支払い方法の種類一覧|コンビニ・Pay系などネットショップに必要な支払方法をご紹介
株式会社これからの取締役。 2004年、IT系上場企業に新卒入社。ECサイトのコンサルティング営業に従事。 その後、株式会社これからに創業メンバーとして参画し、取締役就任。 小規模ショップから東証1部上場企業まで、500社以上のECサイト戦略について支援。 自社ECサイト支援で業界トップクラスの実績を誇る。 年間100回以上のECセミナー登壇や大規模展示会での講演多数。 書籍「図解即戦力 EC担当者の実務と知識がこれ1冊でしっかりわかる教科書」(技術評論社)の執筆も手がける。
ネットショップで買い物するのが当たり前になりました。しかし、どれだけ良い商品を取り扱っていても、ユーザーが希望する支払い方法を導入していないと買ってもらえません。支払い方法も多岐にわたり、どれを導入すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
今回はネットショップに導入すべき支払い方法、おすすめの決済手段などを紹介します。
ネットショッピング運営では支払い方法が重要
ネットショップでは、利用者の希望する支払い方法の有無が、とても大切な要素になっています。SBペイメントサービスが行った「決済手段不足によるサイト離脱率」によると、希望する決済手段が選べないことを理由に、6割以上の人が商品を購入することをやめたり、同じ商品を扱っている別のネットショップに移動して購入しています。
「注文フォーム」画面から入ったユーザーが決済画面までたどり着いているにもかかわらず、最後の最後で買ってもらえない状況を自ら作り出しているのは、もったいないというほかありません。利用者が求めている支払い方法を把握して、買おうと意思決定した利用者を逃さないようにすることが大切です。
一つの支払い方法だけでは、多様な利用者のニーズにこたえられないため、できれば複数の支払い方法を用意することがおすすめです。
ネットショッピングで導入すべきおすすめの支払い方法
支払い方法には、クレジットカード、楽天EDYやPayPay、Suicaなどといった電子マネー決済、郵便振替などがあります。どの決済方法がおすすめなのかを、ランキングにしました。
ネットシッピングに導入しておきたい決済方法
- クレジットカード
- コンビニ払い
- 代引き(代金引換)
- 銀行振込・郵便振替
- キャリア決済
- コード決済(スマホ決済)
2019年の総務省の「通信利用動向調査」によると、ネットショッピングをする際に最も利用される決済方法は、クレジットカードで全体の8割近くと最も多く、コンビニ払い、代引きなどが続いています。
2018年と比較すると、2019年では電子マネーの利用が倍増しており(4.6%から9.5%)、急速に普及しています。また、ネットショッピングに限らず支払い方法として近年、急増しているのが、コード決済(スマホ決済)です。
スマートフォンを使ってインターネットを利用する人が全体の6割となり、ZOZOやラクマ、メルカリなどでは、Line pay、楽天payといったコード決済を取り入れています。スマホの普及と相まって、今後ますますコード決済の利用率が高まる傾向にあります。
決済手段を複数用意することをおすすめしましたが、逆にたくさんありすぎると、質問やトラブルなどが多発するおそれがあります。自分のお店に最適な手段と数を検討しましょう。
※当社2022年4月実績
ネットショッピングの支払い方法別のメリット・デメリット
ネットショッピングでよく使われる支払い方法別のメリット・デメリットをまとめました。それぞれの特徴を理解した上で、自分のお店にふさわしい支払い方法を選びましょう。
クレジットカード決済
国内のネットショッピングの大半が、クレジットカード決済を導入しています。利用率が最も高いため、個人消費者を対象としたネットショッピングであれば、まず先に導入を考慮したほうがいいかもしれません。
クレジットカード決済とは、カードの番号を読み取らせた上で、暗証番号などを入力し、承認されることで決済が完了する方法で、ユーザー側にもオーナー側にも「お得感」がいっぱいです。
ユーザー側のメリットとして、手持ち現金がなくても利用するができ、分割払いも可能です。クレジットカードを利用することで、ポイントがたまるのも魅力です。デメリットとして、怪しげなネットショッピングサイトで利用すると、フィッシング詐欺などの被害にあい、カード情報が漏えい・流出するおそれが生じます。またカードを盗まれて不正利用されることも。
オーナー側のメリットは、クレジットカード決済を導入することで、お客さんからの信頼感が高まり、入金管理が楽になります。「クレカ払いしかしたくない」というユーザーも増えており、希望する決済方法がないから購入をやめる、というのを防ぐことができます。デメリットは、導入するのに時間がかかること、手数料が売上から徴収されることが挙げられます。
利用者視点 | ネットショップ運営視点 | |
