Amazonに出店・出品する方法【個人・法人】|販売手数料などの出店費用も解説
Amazonは、個人でも法人でも簡単に出品できるマーケットプレイスです。出品の手軽さやメリットから、Amazonでの販売を検討している人も多いかと思います。
ここでは、出店・出品を行う際の手順を説明し、登録時や販売時に発生する手数料についても詳しく紹介します。実際にAmazonで販売を行う際の参考にしてください。
Amazonへの出店は個人・法人どちらも可能
Amazonの出品アカウントは、個人が利用するものと、法人向けの2種類があります。個人用は副業で始める場合や少数での販売を行う人向けで、法人用は個人事業主や会社経営をしている人向けのアカウントです。
法人向けアカウントには特典があります。利用することで法人限定価格での商品購入ができたり、購買率向上につながるさまざまなサポートが受けられる「Amazonビジネス」が無料で利用できたりするなど、活用することで利便性が向上するサポートが充実しています。
また、Amazonグローバルセリングに登録することで、海外のAmazonにも出店することも可能です。Amazonは世界中で利用されているため、うまく活用してビジネスを拡大させることができます。
Amazonへの新規出店・出品方法の流れ
Amazonへ新規で出店する際の出品方法は以下のとおりです。
- 出品用アカウントの取得・登録
- 出品プランの選択
- 商品登録(出品)
- 商品の注文処理・発送
それぞれ説明します。
⓵出品用アカウントの取得・登録
Amazonに出品するためには、通常のAmazonアカウントと異なる、出品のみで使用するアカウントを登録しなければ利用できません。登録後は、Amazonからの審査を受けて登録完了となります。
登録時に必要なものは以下のとおりです。
項目 |
内容 |
有効期限内の顔写真入りの身分証明書 |
・旅券 (パスポート) ・運転免許証 のうち、いずれかひとつを用意 |
過去180日以内に発行された各種取引明細書 |
・クレジットカードの利用明細書 ・インターネットバンキングの取引明細 ・預金通帳の取引明細書 ・残高証明書 のうち、いずれかひとつを用意 |
メールアドレス |
Yahoo!メールやGmailでも可能 |
電話番号 |
携帯電話でも可能 |
銀行口座 |
売上金の受取や本人確認ができる箇所を用意 |
出品用アカウントを登録したら、審査は3営業日ほどで完了します。
アカウントの登録ができ次第、次は出品者プロフィールの設定が必要です。
プロフィールの設定画面では、出品時に必要となる情報を入力します。具体的な項目は以下のとおりです。
- 特定商取引法など法令に基づく表示のための設定
- 支払情報の設定
- 配送・返品の設定
- 許認可情報の設定
それぞれ詳しく説明します。
特定商取引法など法令に基づく表示のための設定
特定商取引法とは、あらゆる商売をする際に厳守しなくてはいけない法律のことです。通常の販売ビジネスと同様に、Amazonで出品する際にも特定商取引法に基づいて店の情報を公開する必要があります。記載が必要な項目は以下のとおりです。
- 販売業者名
- 住所
- 運営責任者
- 店舗名
- 電話番号
記入漏れや違反の際には、アカウントが停止される場合もあります。十分に注意して記入しましょう。
支払情報の設定
Amazonに出品した商品が売れた際の売上金を受け取る口座やAmazon利用時の月額費用や広告費用を支払うための口座、支払い方法を設定します。具体的には以下のとおりです。
- 銀行口座
- クレジットカード情報
- 支払い方法の設定
支払い方法の設定では、通常はクレジットカード決済のみのところを、購入者がコンビニ払いや代金引換も選べるようにすることができます。小口出品の場合や、新規出品の場合などは選べる支払い方法に限りがあるため、よく確認しておきましょう。
配送・返品の設定
配送や返品に関わる設定が必要です。具体的には以下の項目があります。
- 返送先住所
- 配送設定
- お届け日時の設定
返送先の住所には、購入者から返送を希望する申請があった場合に送る宛先の情報を明記します。配送設定は、配送料の設定です。配送する地域別に指定することができます。配送設定は自己配送の場合のみで、Amazonに発送を代行してもらうFBAを利用する際には設定不要です。
許認可情報の設定
法令上の決まりで表示が義務付けられている、許認可を得ることが必要となる商品の出品を希望する時には設定が必要です。具体的には、以下の許可証番号や届出番号を登録します。
- 古物商許可証番号営業許可
- 医薬品販売業許可証番号
- 通信販売酒類小売業許可証番号
- 酒類小売業許可証番号
- 高度管理医療機器販売業許可証番号
⓶出品プランの選択
アカウントの登録審査が完了したら、出品プランを選択します。Amazonには小口出品と大口出品の2つのプランがあり、それぞれ利用料金が異なります。料金は以下のとおりです。
項目 |
小口出品 |
大口出品 |
月間登録料 |
無料 |
4,900円(税込)/月 |
基本成約料 |
100円(税別)/回 |
無料 |
