ECプラットフォームとは|比較のポイントや主なサービスを紹介

ECサイトを立ち上げるための基盤を「ECプラットフォーム」と言います。ECプラットフォームには複数の種類があり、売上規模などに応じて自社に最適なサービス・製品が異なることをご存じでしょうか。
今回は、これからECサイトを始める方向けに、ECプラットフォームを種類別にご紹介し、ECプラットフォームを比較する上で外せない、4つのポイントについても解説します。
ECプラットフォームとは
ECプラットフォームとは、電子商取引(Electric Commerce)を実施するための基盤(土台)を意味します。具体的には、ECサイト(ネットショップ)を構築するために必要なシステムです。
ECプラットフォームが提供する主な機能として、例えば以下のようなものが挙げられます。
- 買い物かご(カート)機能
- 商品検索機能
- マイページ機能
- 決済機能
- 問い合わせ機能
- 受発注・在庫・顧客・売上等の管理機能
ECプラットフォームには複数の種類があり、ソフトウェアのインストールや自社構築で用意するだけでなく、ECモール・ASP・クラウドサービスを利用する方法もあります。
ECプラットフォームの比較ポイント
ECプラットフォームには複数の種類があるため、自社の状況や要望に応じて最適なシステムを選ぶことが大切です。
比較する際には、特に「売上規模」「コスト」「制作期間」「サービスの機能」の4点が最低限チェックしたいポイントですので、以下で詳しくご紹介します。
売上規模
売上規模は、ECプラットフォーム選びにおける大きなポイントです。具体的には、売上規模が1億円未満ならECモールやASP、1億円以上なら自社構築(オープンソース、クラウドEC、 ECパッケージ、フルスクラッチ)を検討すると良いでしょう。
ECモールやASPは、初期投資が安価で済み、すぐにネット販売をスタートすることが可能です。また、売上の見通しが立たない場合にも適しています。
ただし、ECモールやASPの場合、売上が増えるほど手数料も増えます。1億円を超える売上規模なら、自社構築の方が利益率は高くなる可能性もあるため、売上規模に応じてかかるコストをしっかりとシミュレーションしておくことが大切です。
コスト
ECプラットフォームの利用に際しては、様々なコストが発生します。
例えば、ECモールやASPの場合、初期費用は無料のケースもありますが、月額利用料・売上に応じた手数料などがかかります。
また、オープンソース・クラウドEC・ECパッケージ・フルスクラッチの場合、売上に応じた手数料などはかかりませんが、ECサイトの構築費用、ECサイトやサーバーの保守・運営費用、セキュリティ対策費用などが発生します。
いずれを選択する場合でも、どのようなコストが発生するのか事前にリストアップした上で、自社の予算に合ったEC プラットフォームを選ぶことが重要です。
制作期間
ECプラットフォームごとに、ECサイトの制作期間は大きく異なります。
ECサイト構築が不要なECモールやASPであれば、商品などの準備が済み次第、すぐにEC販売がスタートできます。一方、ECサイト構築が必要なオープンソース・クラウドEC・ECパッケージ・フルスクラッチの場合、数ヶ月の製作期間を見ておく必要があるでしょう。
特にフルスクラッチでは、ECサイトのシステム・デザイン・データベースなどをゼロから構築するため、こだわりが強い場合や複数の機能を実装する場合は、製作期間が1年以上となる可能性も考えられます。
サービスの機能
ECプラットフォームごとに、提供されるサービス・機能・サポート体制には大きな違いがあります。
特にカスタマイズ性(機能の拡張性)には大きな違いがあり、ECモールやASPのカスタマイズ性が低い傾向です。一方、オープンソース・クラウドEC・ECパッケージはカスタマイズ性が高く、フルスクラッチに関しては予算が許す限り無限に機能を拡張できます。
また、ECモールやASPは決済手段に限りがあるため、希望の決済手段があるか利用前に確認してください。
カスタマイズ性の低いECプラットフォームから、カスタマイズ性の高いECプラットフォームに乗り換えることは可能ですが、大きな手間やコストがかかります。そのため、将来必要になりそうな機能を考慮した上で、 ECプラットフォームを選ぶのが得策です。
