ECサイトとは?種類や主な機能も幅広く解説|最低限これらは知るべし

category :  EC売上UP

update :  2021/01/21(木)

staff :  yamada

コロナ禍において経済活動が滞る中、好調の兆しを見せるECサイト。スマートフォンの普及とともに成長してきたEC市場がここにきて爆発的に伸びています。

人々の買い物が「実店舗」から「ECサイト」に移りつつあるため、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化も避けられない事態となっています。

今回は、これからECサイトを開設するにあたって、何から手を着けて良いか分からないといった方に向けて、ECサイトの開設・運営における基礎知識を紹介します。

ECサイトとは?

ECサイトとはElectronic Commerceサイトの略称です。Electronicは「電子」、Commerceは「商業・通商・貿易」という意味を持つため、日本語では「電子商取引」という名称になります。つまりネット上で商品やサービスの売買が成り立つ商取引のことを指します。

一般的には「ネットショップ」のイメージが強いですが、本来は「ネットオークションサイト」や「オンライントレードサイト」、「コンテンツ配信サイト」などがECサイトの定義として含まれます。

日本国内のECサイトの市場規模

日本国内のECサイトの市場規模
経済産業省「電子商取引に関する市場調査 BtoC-EC市場規模」より
出典元:経済産業省「電子商取引に関する市場調査 BtoC-EC市場規模」

 

経済産業省が発表した国内ECの市場規模はBtoC、BtoB、CtoC全てにおいて右肩上がりとなっています。

BtoCにおいては、2010年には7.8兆円程度だった市場が、2019年には約19.3兆円まで膨れ上がり、10年間で約2.5倍もの成長を遂げています。

国内ECの市場が急成長している要因のひとつがスマホ時代の到来です。2007年にAppleが初代iPhoneを発表してから、国内でもスマホの普及が進み、誰でもいつでもインターネット環境にアクセスできるようになりました。それに伴い、スマホからのECサイト利用率が増加。スマホユーザーへのEC対策や、通信環境の改善、決済方法の多様化も相まってECサイトの市場は拡大し続けています。

また、2020年においては新型コロナウイルスが世界中でパンデミックを起こしたことにより、 不要な外出を避ける“ステイホーム”が浸透しました。そのため、買い物の場が「実店舗」から「ECサイト」へと移行。「巣ごもり消費」なる言葉がトレンド入りするほど、EC市場は活性化を見せました。

新型コロナウイルス感染症の流行以前にはECサイトを利用したことがない人も、ECサイトの便利さに気づきつつあるため、今後もECの市場規模は伸びていくと予想されています。

ECサイトの種類

ECサイトの種類

一口にECサイトといっても構築方法が違います。

・モール型
・ASP型
・オープンソース型
・パッケージ型
・フルスクラッチ型

それぞれに持つメリット・デメリットも異なるため、目的に合わせて構築方法を選択しましょう。

モール型

モール型は、インターネット上の百貨店と呼ばれ、1つのドメイン(ネット上の住所)に複数のショップが営業をするECサイトのことです。例えばAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングがモール型に該当します。

【メリット】
・構築費用が低い
・ショップ開店までのスピードが早い
・モールに知名度があるため、集客が見込める

【デメリット】
・モール内にライバルが多い
・サイトデザインやイベントなどカスタマイズ性が低い
・月額料金、手数料などの維持費用がかかる

モール型では、テナントを借りて自店を運営するといったイメージです。初期費用が安く、簡単にサイト構築ができることやモールのブランド力によって集客見込める点からECサイト初心者や認知度の低い企業におすすめです。ただしモール内には独自ルールがあり、デザインなどで差別化を図ることが難しいため、「商品力で勝負ができること」が重要になってきます。

また、モール型に出店しておくと、取引先に商品PRとしての説明がしやすいことや卸先用に隠しページの作成が可能なことからBtoB領域にも利用価値があります。BtoCにおいても、「評価の高いレビューが溜まればずっと売れ続ける」といった側面があることから、ビジネスチャンスがあると言えるでしょう。

ASP型

ASP(Application Service Provider)型とは、メーカーが提供するサーバーやサービスを借りてECサイトを構築する方法です。Make ShopやShopifyなどがASP型に当たります。

【メリット】
・運営コストが圧倒的に安い
・システム更新費用や手間がいらない

【デメリット】
・カスタマイズ性が低い
・事業が拡大すると対応しきれなくなる場合も

ASPの魅力は初期費用、運営コストが安いことです。BASEやSTORES.jpなど無料で始められるサービスもあり、月額費用がかかっても数千円~数万円程度で済むことがほとんどです。