メリット | 手持ち現金がなくても利用できる ポイントがたまる | 客の信頼感が高まる 入金管理が楽 未入金のリスク回避できる |
デメリット | カード情報の流出・漏えいがある 盗まれて不正利用される | 導入に時間がかかる 手数料が売上から徴収される |
ネットショッピングの運営する場合、支払い方法の一つに、クレジットカード決済を含めることで、ユーザーは使いやすくなります。
コンビニ支払い
コンビニ支払いとは、文字通りコンビニエンスストアで決済する方法で、商品を購入した後、メールで決済の受付番号が送られます。その番号をコンビニにある専用端末(ロッピー、ファミポートなど)に入力すると、払込票が発券され、レジにて商品代金を支払う仕組みです。
ユーザー側のメリットは、コンビニエンスストアが開いている時間なら、365日、24時間、全国どこでも支払えます。クレジットカードや銀行口座を持っていない10代や外国人、高齢者でも最寄りのコンビニで支払うことができます。デメリットは、コンビニが近くにない場合は利用できず、わざわざ出向かなければならないことが挙げられます。
コンビニ決済は前払い方式で、商品を送ったにもかかわらず、代金が振り込まれないといったリスクを回避できるのがオーナー側のメリットです。さらに、支払いが行われるとショップに通知が届くため、銀行振込と比べると入金確認の手間が少なくて済みます。
一方で、支払い期限が注文日から3日間となっており、キャンセルされるリスクが高いです。キャンセルのリスクが高いため、あえて導入に踏み切らないお店もあります。コンビニ決済の導入までに時間がかかり、運用に手間や費用がかかる場合もあります。
利用者視点 | ネットショップ運営視点 | |
メリット | 24時間、365日支払える クレカ等を持っていなくても支払い可能 | キャンセルのリスクが高い 代金が回収できないリスクがない 入金管理が簡単 |
デメリット | 近くにコンビニがないと利用できない | 導入に時間がかかる 運用に手間と費用がかかる |
ネットショップはお店の顧客に合わせて、決済方法を考えることが大切です。中高校生向けのグッズを扱っているのに、コンビニ決済を導入しないのは、ユーザー目線とはいえないかもしれません。
代引き (代金引換)
代引きとは、配達員が商品を届けた際に、同時に料金を回収する方法です。郵便局や宅配業者のサービスを使うのが一般的です。支払いは、原則「現金」ですが、最近は「クレジットカード」などを利用できる宅配業者も増えています。
利用者側にしてみれば、クレジットカードや銀行口座を持っていなくても利用でき、先払いではないため入金したのに商品が届かないという不安がありません。しかし、代引き手数料がかかり、不在時には、商品をもう一度配達してもらい、手続きを行う必要があります。
商品と代金とを引き換える仕組みで、代引きを導入すると代金が未入金となるリスクを回避できます。銀行振込のように、注文ごとに入金を確認する必要がないのもメリットです。デメリットは、商品の受け取り拒否をした場合、代引き手数料と送料の両方を運営者が負担しなければならない点です。
利用者視点 | ネットショップ運営視点 | |
メリット | クレカなどがなくても利用できる 入金したのに商品が届かないという不安がない | 代金未入金を防ぐことができる |
デメリット | 代引き手数料がかかる 不在のときは再配達が必要 | 受け取り拒否の場合、手数料と送料は運営者負担となる |
代引きは、運営者側からすれば、お金を取りっぱぐれる心配もないものの、受け取り拒否への対応を事前に考えておく必要があります。
後払い
先に商品を発送し、購入者が商品を実際に確認したあと支払いを行う決済方法です。
近年、徐々に導入するネットショップも増えてきており、通販にありがちな「実物とサイトとのイメージの違い」といったトラブルをへらすことができるため、購入者にとっては魅力的な支払い方法です。
ネットショップ側にとってもお客様に信頼を与えることができること、入金の確認等は決済代行会社が行ってくれるので作業の手間が省けるなどのメリットがあります。
しかし、代金の支払い忘れや支払わないというリスクがほかの支払い方法よりも高いため注意が必要です。
利用者視点 | ネットショップ運営視点 | |
メリット | 実際に商品を購入できる購入してから支払いまで期間がある | お客様に安心を与えられる |
デメリット | 支払いを忘れてしまうことがある購入金額に上限がある | 代金が支払われないリスクが有る |
※当社2023年10月実績
銀行振込・郵便振替
指定された銀行に入金するのが銀行振込、指定した郵便局の口座に入金するのが郵便振替です。手数料は利用者の負担となるケースが多く、手数料の金額は、銀行より、郵便局の方が安く、郵便振替を利用するユーザーも多いのが特徴です。
口座があるだけで利用でき、長年使われている支払い方法のため安心感があるのですが、口座番号や金額の入力をする必要があり、手間がかかります。