※当社2022年8月実績
ECプラットフォームを種類別に比較
ECプラットフォームには主に以下の8種類があります。
- ECモール
- 無料ASP
- 有料ASP
- オープンソース
- 海外クラウドEC
- 国内クラウドEC
- ECパッケージ
- フルスクラッチ
大きな違いは、「既存サービス(ECモール)を利用するか」「自社でショップを構築するか」の2点です。
そして各ECプラットフォームでは、以下のように目安となる月商規模・月額料金・制作期間が異なります。
ECプラットフォーム一覧
種類 | 月商規模 | 月額料金 | 制作期間 | 代表的なサービス |
ECモール | 数百万円以下 | 無料~ | 即日〜 | ・Amazon |
・楽天市場 | ||||
・Yahoo!ショッピング | ||||
無料ASP | 数百万円以下 | 無料〜 | 数週間前後 | ・BASE |
・STORES | ||||
有料ASP | 数千万円以下 | 10万円程度 | 1ヶ月程度〜 | ・カラーミーショップ |
・Makeshop | ||||
・FutureShop | ||||
オープンソース | 数百万円以上 | 無料 | 1ヶ月程度〜 | ・EC-CUBE |
海外クラウドEC | 数千万円以上 | 25ドル~(米ドル) | 1ヶ月程度〜 | ・shopify |
国内クラウドEC | 数千万円以上 | 10万円~ | 2ヶ月程度〜 | ・ebisumart |
ECパッケージ | 数千万円以上 | 10万円~ | 3ヶ月程度〜 | ・ecbeing |
・EC-Orange | ||||
・Commerce21 | ||||
フルスクラッチ | 数十億円 | 見積もりが必要 | 4ヶ月程度〜 | ― |
ここからは、各ECプラットフォームの特徴やメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
ECサイトの構築方法の一覧
ここからは、各ECプラットフォームの特徴やメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
ECモール
ECモールは、既存のECモールにて商品を出品・販売するタイプのECプラットフォームです。代表的なサービスとして、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどが挙げられます。
ECサイトの構築が必要なく、安価な料金ですぐに商品販売できる点がメリットです。また、上記のような有名ECモールには集客力がありますので、ユーザーニーズに合致すれば集客もスムーズにできる可能性もあるでしょう。
一方、作成できる自社ページが簡易的にとどまる、もしくは自社ページが作成できないこともあり、ブランディングや自社の独自性を打ち出すことが難しい点がデメリットです。
さらに、ECモールの利用者はストアではなく商品名で検索することも多いため、激しい価格競争が起きやすい傾向にあります。
そのため、ECモールは以下のように「可能な限り早くEC販売をスタートしたい」「自社の独自性を打ち出す優先順位が低い」「ECサイト構築のノウハウや資源がない」といった中小企業や個人事業主におすすめです。
ECモールがおすすめの人・企業
- 可能な限り早くEC販売をスタートしたい
- あまり自社の独自性を打ち出す必要がない
- ECサイト構築のノウハウや資源がない
- 集客に自信がない
- 安価なコストでEC販売したい
月商規模 | 数百万円以下 |
初期費用 | 無料〜 |
月額料金 | 無料〜 |
制作コスト | 無料〜 |
制作期間 | 即日〜 |
カスタマイズ性 | 低 |
代表的なサービス | ・Amazon |
・楽天市場 | |
・Yahoo!ショッピング |
Amazon
Amazonは国内で17万8,000店舗(2015年時点)の出店者数を誇る、日本最大規模のECモールです。
小口出品(月49点まで)なら月額費用が無料であり、Amazonグローバルセリングの利用によって海外販売が簡単にできる点がメリットです。ただし、マーケットプレイス型(商品出品のみのECモール)のため、自社ストアページの作成ができず、ストアの独自色が出せない点はデメリットとなります。