ASPはECサイトに必要なアプリをレンタルしているため、システム更新の費用や手間がかからないこともメリットとしてあげられます。そのため、低予算で始めたい個人の方や個人事業主、試験的にECサイトを立ち上げたい法人におすすめです。

反面、レンタルするアプリは共有であるため、カスタマイズ性は高くありません。また、決められたシステムとの連携しか認められていない場合が多いので、事業の成長に合わせた拡張ができないというデメリットも存在します。

そのため、事業規模があまり大きくないBtoCやCtoC向きのサイト構築方法と言えます。

オープンソース型

ソースコードが無料で公開されており、ネットユーザーであれば誰でも無料でサイトを開発できるECサイト構築方法のひとつです。WordpressやEC CUBEなどがオープンソース型です。

【メリット】
・初期コストを抑えられる
・運営しながらカスタマイズできるなど自由度が高い
・機能の拡張。他システムとの連動性も良い

【デメリット】
・セキュリティ対策・データ管理まで自社責任
・複雑なカスタマイズはできないことも
・システムに詳しい人がいないと危険
・初期費用は無料でも、有料プランだと月額数百万円以上かかることも


初期費用無料でサイトを開設できる上に月額費用も数千円からと始めやすい点や拡張性の高さからBtoB、BtoC、CtoC全ての領域において適していると言えます。

しかし、バグやウイルス対策、アップデートなどを自社で行う必要があるため、システムに精通していることが必須になります。そのため、社内リソースに当てがある企業や自身がシステムに詳しいという人におすすめの方法です。

パッケージ型

ECサイトの運用に必要な商品管理や売り上げ管理機能が実装されているパッケージ製品を指します。パッケージ製品を自社サーバーにインストールして、ECサイトの構築を行います。ecbeing、えびすマートが代表的です。

【メリット】
・ECサイトに必要な機能が標準装備
・カスタマイズを前提としているため拡張性が高い
・ソースコードが非開示なため、セキュリティ面も安心

【デメリット】
・初期費用・月額費・カスタマイズ費が高額になりやすい
・システムの陳腐化


パッケージ型は、比較的資金力のある大企業向けの向けのサイト構築方法です。また、近年ではフルスクラッチ型に負けず劣らず拡張性が高いことやセキュリティ面が安心な点からBtoBやBtoC領域に適していると言えるでしょう。

しかし、移り変わりの早いWEBにおいて、パッケージはリリース直後から陳腐化が始まります。カスタマイズを行うと簡単にはアップデートができなくなるため、3~5年おきに乗り換えが行われているという問題点があることも覚えておきましょう。

フルスクラッチ型

ECサイトを0から構築することをフルスクラッチ型といいます。予約システムなどのECサイトサイト要件を超えた要件が必要な場合、パッケージ型をカスタマイズして構築することができないため、フルスクラッチ型で対応することになります。例えばLYZONなどがフルスクラッチ型の開発に対応しています。

【メリット】
・全ての理想を形にできる
・開発・運用管理の内製化が可能

【デメリット】
・費用が高額
・開発期間が長い
・開発・運用管理の人員確保が必須


開発・運用管理が内製化できることで、「高速PDCA」を回すことが可能になります。状況に合わせて自社サイトの作り替えがすぐにできるため、売り上げを伸ばしやすいECサイト構築方法と言えるでしょう。また、サイト構築におけるルールや縛りも存在しないため、思い描いたことを実現しやすい方法でもあります。

ただし、開発にかかる費用が数千万円以上と高額になることや開発期間も半年~数年と長くなることが上げられます。また、フルスクラッチは自社内にシステム関係のリソース確保が必要となるため、資金力があり人材の確保も可能な大企業向きの開発方法と言えるでしょう。そのため、ビジネス領域としてもBtoBか大規模なBtoCに限られてきます。

ECサイトの主な機能

ECサイトの主な機能

ECサイトに必要な主な機能は以下の通りです。

  • ・受注管理機能
  • ・顧客管理機能
  • ・決済管理機能
  • ・販促機能
  • ・分析機能
  • ・セキュリティ機能

受注機能はもちろん、売り上げをあげるための分析機能や信頼度をあげるためのセキュリティ機能も必ず導入する用にしましょう。

受注管理機能

受注管理機能とは、注文の受付から出荷・在庫の管理まで、一連の受注管理を行う機能のことを指します。複数の販売チャネルを持つ場合、全てを手作業で行うと工数が増える上に入力のタイムラグや漏れなどで、販売機会を失う可能性が出てきます。しかし、受注管理機能では在庫情報を一元管理が可能。在庫があれば出荷指示を出し、在庫がなければ商品の発注を行い、在庫の補填まで担います。

