BASEの送料設定と決め方｜相場や配送方法のオススメを解説

ECサイトにおいて、送料は売上や利益に直結します。

送料の多寡は、顧客の購入についての意思決定に大きな影響を及ぼし、送料の引き下げは利益を圧迫するからです。

そのため、適切な送料を設定するために、事前の調査が重要です。

BASEでショップを立ち上げる際の、参考にしてください。

送料は購入に影響を及ぼす重要な要素

顧客にとって、送料無料が最も好まれることは事実ですが、欲しい商品であれば支払う割合は一定数います。

アメリカの市場調査の結果ですが、消費者の64％が「オンラインショップを選ぶ際、送料無料が2番目に重要な要素だ」と答えています。

さらに、約半数は「送料無料が最重要」と考えています。

しかし、消費者はオンライン注文の送料を負担することが多く、3人に1人の消費者が「少なくとも半分の注文に送料を支払う」と回答しています。

大切なことは、欲しい商品であれば送料を払うことが多いということです。

送料を設定する際に、自社のサービス・商品が市場内でどのような位置付けかも勘案して検討することが必要です。

• 46％は欲しい商品であれば送料を支払う
• 45％は送料を含めた全体の価値を考慮して、最終的に送料を支払う
• 他のサイトでは販売されていない商品であれば、36％が送料を支払う

参考：ネットショップ担当者フォーラム

市場の変化

競合がどのようなサービスを提供しているかも視野に入れながら、顧客に送料を含めた配送サービスをどのように提供するか判断しましょう。

国内のEC市場の動向では、国内大手のECモールが、送料の引き下げや配達サービスの利便性の向上に取り組んでいるからです。

顧客に利便性を提供できないショップは加速的に淘汰されつつあります。

楽天は2020年から、同一の対応ショップで同一注文・同一配送先へのお買い物合計額が3,980円(税込)以上の時に送料無料になるサービスを始めました。

2021年には、ヤフーとヤマト運輸は、「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」にストア向けに、サイズ別で全国一律の配送料金を提供するほか、ストアの顧客は置き配や当日配送なども利用可能になりました。

送料の設定から決める

送料はいくつかの設定があります。

自社の商品・サービスに適した設定を選びましょう。

BASEでは配送先の地域ごとの送料が多い傾向です。

主な理由として、配送コストを負担できるほどの売上があるショップが多くないこと考えられます。

 

宅配業者を選定する

宅配業者は、基本的に大手3社の中から選びます。

各社によって、料金・サービス・特徴が異なります。

※金額は税込み
※料金例は関東から関東へ送った場合。60サイズの重要は2kg、120サイズの重量は15kgで試算。

BASEでは、ヤマト運輸を利用しているショップが多いです。

ヤマト運輸は、BASEと連携しているため配送の設定が簡単にできるようになっているからです。

 

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配送方法を決める

商品ごとに配送コストをできるだけ抑えるなら、以下の組み合わせが安く済みます。

配送方法	商品例
クリックポスト	薄手の衣類・化粧品・アクセサリーなど
定形郵便	文具・カードなど
飛脚宅配便	厚めの衣類・食品など

ただし、BASEの配送処理・集荷・顧客の利便性などを総合的に考えると、配送コストだけで判断するのは好ましくありません。

配送の手間と配送コストのバランスも考えましょう。

送料の決め方のコツ

送料を決める上でのコツを紹介します。

「一定金額以上で送料無料」なら合わせ買いも訴求可能

「一定金額以上で送料無料」なら、顧客が送料無料にするためにその他の商品を買い足す「合わせ買い」を訴求することは可能です。

送料無料にはできないけど、一定の注文金額以上のみ無料にする方法です。

例えば、「送料は全国一律で500円、ただし5,000円以上の購入で無料」です。

配送コストをできるだけ抑えたいショップと、送料をできるだけ無料にしたい顧客が歩み寄る折衷案であり、ネットショップの主流の設定といえます。

競合サイトの送料を参考にする

競合サイトの送料を参考にして、送料を過度に安くして必要以上に利幅を下げずに、ショップの競争力をできるだけ落とさないにしましょう。

自社サイトだけ送料が高い場合、顧客は競合サイトで購入する可能性が高くなります。

顧客は高い送料を支払う前に、代替品を検索する傾向が強いからです。

平均客単価から許容できるコストを試算する

月々の売上やコストのシミュレーションをすることをオススメします。

配送コストをどこまで許容できるかは、1回の注文における利益と配送コストのバランスです。

想定の利益率をもとに、配送コストが利益を圧迫しすぎないか確認します。

送料無料はキャンペーン時に適用する

送料無料が難しい場合は、販促手段として一時的に設定することも有効です。

例えば、キャンペーンを実施した際に、売上をさらに伸ばす方法として、一時的に送料無料にします。

それにより、顧客の購入動機を高めることができるため、キャンペーンの反響が大きくなるはずです。

商品代金に送料を上乗せしてその分送料を安くする

送料を安く見せるために、商品の価格に送料の一部を上乗せして販売する方法もあります。

例えば、送料が1,000円の場合、その内の300円を商品の価格に上乗せして、送料700円に設定します。

ただし、送料の値上げや宅配業者を変更する場合、商品の価格も見直しが必要になるので注意が必要です。

梱包の最適化

商品の梱包に使う資材は、自分たちで決めることができます。

デリケートな商品の場合、段ボールで慎重に梱包するかもしれませんが、衣類のような商品であれば軽い素材の梱包によって送料を節約できます。

送料の設定方法

BASEで送料を設定する方法は、「送料詳細設定 App」がオススメです。

商品ごとに送料を設定することが可能です。

これまではそれぞれの商品に対して1つの送料しか設定できませんでしたが、「送料詳細設定 App」を使えば、複数の送料パターンを設定することができます。

例えば、商品Aは送料が500円、商品Bは送料が800円など細かく設定できます。

一定の購入金額を達した方のみ送料無料、の設定もできます。

 

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送料の設定手順

「送料詳細設定 App」を活用した、送料の設定手順を紹介します。

1. 1. Appページ内の「配送方法を追加」ボタンを押す
   2. 配送手段を選択する画面で配送の設定、さらに「その他」を選べば任意の配送手段を自由に作成する

1. 配送手段を設定後は、送料を入力する画面へ進む
2. 全国一律の送料・購入者の地域別に設定など選択することも可能
3. 次のページで、その送料を適用する商品を選択

ちなみに「送料詳細設定 App」では、最大10個まで任意の送料パターンを作成することができます。

まとめ

送料の設定次第で売り上げは変動します。

小規模事業者の方が送料を設定する際は、「配送先の地域ごとの送料」のように顧客に送料を負担してもらうのが現実的です。

ショップのコンセプトや商品に独自性が強いほど、顧客は送料を負担する傾向にあります。

送料をできるだけ安く見せるために、商品単価に送料を乗せるテクニックもあります。

ネットショップで売り上げを伸ばしたい方は、送料の設定だけにとらわれずに、ショップ全体の施策を検討しましょう。

事前準備も重要ですが、ショップをオープンさせた後に、創意工夫しながら売上を伸ばしているショップも数多くあります。