このような特徴から、Amazonは速やかにEC販売を始めたい企業、売りたい商品数が少ない方などにおすすめです。
楽天市場
楽天市場は、会員ID数が1億1,980万を誇る楽天が運営するECモールです。
出品商品数に応じた3つのプランが用意されており、ストアページが作成できる点、メルマガの発行ができる点などがメリットです。ただし、初期登録費用がすべてのプランでかかる点がデメリットとなります。
このような特徴から、楽天市場はECモール内に自社ページを持ちたい方、メルマガなどのリピーター施策を重視する方などにおすすめです。
Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングは、月間訪問数8,000万人を誇るYahoo! JAPANが運営するECモールです。
プランは1つのみですが、初期費用・月額費用・売上ロイヤルティが無料で利用でき、登録可能商品数が無制限である点がメリットです。ただし、出店店舗数が約170万店舗と非常に多く、激しい競争が予想されます。
このような特徴から、Yahoo!ショッピングは初期費用・月額費用・売上ロイヤルティ無料でECモール出店したい方、コストを抑えて大量の商品を出品したい企業などにおすすめです。
無料ASP
無料ASPは、初期費用や月額費用がかからないECプラットフォームです。BASE、STORESなどが代表的なサービスとなります。
EC構築のノウハウがなくても簡単に始めることができ、スピーディーに自社ショップをオープンできる点がメリットです。一方、ECモールよりは自社ショップの独自性が打ち出せるものの、カスタマイズ性があまりなく、決済手数料が高めである点がデメリットとなります。
そのため無料ASPは、以下のように「簡単にEC販売を始めたいけれど、自社ショップの独自性を出したい」といった中小企業や個人事業主におすすめです。
無料ASPがおすすめの人・企業
- 低コストで自社ショップを構築したい
- 簡単で素早くEC販売をスタートしたい
- 自社の独自性も打ち出したい
月商規模 |
~数百万円程度 |
初期費用 |
無料 |
月額料金 |
無料 |
制作コスト |
3万円〜 |
制作期間 |
2週間程度 |
カスタマイズ性 |
低い |
代表的なサービス |
・BASE ・STORES |
BASE
BASEは、2012年にサービスをスタートし、180万ショップ(2022年時点)が出店するASPです。
国内ASPの中では知名度が高い点、初期費用・月額費用が無料で利用できる点、商品カテゴリーにマッチする様々なショップデザインが用意されている点などがメリットです。ただし、プランは1つのみであり、複数のプランから選びたい方にとってはデメリットとなり得ます。
そんなBASEは、知名度の高いASPを利用して集客を見込みたい企業、複数プランの検討が面倒な方などにおすすめです。
STORES
STORESは、ヘイ株式会社が提供するASPです。
初期費用・月額費用・販売手数料が無料のフリープランが用意されている点、動画・画像のダウンロード販売も可能な点などがメリットです。ただし、フリープランの場合、有料プランよりも決済手数料が高くなっている点がデメリットとなります。
そんなSTORESは、物販のみならず動画・画像などのコンテンツも販売したい企業におすすめです。
有料ASP
有料ASPは、初期費用や月額費用が発生するASPです。代表的なサービスとして、カラーミーショップ、MakeShop、Future Shopなどが挙げられます。
ストア構築の簡単さ・スピーディーな点は無料ASPと共通しますが、無料ASPよりも機能が豊富な点、カスタマイズできる範囲が広い点、サポートが手厚い点などがメリットです。一方、本格的なショップ作成にはノウハウ・技術が必要な点、独自機能の実装が難しい点、連携できる外部サービスが限られる点などがデメリットとなります。
そのため、有料ASPは「無料ASPでは必要な機能がない/カスタマイズができない」「ある程度のショップ作成ノウハウ・技術がある」などの中小企業や個人事業主におすすめです。
有料ASPがおすすめの人・企業
- 無料ASPでは必要な機能がない
- 無料ASPでは希望のカスタマイズができない