受注管理機能を導入すれば、手作業での入力や計算といった作業工数を減らすことが可能です。ビジネスの成長や販売チャネルの増加に合わせて人員を増員する必要もありません。これにより、「時間・ミス・コスト」の削減にも繋がり、より必要な部門に人員を回すことができるのです。

顧客管理機能

顧客管理機能とは、顧客に関する情報収集・蓄積をして「どのようなお客様が、どのくらい買っているのか」等の分析を行う機能です。CMR(Customer Relationship Management)と呼ばれることもあります。1日に何万、何百万とサイトを訪れる顧客を一人ひとり管理するのは、膨大な人員コストがかかります。

しかし、顧客管理機能を利用すれば、顧客の属性や連絡先、購入履歴や決済方法などを把握することが可能。マーケティング戦略を練るためのデータ収集を行う必要がありません。

また、顧客管理機能をメール配信やお問い合わせ管理などと連携すれば、しばらくアクションのない顧客に対して自動でメールの送信やお問い合わせの受付などを行ってくれます。

決済管理機能

ECサイトでは、多様化する決済方法に合わせた決済代行サービスの導入が必須です。決済サービスを自社で導入する場合、各決済機関と契約を結ぶ必要があるため、大変な手間と労力がかかります。しかし、決済代行サービスを導入すれば、各決済機関との契約から売り上げ管理までを代行するため、経理処理も楽になるはずです。

会社によって導入できる決済方法、システム構築や運営コスト、セキュリティ面などに違いが出てくるため、自社に最適な決済代行サービスを選択する必要があります。

【ECサイトの主な決済機能】

  • ・クレジットカード
  • ・コンビニ決済
  • ・キャリア決済
  • ・代引き
  • ・電子マネー
  • ・Apple Pay

販促機能

販促機能は、運営するECサイトに顧客を誘導して購入機会をつくる、いわば「プロモーション」です。例えば以下のようなチャネルがあります。各チャネルの特徴(利用年代・性別など)と自社商品の相性を知っておくことで、効果的なプロモーション活動を行うことができます。

  • ・SNS
  • ・Web広告配信代行
  • ・コンテンツ発信
  • ・SEO
  • ・公式アカウント 
  • ・メルマガ
  • ・チャットポット

集客チャネルを複数持つことによって、顧客との接点が増え、売り上げが伸びる可能性があるのです。

分析機能

分析機能とは以下のようなデータを数値化して、サイトを訪問したユーザーの動向を分析するための機能です。

  • ・アクセス数
  • ・アクセス解析
  • ・ユーザー分析
  • ・多くの人がサイトに訪問する時間帯
  • ・購入数

主にGoogleアナリティクスやGoogle Search Console、Googleデータポータルなどを使用して分析を行います。分析を行うことで、ユーザーの属性、動向などの傾向が把握できるようになってきます。売り上げを伸ばす上で重要な情報となるため、ECサイトにおいて分析機能は無くてはならないと言えます。

また、ユーザー分析のみならず、市場の分析やキーワード選定などにも活用できるため、マーケティング戦略を練る上で必須の機能です。

セキュリティ機能

ECサイトは、ネット上に決済情報を記載するという特徴から、強固なセキュリティ機能を求められます。情報の漏洩やクレジットカードの不正利用を防ぐためにもサイトのSSL化がおすすめです。

SSLとは、送受信データを暗号化する通信手順のことを指します。SSL化されているかどうかはURLを確認すれば分かります。httpのあとに「s」があれば、SSL化されています。つまり「https://」にするということです。

ECサイトは、個人情報の宝庫です。日々サイバー攻撃の危険性に晒されています。そのため、セキュリティ機能が施されていないECサイトでは、個人情報漏洩の危険性が高まります。

ユーザーは企業側を信頼して、登録しているにもかかわらず、個人情報が漏洩したとなると社会的信用を失い、利用者数が減少することは避けられないでしょう。

ECサイトの利用料金の相場

ECサイトの利用料金の相場

ECサイトは構築方法さらには利用するサービスによって利用料金が異なります。お試しで出店するのであれば、モール型のAmazonやASP型のShopifyなどがおすすめです。

