ネットショップ開業のよくある失敗例|成功させるためのコツやEC販売の注意点を解説
ネットショップ開業のよくある失敗例の中でも特に多いものは、開業しても集客できないことです。ネットショップは実店舗と異なり、魅力的な商品を用意してもネットショップに自然に人が集まることはありません。このような失敗例は他にもあるため、ネットショップ開業を成功させたい人は失敗例を理解しておきましょう。
そこで本記事では、ネットショップ開業のよくある失敗例について解説します。開業を成功させるコツやおすすめのツールも紹介するため、ネットショップの開業を予定している人はぜひ参考にしてください。
ネットショップ開業のよくある失敗例
ネットショップ開業のよくある失敗の代表例は、開業するだけで集客できると勘違いしていることです。ネットショップは実店舗とは異なり、ショップの存在を見つけてもらうハードルが高くなっています。魅力的な商品を並べるだけでは、売上になかなか繋がらないのです。
また、新規顧客の集客ばかりに注力して、リピーターの獲得を軽視しているという失敗例もあります。新規顧客が多いと売り上げが伸びるため気づきにくい失敗であるものの、安定した売上を確保するためにはリピーターの獲得も重要なのです。
これら以外にも、ネットショップを開業する際にはさまざまな失敗がありえます。開業を成功させるためにも、どのような失敗があるのか理解しておきましょう。
ネットショップを開業すれば集客できると思っている
ネットショップで取り扱う商品がどれほど魅力的であっても、商品をインターネットユーザーに見つけてもらえなければ、売り上げは生まれません。商品を見つけたとしても、必ずしも購入につながるわけではないため、ネットショップの成功には積極的な集客が必須です。
実店舗であれば人通りが多い場所に開店するだけで目に留まりますが、ネットショップは自発的に見つけてもらう必要があります。そのため、集客方法を把握していないと、いくら商品が魅力的でも売り上げが伸びません。例えば、ハンドメイド作品を作る人が「ネットで売れそう」と友人に言われてネットショップを開設しても、ネットショップを訪れる人がおらず、商品が売れないこともあります。
もし資金や人手に余裕がない場合には、AmazonやYahoo!ショッピングなどの大手ECモールに出店することがおすすめです。大手ECモールの利用者は多く、出店するだけで見つけてもらいやすくなっています。
再来店してもらうための仕組みが弱い
ネットショップを成功させるためには、新規のお客さまの獲得だけではなく、リピーターを増やすことも重要です。リピーターを獲得できなければ安定した売上につながらず、失敗に終わってしまいます。
インターネットには無数のショップがあり、ユーザーは自分に合った店を比較して選びます。一度自分のショップで買い物をしてもらったとしても、他の店の方により魅力を感じてしまうと、お客さまが流れてしまってリピートしてもらえません。例えば、初回購入者限定のクーポンを用意して、新規のお客さまを増やしたとします。しかし、2回目以降もお得に利用できるような特典を用意しなければ、クーポン狙いで利用したお客さまは他店のクーポンに惹かれて流れてしまうでしょう。
リピーターを増やすためには、過去に利用してくれたお客さま向けのクーポンを用意するという方法があります。また、新鮮な買い物体験をしてもらえるように、定期的に新商品を追加したり、お客さまの意見を商品に反映させたりすることも効果的です。
手数料などで利益が出づらい
ネットショップの運営にはさまざまな手数料が発生し、利益を出すためには、手数料を考慮した適正な販売価格の設定が必須となります。ここでいう利益とは、営業利益から売上高を差し引いた粗利益ではなく、営業利益です。発生する手数料としては、以下のようなものが挙げられます。
- 商品の送料
- 商品の梱包費用
- 決済手数料
- モール出店にかかる販売手数料
- 売上金の振込手数料
これらの手数料は、営業利益の算出において重要な要素です。営業利益は、以下の計算式で求められます。
営業利益=売上高−売上原価−販売費・一般管理費 |
ネットショップの運営にかかる手数料は、販売費に含まれ、営業利益に大きく関わっています。例えば、売上高が100円で売上原価が30円の場合、粗利益は70円となります。しかし、手数料が68円発生していた場合、100円の売上が上がっても、営業利益は2円しか出ていないのです。
価格競争に勝つために販売価格を下げ、顧客を獲得することも重要です。しかし、費用計算を軽視してしまうと、利益が出ずに赤字になってしまうリスクもあります。販売価格を設定する際には、必ず各種費用も考慮に入れて、利益が出るように設定する必要があります。
決済方法に柔軟性がない
商品を購入する際の決済方法が少ない場合、商品を購入したいと思ってもらえても、購入手続きを中断される可能性が高くなります。例えば、決済方法としてクレジットカード決済しか用意していないとします。その場合、クレジットカードを持っていない人が購入したいと思っても購入手続きを行えないため、諦めるしかありません。
主な決済方法には、以下のようなものがあります。
- クレジットカード決済
- 銀行振込
- コンビニ支払い
- 代金引換
- スマホ決済
- キャリア決済
豊富な決済方法を用意しておけば、ユーザーは自分に合った決済方法を選べて、決済手続き段階での離脱率低下を期待できます。しかし、決済方法の導入にはコストがかかるため、すべての決済方法を導入することは簡単なことではありません。
そのため、主に決済方法として選ばれることの多いものを優先して導入することがおすすめです。「令和3年版 情報通信白書」によると、インターネットで購入する際の割合は以下のようになっています。
決済方法 |
導入割合 |
クレジットカード払い |
79.8% |
コンビニ支払い |
38.8% |
代金引換 |
26.2% |