- ある程度のショップ作成ノウハウ・技術がある
月商規模 |
~数千万円程度 |
初期費用 |
〜100,000円 |
月額料金 |
〜100,000円 |
制作コスト |
300,000円〜 |
制作期間 |
1ヶ月程度〜 |
カスタマイズ性 |
中程度 |
代表的なサービス |
・カラーミーショップ ・Makeshop ・FutureShop |
カラーミーショップ
カラーミーショップは、GMOペパボ株式会社が運営するASPです。
フリープランを含むすべてのプランで商品登録数が無制限な点、デジタルコンテンツの販売が可能な点、また食品販売に向いている点(食品事業者おすすめのネットショップ作成サービス No.1獲得)などがメリットです。
ただし、月額無料のフリープランも用意されていますが、ディスク容量が200MBで、登録可能な画像数が1商品につき4枚まで、さらに編集できるページ数が10ページまでである点はデメリットとなります。
そんなカラーミーショップは、無制限に商品登録したい方、食品やデジタルコンテンツを販売する企業におすすめです。
Makeshop
Makeshopは、GMOメイクショップ株式会社が運営するASPです。
CSV一括データ登録、SNS連携、販促クーポン機能、まとめ買い割引販売予告、ECモール連携、リターゲティング広告といった650以上の豊富な機能、BtoBオプションが用意されている点などがメリットです。
ただし、上位プラン(エンタープライズプラン)を利用する場合「初期費用10万円から、月額費用5万円から」と高額である点はデメリットとなります。
そんなMakeshopは、BtoB向けEC販売したい企業、機能の豊富さを重視する方などにおすすめです。
FutureShop
FutureShopは、株式会社フューチャーショップが運営するASPです。
5つのプランから選べる点、全プランでモバイル(マルチデバイス)対応・メルマガ配信機能、デコメールマガジン配信機能・常時SSLとなっている点、実店舗の在庫表示が可能な点などがメリットです。
ただし、初期費用・月額利用料がそれぞれ最低22,000円かかり、登録可能な商品上限数を増やすと料金が上がる点がデメリットとなります。
そんなFutureShopは、複数のプランを検討したい方、実店舗がありネットショップと連携させたい企業などにおすすめです。
オープンソース
オープンソースとは、Web上で公開されているコードやシステムを用いて構築する、ECプラットフォームです。代表例として、EC-CUBEなどが挙げられます。
オープンソースのコード・システム・プラグインなどは無償公開のため初期費用が抑えられる点、デザインや機能拡張の自由度が高い点などがメリットです。一方、 HTML・CSS・プログラミング・データベース・サーバー運用・セキュリティなど、IT関連の幅広い知見・技術が求められる点はデメリットです。
また、コード・システム・プラグインが無償公開されているとはいえ、ドメイン代、サーバー代、ライティング、撮影費用などの諸経費はかかり、開発を外注した場合はさらにコストがかかります。
そのため、オープンソースは「ASPよりも自由にECサイトを構築したい」「幅広いITの知見や技術を持つ人材がいる」といった、一定以上の売り上げ規模の中小企業におすすめです。
オープンソースがおすすめの人・企業
- ASPよりも自由にECサイトを構築したい
- 幅広いITの知見や技術を持つ人材がいる
月商規模 |
数百万円〜 |
初期費用 |
無料 |
月額料金 |
無料 |
制作コスト |
100,000円〜 |
制作期間 |
1ヶ月程度 |
カスタマイズ性 |
高い |
代表的なサービス |
・EC−CUBE |
EC-CUBE
EC-CUBEは、株式会社イーシーキューブが運営するオープンソースのECプラットフォームです。
ダウンロード版が無料で提供されている点、セキュリティ面が強く自動でアップデート・メンテナンスされるクラウド版が提供されている点がメリットです。ただし、無料ダウンロードしても知識・ノウハウを持つ人材がいなければEC構築が難しい点、クラウド版の利用には月額利用料(最低6,800円)がかかる点がデメリットとなります。