運営者側からすると、口座を持っているだけで簡単に導入でき、入金までにかかる時間はクレジットカードよりも短いのがメリットです。一方、振込用紙を作成する必要があり、入金の消込作業が面倒で、手間と時間がかかるのがデメリットです。
利用者視点 | ネットショップ運営視点 | |
メリット | 安心感がある 口座があるだけで利用可能 | 入金時間が短い |
デメリット | 手数料は自己負担 入力など手間がかかる 届くまで時間がかかる | 振込用紙を作成しないといけない 入金消込に手間と時間がかかる |
銀行振込や郵便振替は、高齢者の利用が多い決済方法で、高齢者向けの商品を取り扱うネットショップは、導入を検討してみるものいいでしょう。
キャリア決済
キャリア決済とは、NTTドコモやau、ソフトバンクの携帯電話や、インターネット回線などの通信キャリアと契約している利用者が、月々の携帯料金の請求に、ネットショッピングなどの代金を含めて支払うことができる方法です。クレジットカードを持てない未成年の支払い方法として親しまれています。
利用者側は、スマホがあれば、いつでもどこでも利用することができ、簡単に決済できます。支払いは携帯料金とまとめて請求されるため、金額がはねあがることもあります。未成年の利用が多いため、若者をターゲットにしたお店は導入するのもいいでしょう。ただし、キャリアによって仕様が異なるため、管理が煩わしく感じることもあります。
利用者視点 | ネットショップ運営視点 | |
メリット | いつでもどこでも利用可能 簡単に操作できる | 若者向け |
注意点 | 携帯料金に含めて請求される | キャリアによって仕様が異なり、管理が大変 |
クレジットカードを持っていない若者や未成年をターゲットとしたネットショップは導入を検討してみてください。
コード決済(スマホ決済)
コード決済やスマホ決済というと頭をかしげる方もいるかもしれませんが、PayPayやLINEpay、楽天ペイといえば、ピンと来る方も多いはず。株式会社インフキュリオンが2020年に実施した「決済動向2020年12月調査」によると、コード決済の利用率が調査を開始してから、初めて50%を超え、幅広い年齢層での利用が定着していることが明らかになりました。コード決済は今後の主流になりそうな勢いです。
コード決済とは、QRコードを機械で読み取り、決済する方法で、決済サービスのアプリをダウンロードし、自分のクレジットカードや銀行口座に紐づけて支払います。
現金を持ち歩かずに、スマホだけで決済でき、利用するごとにポイントがたまるのが最大のメリットで、利用履歴が把握しやすいのも特徴ですが、ネットショップや実店舗などで利用できるお店が限られているのが現状です。運営側のメリットは、幅広い層を取り込めるため、売上アップにつながります。決済ごとに手数料がかかるため、売上から手数料が徴収される形となります。
利用者視点 | ネットショップ運営視点 | |
メリット | スマホだけで決済できる ポイントもたまる 利用が把握しやすい | 幅広い層を取り込め、売上増に期待 |
デメリット | ショップが限られている | 決済手数料がかかる |
利用者が過半数を超えたという調査結果もあり、コード決済は急速に普及しています。ネットショップでも導入も積極的で、売上アップも期待できます。
※当社2023年10月実績
ネットショップに最初に導入するべき決済はどれ?
ネットショップの決済に迷っている方はまずはこの3つの決済手段を用意しておくのがベストです。
1、クレジットカード決済
2、コンビニ決済
3、キャリア決済
なぜこの3つなのでしょうか。
SB Payment Serviceの「ネットショッピング・ECサイトで利用されている決済手段ランキング」によると、最も利用されている決済手段上位3つが「クレジットカード決済」「コンビニ決済」「キャリア決済」でした。
そのため、まず導入する決済方法をまよったら3つをとりあえず導入しましょう。
また、最近特に注目されているのが「Amazon Pay」です。
Amazon Payをご利用いただくと、お客様は住所情報やお支払情報をカートで再入力することなく、Amazonアカウントに登録されている情報を利用して、かんたんなステップでご注文いただけます。
ネットショップづくりは支払い方法の選択も重要!
売れるネットショップつくりには、集客やデザインが基本ですが、購入の意思決定をした最終局面で、利用者が求める決済方法がないと、何も買わずに去ってしまいます。
決済方法は、実は大切な要素であることを頭に入れて、自分のネットショップにふさわしい、決済方法を導入しましょう。デザイン面では、見た目の良さだけでなく、利用者の使いやすさ、見やすさなどに配慮することが大切です。そして、集客面ではAdSISTなどのツールを活用すると、ユーザー目線のネットショップを展開することもできます。集客にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
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