱費も、毎月のランニングコストです。

  • 人件費

人に業務を委託する際は、人件費もランニングコストとして発生します。常勤で委託するのか、繁忙期のみ委託するのかによってもコストは変わってきます。

  • 物流費

物流費も毎月のランニングコストです。毎月の注文量によって変動します。また、配送費の値上げなどがあった場合は

運営に大きな影響を与える費用でもあります。

  • 広告運用費

ネットショップを運営している中で、広告を利用して集客を狙う場合は広告運用費もかかります。広告運用は利用してい

るネットショップサイトやSNSなどさまざまな媒体で利用可能です。少額から運用できるものもあります。

基本的に広告を利用した月だけコストがかかります。

ネットショップの運営で気をつけるポイント

ネットショップの運営で気をつけるポイント

ネットショップの運営で気をつけるポイントは、以下の3つです。

【ネットショップの運営で気をつけるポイント】 損益分岐点を計算する常に運営費用の見直しをする資金の調達方法を考えておく‘

損益分岐点を計算する

ネットショップを開設するにあたって損益分岐点を計算しておきましょう。損益分岐点とは、毎月かかるランニングコストと売上高が同じになることです。損益分岐点を上回ってはじめて利益が生まれます。つまり損益分岐点を下回ってしまうと、資金の回収ができずに運営は赤字になってしまいます。

ネットショップの運営を安定させるには、損益分岐点を意識しておく必要があるのです。

常に運営費用の見直しをする

ネットショップの運営では、常に運営費用の見直しが必要です。なぜなら、ネットショップの運営は他社との価格競争も激しく、利益を生み出すためにはコスト削減が重要になるからです。したがって運営費用に無駄はないか、常に見直すよう心がけましょう。

資金の調達方法を考えておく

ネットショップの売り上げが軌道に乗るまでを考えると、イニシャルコストも含めて、ある程度の資金が必要だと言えます。ネットショップを運営するにあたって資金が十分でない場合は、資金の調達方法をあらかじめ考えておいた方が良いでしょう。

金融機関からの融資だけでなく、地方自治体からの補助金など、資金を調達する方法はいくつかありますので、資金の調達方法については事前に考えておくことをおすすめします。

まとめ

ネットショップの開設には、開設時に必要なイニシャルコストと毎月の運営にかかるランニングコストがあります。状況によって必要なものは変わってきますが、ある程度まとまった資金が必要です。そのためネットショップを開設する際は、開設後の運営にも目を向けて資金を集めておくことが大切です。

またネットショップの開設後は、運営に慣れるまで時間を要し集客は後回しになりがちです。しかし売り上げをあげるためには、集客しなければいけません。AdSISTにはネットショップの運営に重要な、集客を自動代行してくれるサービスがあります。便利なツールを使いながら、スムーズなネットショップの運営を行っていきましょう!

 

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