また、利用料金が数千万円に上ることもあるため、年商によっても選べるサイト構築方法は変わってきます。

モール型

モール型に関しては、年商規模の目安は特にありません。各モール、以下のように費用がかかってくるため、出品にかかる経費を差し引いて売り上げが作れるかどうかを計算した上で、出店を決めると良いでしょう。

モール名 費用
Amazon 月額費用:0~4,900円 基本成約料:0もしくは販売商品ごとに100円 販売手数料:8~15%
楽天市場 月額費用:19,500~100,000円 システム利用料:2.0~7.0% 初期費用:60,000円
ヤフーショッピング 初期費用・月額費用:0円 成約料:0円 ストアポイント、キャンペーン、アフィリエイトパートナー報酬原資:各1~50% アフィリエイト手数料:30%
(2020年12月時点)

ASP型

ASP型には、BASEなどの無料で利用できるサービスもあれば、Shopifyなどの有料で利用可能なサービスもあります。無料のASPでは初期費用・月額利用料はありませんが、決済手数料として3.6~5%程度かかってきます。有料ASPでは初期費用は0~5万前後、月額費用で3~5万ほどかかることがほとんどです。

ASPへの出店は年商規模1億円未満のお店がおすすめです。ショップの開設は最短2分~3ヶ月ほどと幅があります。

オープンソース型

オープンソースでのECサイト構築は初期費用が10万円以上かかります。自身で開発することができれば月額費用はかかりません。運用・保守を外注する場合は、月額数万円程度の費用が必要です。

オープンソースでは年商1億円前後のお店の出店に向いているでしょう。1~2ヶ月の制作期間があれば、ショップを開設できます。

パッケージ型

パッケージ型の初期費用は、500万円からと高額です。月額費用も10万円からになり、ある程度の資金力を求められます。そのため、パッケージ型がおすすめなのは年商1~50億円のお店です。

制作期間は、2~8ヶ月とASPやオープンソースに比べて長くなります。カスタマイズ性が上がることから制作に時間がかかるようになります。

フルスクラッチ型

フルクラッチになると初期費用が数千万円からと一気に跳ね上がります。また、月額費用も数十万円以上と5つのEC構築方法の中では初期費用・月額費用が群を抜いています。年商規模も50億円以上と言われています。0から作り上げることになるため、サイト制作期間も4~8ヶ月と長めです。

ECサイト運営で身に付くスキル

ECサイト運営に携わっていると以下のようなスキルを身に付けることができます。

  • ・マネジメントスキル
  • ・HTMLスキル
  • ・SEOやWEBマーケティングスキル
  • ・顧客との電話・メール対応スキル
  • ・業者との交渉スキル


上記のスキルはネット上での仕事はもちろん、対面での仕事でも活きてくるスキルです。そのため、部署異動しても重宝される人材になれるでしょう。

マネジメントスキル

ECサイト運営に係わる業務は多岐に渡るため、今ある仕事を重要度や緊急性といった観点から分類分けして優先順位を決めて遂行する必要があります。また、自分の仕事だけでなく関係者の進捗状況を把握しておく必要があるため、ECサイト運営に携わることによって、マネジメントスキルが身についていくでしょう。

HTMLスキル

HTMLはWEBサイト制作の基本です。サイト制作を0から行うわけではないので、必要がないと思われがちですが、サイトに変更を加えたい場合などに簡単なプログラミングスキルを必要とします。また、「エンジニアやプログラマーが何を言っているのか分からない」となると話は進みません。

そのため、業務を円滑に進めるためにもHTMLを覚える必要があるため、EC担当はHTMLの知識が身についていきます。

SEOやWEBマーケティングスキル

ECサイト運営で売り上げを作り出すには、SEOやWEBマーケティングスキルが欠かせません。

ECサイトを運営する上で、サイトへの流入数がないことには売り上げも上がりません。サイトの流入数を増やすためには顧客の行動や心理を把握する必要があります。また、検索結果で上位に表示されることでもサイトの流入数増加が期待できるため、ECサイト運営においてWEBマーケティングとSEOは必須の知識となってきます。

そのため、ECサイト担当者はSEOやWEBマーケティングスキルを身に付けることができます。

顧客との電話・メール対応スキル

ECサイト運営では、入金確認や問い合わせなどで、顧客と電話やメールでのやりとりが発生します。対面販売ではないため、顧客対応のスキルは見落とされがちですが、「対お客様」であることは代わりありません。そのため、相手の立場になって考える力やクレーム・問い合わせに対して真摯に対応するスキルが身についていきます。