大口出品を利用する場合、月額で4,900円の費用がかかり、小口出品では商品の購入が確定するとに一回100円支払います。
Amazonで実際販売する個数に合わせて大口出品か小口出品を選ぶことができ、月50点以上販売するようであれば大口出品の方がお得です。個人で出品するような小規模なビジネスの場合には、小口出品を選ぶのが良いでしょう。
⓷商品登録(出品)
出品プランを選択したら、いよいよ商品を登録・出品します。登録方法は2種類あり、出品する商品が型番商品かオリジナル商品かで異なります。それぞれ商品登録・出品方法を解説します。
- 型番商品
商品名や型番を使い、特に問題なく登録できます。Amazonで他社がすでに販売している商品を出品する際は、相乗り出品をすることになります。このような場合、商品ページを新規で制作する必要がありません。
- オリジナル商品
新商品や、独自に開発・作成した商品を出品する場合は、新たに商品の申請を行わなくてはいけません。申請には、JANコードや商品名、説明文などを入力する必要があります。
⓸商品の注文処理・発送
出品した商品が売れたら、商品の注文処理・発送を行います。
具体的には、注文確定のメールを受信したら納品書を印刷し、商品を梱包・発送する流れです。「出荷通知」ボタンを押したら一連の作業が完了します。
Amazonには、FBAという商品の注文処理や発送を代行してくれるサービスもあります。これを利用すれば、注文後の作業は発生しません。
Amazon出店・出品に必要な手数料・費用
Amazonへの出店・出品の際には手数料がかかります。小口出品か大口出品かのプランで料金は異なり、内容は以下のとおりです。
|
小口出品 |
大口出品 |
月間登録料 |
– |
4,900円 / 月 |
基本成約料 |
100円 / 回 |
– |
販売手数料 |
8~15% |
8~15% |
成約料 |
・本 80円 ・ミュージック、DVD、ビデオ 140円 |
・本 80円 ・ミュージック、DVD、ビデオ 140円 |
配送料 |
自己発送の場合は購入者が負担 |
自己発送の場合は購入者が負担 |
販売手数料は料金が売れたタイミングで発生します。本やDVDなどのメディア商品の場合は、販売手数料に加えて成約料が必要となるため注意が必要です。
自己発送を行う際には、配送料は購入者負担です。商品カテゴリごとに異なる配送料が設定されます。ただし、発送作業を代行するFBAを利用する場合は、2,000円未満の商品代金で410円の配送料の負担が必要です。本州、四国以外の北海道や沖縄、九州、離島に発送する場合は、450円かかります。
※当社2023年10月実績
FBA(フルフィルメント By Amazon)を利用する方法もある
FBA(フルフィルメント By Amazon)とは、Amazonが商品の在庫管理・梱包・発送を代行するサービスです。FBAを利用することで、商品の注文処理から発送までのすべての作業を省くことができます。また、商品ページ内で「Amazonが発送します」、「Amazonプライム対象商品」と表示されたり、検索結果の上位表示が見込めたりするなどのメリットがあります。
FBAの利用には、以下の手数料が発生します。
- 販売手数料
- 出荷手数料
- 在庫保管手数料
販売手数料は、Amazonで売れた商品ごとに発生する手数料で、商品カテゴリごとに料金が異なります。出荷手数料とは、FBAで配送代行する手数料のことで、売れた商品のサイズや重さごとに請求されます。在庫保管に関わる手数料では、1月から9月までと、10月から12月までの、期間に応じて変動する手数料がかかります。
その他にも、イレギュラーな対応が発生した場合にかかる納品不備受領作業手数料や購入者返品手数料などの料金があるため、FBAの利用時にはメリットとデメリットを比較して契約しましょう。
Amazon出店・出品する際の注意点
Amazonに出店・出品する際の手順や手数料について説明してきました。実際に出品手続きを始める前に、以下の注意点についても確認しておきましょう。
-
- Amazonでは偽物・盗作商品などの出品を防ぐことを目的として、出品制限がかかることがあります。出品実績が少ない出品者である場合には、出品制限がかかる確率が高く、制限された場合は解除申請を行うなどの対処が必要となります。
- 出品前に、販売したい商品が出品禁止商品ではないかを改めて確認しましょう。出品禁止商品を登録した場合、出品資格の永久停止など重い罰則が課せられる場合があります。
まとめ
Amazonは、個人・法人を問わずに出品できる大手ECサイトです。登録から出品まで、比較的簡単に手続きを進めることができます。しかし、扱う商品によって販売時にかかる手数料が変わるうえ、販売個数によってお得になるプランも存在するため、出品前にそれぞれのプランや条件を確認する必要があります。発送を代行してくれるFBAなどのサービスも存在します。
登録時には本記事を読み直し、注意点をよく確認してから出品を進めてください。
※当社2022年4月実績
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