そんなEC-CUBEは、コストを抑えてカスタマイズ性の高いEC構築を実現したい企業、ITの知識・ノウハウを持つ人材のいる企業におすすめです。
海外クラウドEC
クラウドECとは、クラウド上に用意されたECプラットフォームです。
ECパッケージと同程度のカスタマイズ性が期待できる点、自動アップデートされるのでシステムが最新に保てる点、サーバー構築・保守が不要な点、一定のセキュリティ対策が実施されている点がメリットです。一方、ソースコードが未公開のためフルスクラッチほどの自由度がない点、初期費用・月額利用料がかかる点、ECサイト構築にある程度の時間がかかる点はデメリットとなります。
なお、海外クラウドECの代表例はshopifyです。国内クラウドECと比較してリーズナブルな価格から利用できますが、サポート・説明文が一部英語のみであったり、日本語未対応のアプリもあったりするのでご注意ください。
海外クラウドECがおすすめの人・企業
- アップデートサーバー構築・保守の手間を省きたい
- リーズナブルにクラウドECを利用したい
- ある程度、英語の読解ができる
月商規模 |
~数千万円 |
初期費用 |
無料 |
月額料金 |
25ドル〜(米ドル) |
制作コスト |
500,000円〜 |
制作期間 |
1ヶ月程度 |
カスタマイズ性 |
高い |
代表的なサービス |
・shopify |
※当社2022年8月実績
Shopify
Shopifyは、Shopify Japan株式会社が運営する、クラウドECサービスです。
初期費用がかからない点、約175ヵ国展開(2021年時点)で多言語・多通貨対応のため越境ECにチャレンジしやすい点、 およそ30種類もの決済手段に対応する点などがメリットです。ただし、最もリーズナブルなベーシックプランの場合、レポート機能が使えない点がデメリットとなります。
そんなshopifyは、越境EC販売も視野に入れている企業、決済手段の豊富さを重視する企業などにおすすめです。
国内クラウドEC
国内クラウドECは、日本の企業から提供されるクラウドECサービスです。代表例として、ebisumartなどが挙げられます。
サポートや説明文が全て日本語で、国内に担当者がいる安心感が大きなメリットです。一方、ASP並みの費用から利用できる海外クラウドEC(Shopify)に対して、特に初期費用が高額である点がデメリットとなります。
そのため、国内クラウドECは、日本語による説明や日本人スタッフによるサポートを希望する企業、一定額以上の初期投資ができる企業などにおすすめです。
国内クラウドECがおすすめの人・企業
- 日本語による説明や日本人スタッフによるサポートを希望する
- 一定額以上の初期投資ができる
月商規模 |
数千万円~ |
初期費用 |
300万円〜 |
月額料金 |
100,000円〜 |
制作コスト |
見積もりが必要 |
制作期間 |
2ヶ月程度 |
カスタマイズ性 |
高い |
代表的なサービス |
・ebisumart |
ebisumart
ebisumartは、株式会社インターファクトリーが提供する国内クラウドECです。
カスタマイズを前提にした自由度の高い設計、頻繁に実施される無料アップデート、多様なシステム連携が可能な点などがメリットです。ただし、初期費用が最低300万円かかる点は、リーズナブルに利用できる海外クラウドECと比較してデメリットと言えるでしょう。
そんなebisumartは、将来的にサイトのカスタマイズ・拡張性を見込む企業、アップデートの手間を省いて常にシステムを最新の状態に維持したい企業などにおすすめです。
ECパッケージ
ECパッケージとは、ECサイト構築に必要なシステムをパッケージ化した製品・サービスのことです。代表的なサービスとして、ecbeing、EC-Orange、Commerce21などが挙げられます。
カスタマイズ性の自由度が高い点、大規模サイト構築が可能な点、フルスクラッチよりも効率的な構築が期待できる点などがメリットです。また、セキュリティ面でもオープンソースより安心感があります。
一方、無償のオープンソースと比較して数百万円の購入費用がかかる点、時間の経過とともにシステムが古くなる可能性がある点はデメリットです。