業者との交渉スキル

ECサイト運営では、サイト構築や販促のための「撮影」「採寸」「原稿」を代行業務、配送などでさまざまな業者との接点があります。当然ですが、安く請け負ってくれた方が自社としては助かります。しかし、業者側は簡単には値下げをしたりしないでしょう。そこで必要となるのが交渉スキルです。自社の利益を上げるためには、経費を最小限に抑える必要があるため、ECサイト運営に携わっていると交渉スキルが磨かれていきます。

ECサイトの売り上げアップのコツ

ECサイトの売り上げアップのコツ

ECサイトの売り上げをアップが期待できるコツは、以下の3つです。

  • ・ECサイトの戦略を社内で共有する
  • ・ユーザーにとって使いやすいサイトデザインにする
  • ・ページ表示速度を早くする


つまり、社内で同じ目標に向かって業務効率を上げることと、サイトを使うユーザーにストレスのない操作性を追求することで、売り上げアップに繋がります。

ECサイトの戦略を社内で共有する

戦略の共有は、業務の無駄を省くのに欠かせません。

ECサイト運営業務は多岐に渡ります。例えばそれぞれの点と点をつないで大きな丸を作りたいのに、戦略が共有されていないことでズレが生じると、ところどころに穴ができてしまいます。戦略を共有していれば、1回でキレイな丸を描けていたのに、共有しなかったことで、修正の時間という無駄が生じてしまうのです。

WEBの仕事において、無駄な時間は命取りになりかねません。そのため、戦略の共有が重要になってきます。

ユーザーにとって使いやすいサイトデザインにする

「欲しい商品が見つけづらい」「カテゴリが多すぎてよく分からない」などの使いづらさは、顧客に思考コストをかけることになります。特にインターネットに馴染みの薄い高齢者からしてみると「よく分からないからやめよう」と、かご落ちにすらならない状態でブラウザを閉じてしまいます。せっかく良い商品を取り揃えていても、WEB施策がうまくいっていても、購入検討にすら至らないのでは努力が水の泡です。

つまり、使いやすいサイトデザイン=購入しやすいサイトデザインということになります。目的の商品まで分かりやすい導線でたどり着けるようなサイトデザインにすることによって、売り上げアップに繋がります。例えばターゲットの年齢や性別によっても以下のような対策を取れるでしょう。

高齢者向け:文字サイズを大きくする
男性向け:スタイリッシュなデザインにする
女性向け:柔らかくて淡色を使うデザインにする

ただただ、おしゃれなサイトであれば売り上げが伸びるというわけでは無いことを覚えておきましょう。

ページ表示速度を早くする

ページの表示速度が遅いと顧客の直帰率が上がります。Googleでも以下のような見解を発表しています。

・表示速度が1秒から3秒に落ちると、直帰率は32%上昇
・表示速度が1秒から5秒に落ちると、直帰率は90%上昇
・表示速度が1秒から6秒に落ちると、直帰率は106%上昇
・表示速度が1秒から7秒に落ちると、直帰率は113%上昇
・表示速度が1秒から10秒に落ちると、直帰率は123%上昇

引用元:海外SEO情報ブログ

自身がネットショッピングをしている場面を想像してもらうと分かりやすいでしょう。例えば、やっとお目当ての商品にたどり着いて、商品の詳細を確認したいのにずっと読み込みマークがぐるぐると回っている状態はものすごくストレスフルではないでしょうか?「欲しかった商品まであと数秒待つだけなのに、待ちきれずに再検索した」という経験は、誰しもが一度は経験したことがあるはずです。

また、Googleでは「ユーザーの検索課題を迅速に解決するサイト」を上位表示する傾向にあります。そのため、ページの表示速度を上げることはSEO対策としても有効ということになります。

自社のECサイトを上位表示させて、直帰率を下げて売り上げに繋げるためにも「ページの表示速度を早くする」ことは、重要な対策になります。

ECサイトの乗り換え時の注意点

ECサイトを乗り換える際には以下の点に注意しましょう。

  • ・個人情報漏洩
  • ・アクセス数や購入数の減少
  • ・一時的にサイトが見られないリスク


外部からの攻撃によって、起こるイメージの強い個人情報の漏洩ですが、管理ミスや操作ミスによって発生することも意外と多いようです。ECサイトにはクレジットカードをはじめ、住所、生年月日等、価値の高い個人情報が満載です。乗り換えの際は、当然のことながら個人情報も移行するため、慎重を期すようにしましょう。

ECサイトを乗り越える前と後には必ず顧客に対してその旨を通知しましょう。もし、乗り換えに気づいていない場合は、サイト自体が閉鎖されたと勘違いをしてしまう可能性があります。また、旧サイトで慣れ親しんだ顧客が、新サイトに慣れずにアクセス数や購入数が減少してしまうことも考えられます。

そのため、旧サイトと大きく乖離しないサイトデザインにするか、もしくはより分かりやすく使いやすいサイトデザインに変更するようにしましょう。

そのため、乗り換え時にあれこれ盛り込みすぎないように意識する必要があります。

ECサイト運営に適用される補助金

ECサイト開設で認められる補助金は以下の2つがあります。

  • ・IT導入補助金制度
  • ・小規模事業者持続化補助金


IT導入補助金は、ITツールの導入に対して交付される補助金です。小規模事業者持続化補助金はITに限らず中小規模が対象の給付金でしたが、「非対面型ビジネスへの転換」を条件にECサイト開設にも交付されるチャンスがあります。

ただし、制度内容は毎年変更される可能性が高いので、申請時には注意が必要です。以下で説明する内容は2020年度のものとなっているため、申請を行う年に公開された内容や方法をよく確認してから、申請を行うようにしてださい。

IT導入補助金制度

IT導入補助金とは、自営業や中小企業のITツール導入において交付される補助金です。ECサイトの制作費など1/2(最大450万円)が給付されます。対象は、IT導入支援事業者に認定された企業サービスです。

2020年に関しては特例として、2020年4月7日以降にITツールを導入した企業であれば、遡って支給してもらうことができます。申請はオンラインで行う必要があります。

  1. gBbizIDプライムアカウントを発行。2週間ほどで取得可能
  2. 自社の問題を解決できる、かつIT導入支援事業者のITツールを選定
  3. IT導入支援事業者から受け取った招待メールに記載されているURLから申請マイページを開設


gBbizIDを使ってログインする

  • ・申請マイページに必要事項(基本情報・財務情報・経営情報・必要書類添付・申請類型)を入力
  • ・交付申請情報の入力
  • ・SMS認証で本人確認をして、交付申請を事務局に提出。提出後は書類の差し替え・訂正は不可
  • ・審査後、採否結果が通知される。交付が決まったら事業を開始
  • ・支払い証明(振り込み明細書・ネットバンクの取引画面等)を行う。口座間の取引のみ有効
  • ・検査後、適正に事業が行われていると認められたら補助金が交付される


補助金受給後は申請区分(個人・法人)に応じて3~5年間、生産性向上率の報告を1年に1回行う必要があります。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、販路の開拓やIT活用の取り組みに対して、小規模の中小企業を対象に支給される補助金のことです。従来は最大50万円でしたが、コロナ特別対応枠が設けられたことによって、現在は最大100万円が支給されます。

条件として、「非対面型ビジネスモデルへの転換」があり、ECサイト開設でも認定される可能性が高いと言えます。

  1. 経営計画書・補助事業計画書を作成して補助金の申請をする
  2. 審査後、交付が決定したら事業を実施する 


※前年比同月比で売り上げ20%以上減少の場合は、即日交付

  • 事業実施後に実績報告書を提出。不備がなければ補助金の請求を行う

まとめ

ECサイト開設・運営にはとても多くの工数を踏む必要があります。特に慣れていない人は、運営だけで手一杯になり、肝心の集客の施策ができていないという事態に陥りかねません。

そんな時に便利なのが、集客ツールです。特にAdSISTであれば、1日500円から集客ができるため、立ち上げたばかりのショップから月商数百万円のサイトまで幅広くカバーしています。また、AdSISTには、GoogleやYahoo!、Facebook社に認められた集客ノウハウを搭載しているため、安心して集客を任せることができます。

ECサイトの開発・運営において、集客は売り上げの要です。多岐わたる業務をこなす傍らに行う集客では、十分な結果が望めないかもしれません。「餅は餅屋」に任せるのが一番であるため、集客はプロにお任せしてみてはいかがでしょうか?



記事中の参考サイト
・経済産業省「電子商取引に関する市場調査 BtoC-EC市場規模」https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003.html
・海外SEO情報ブログ:https://www.suzukikenichi.com/blog/
・IT導入補助金2020:https://www.it-hojo.jp/
・小規模事業者持続化補助金:https://r1.jizokukahojokin.info/

 

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