そんなECパッケージは「高いカスタマイズ性で中〜大規模サイトを構築したい」「オープンソースよりもセキュリティ面を重視したい」などの、一定以上の売り上げ規模の中小〜大手企業におすすめです。
ECパッケージがおすすめの人・企業
- 高いカスタマイズ性で中〜大規模サイトを構築したい
- オープンソースよりもセキュリティ面を重視したい
- フルスクラッチよりも効率的に開発したい
月商規模 |
数千万円~ |
初期費用 |
5百万円〜 |
月額料金 |
100,000円〜 |
制作コスト |
見積もりが必要 |
制作期間 |
3ヶ月程度 |
カスタマイズ性 |
高い |
代表的なサービス |
・ecbeing ・EC-Orange ・Commerce21 |
ecbeing
Ecbeingは、株式会社ecbeingによって提供されるECパッケージです。
13年連続国内パッケージシェアトップである点、マーケティング・広告・制作などのサポート体制が充実している点、セキュリティ対策に力を入れている点などがメリットです。ただし、クラウドECなどとは異なり、年月を経るとシステムが古くなる点はデメリットとなります。
そんなecbeingは、多くの会社が導入するサービスから検討したい企業、セキュリティを重視して大規模サイトを構築したい企業などにおすすめです。
H4.EC-Orange
EC-Orangeは、株式会社エスキュービズムによって提供されるECパッケージです。
モール型EC・BtoB・BtoC・BtoE・会員制EC・越境ECなど、あらゆる用途のECサイトが構築できる点、豊富な外部サービス連携も用意されている点、ソースコードが公開されており自由にカスタマイズできる点がメリットです。ただし、初期費用が最低1,000万円と、ECパッケージの中でも比較的高額な点がデメリットとなります。
そんなEC-Orangeは、ソースコードを利用して一般的なECパッケージよりも自由にカスタマイズしたい企業、EC構築にまとまった費用がかけられる企業におすすめです。
Commerce21
Commerce21は、株式会社コマース21によって提供されるECパッケージです。
多くの大手・有名企業が利用し大規模構築に実績がある点、ソース開示による内製化サポートが受けられる点、ヤフー株式会社の子会社であるためYahoo!との連携に強い点などがメリットです。ただし、費用については見積もりが必要であり、大まかな費用感が事前に分からない点がデメリットとなります。
そんなCommerce21は、大規模サイトを構築したい企業、自由度の高い開発を希望する企業におすすめです。
フルスクラッチ
フルスクラッチとは、オープンソースやパッケージに頼らず、すべてを自社構築するECプラットフォームです。
全てをゼロから開発するため、デザイン・機能・カスタマイズ性などにほぼ制約がない点、独自の販売方式なども実現できる点、トラブル・不具合に対して自社でスピーディーに対応できる点などがメリットとなります。一方、全てのECプラットフォームの中で最も費用がかかる構築方法で、構築に長い期間を要する点がデメリットです。
そんなフルスクラッチは「ECサイトの独自性やブランディングに強いこだわりがある」「大規模サイトを制作したい」「億単位の売上がある」といった大手企業におすすめです。
フルスクラッチがおすすめの人・企業
- ECサイトの独自性やブランディングに強いこだわりがある
- 大規模サイトを制作したい
- 億単位の売上がある
月商規模 |
数十億円~ |
初期費用 |
見積もりが必要 |
月額料金 |
見積もりが必要 |
制作コスト |
見積もりが必要 |
制作期間 |
4ヶ月程度 |
カスタマイズ性 |
高い |
代表的なサービス |
― |
まとめ
ECプラットフォームには様々な種類があり、多数のサービス・製品が各社より提供されています。そして、選ぶべきECプラットフォームは「売上規模・IT人材の有無・かけられる予算や制作期間・ECサイトに求める機能やこだわり」などによって変わる点に注意が必要です。
それぞれのECプラットフォームにメリット・デメリットがありますので、多角的な視点から比較検討して、自社に最適なECプラットフォームを選ぶことをおすすめします。
※当社2022年4月実績
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