参考:令和3年版 情報通信白書
ネットショップ内の使い勝手が悪い
ネットショップ内の使い勝手が悪く、希望の商品を簡単に見つけられない、または商品の購入手続きがスムーズに進まないという場合には、ユーザーがサイトを離脱するリスクが高まります。例えば、検索ボックスを目立たない場所に設置していると、それを見つけられないユーザーは他のサイトに移動してしまう可能性があります。
ネットショップのデザインにこだわると時間や費用がかかるため、商品開発などにリソースを充てたいと考える人もいるでしょう。しかし、ネットショップで売上を上げるためには使い勝手の良さが極めて重要です。使い勝手の良いネットショップにするポイントは、後述しています。
安心して購入できるネットショップになっていない
インターネット上でショッピングを行う際、ユーザーは初めて利用するネットショップに対してさまざまな不安を感じていることが多いです。例えば、新規に立ち上げたばかりのネットショップは利用者が少なく、口コミも少ないことから、「本当に商品が届くの?」「商品の品質は高い?」と不安になる人は多いでしょう。既存のネットショップと比較すると信頼性に欠けると感じられて、購入を躊躇される可能性があるのです。
※当社2023年10月実績
ネットショップ開業を成功させる3つのコツ
ネットショップ開業を成功させるには、商品力を強化するために、商品設計を綿密に行うことが特に重要です。いきなり商品の詳細を決めるのではなく、市場を分析したうえで、どのような商品であれば売れるのか見極めましょう。
魅力的な商品を開発しても、ネットショップに集客できなかったり、購入までにサイトを離脱してしまったりしては、売上は伸びません。そのため、綿密な商品設計に加えて、集客チャネルの構築や離脱しにくいサイト構築も求められます。
商品設計を綿密に行う
ネットショップの成功には集客力が重要ですが、大前提として売上は商品力に依存しています。商品力は商品の持つ魅力であり、商品力が低い場合には集客をしてもなかなか売れません。商品力を強化するためには、綿密に商品を設計する必要があります。
商品設計は以下の手順で行います。
- 市場の分析
- コンセプトの決定
- 商品の設計
いきなり商品を設計するのではなく、まず市場を分析します。インターネットリサーチやインタビュー調査などによって市場調査を行い、どのような商品であれば売れるのか分析しましょう。その際、SWOT分析やPEST分析、5F分析などの手法が役立ちます。
次に、「誰」が「いつ」、「どのような目的」で「どのような商品」を使用する商品なのかといったコンセプトを決定します。ブレインストーミングを実施してコンセプトを決定することが一般的です。ざっくりとコンセプトが決まったら、価格やパッケージデザイン、製造方法など商品設計の詳細を検討します。
ネットショップへの集客チャネルを構築する
ネットショップはあくまで商品を購入できるサイトであり、ネットショップを開業しただけでは自然にお客さまは集まりません。ネットショップにお客さまを集めるためには、ネットショップへの集客チャネルを構築する必要があります。ネットショップの集客チャネルとしておすすめのものには、以下のようなものがあります。
- ブログ
ターゲットが知りたい情報の検索KWを含んだブログ記事を用意して、ブログを見つけてもらう。ブログから商品や自社のネットショップの魅力を伝えることで、購買意欲を高めたり、ネットショップへ誘導できたりできる。
- SNS
TwitterやYouTube、Tik Tokなどで商品の情報を画像や動画を用いて届けられる。リツイートやシェアといった拡散機能が備わっており、投稿を魅力的に感じてもらえれば、ユーザーによる拡散でより多くの人に投稿を見てもらえる。
- リスティング広告
インターネットユーザーが検索したKWに応じて、検索結果画面の広告枠にネットショップを表示する。検索結果画面の上部に表示されるため、ユーザーの目に留まりやすく、短期間で集客したい場合に効果的。
- ディスプレイ広告
インターネットユーザーが見ているWebサイトに応じて、広告枠にネットショップを表示する。興味のあるサイトと関連性の高い広告を表示するため、高いクリック率を期待できる。
- アフィリエイト広告
アフィリエイターにネットショップや商品を紹介してもらう。自社の商品を親和性の高いアフィリエイターに依頼することで、大きな成果を期待できる。
「使いやすく」「安心な」ネットショップを心がける
先述した通り、初めて利用するネットショップに対して不安を抱くインターネットユーザーが多いことから、安心感のあるネットショップを心がけることが重要です。また、使いにくければ離脱される可能性が高いため、使いやすさも意識する必要があります。
【安心なネットショップにするポイント】
- 電話番号を表示する
- スタッフの顔写真を表示する
- 利用可能な決済方法をわかりやすく表示する
- ショッピングご利用ガイドを表示する
ネットショップの運営では電話番号や顔写真の掲載は必須ではありません。しかし、ネットショップに電話番号を掲載していると、しっかりと対応してもらえそうという印象を与え、安心してもらいやすくなります。また、スタッフの顔写真は実在を証明できて、信頼感が高まるため、掲載することがおすすめです。
【使いやすいネットショップにするポイント】
- 検索ボックスを見つけやすい場所に設置する
- ボタンを押しやすいサイズに設定する
- 文字を見えやすいサイズに設定する
- スマートフォンにも対応させる
- 見やすい配色を意識する など
希望の商品をすぐに検索できるように、検索ボックスは左上や右上など見やすい場所に設置する必要があります。操作でストレスを与えないために、ボタンや文字のサイズ、配色にも注意が必要です。PCだけではなく、スマートフォンからもネットショップを利用するユーザーが多いことから、スマートフォンの画面からの表示も確認しましょう。
※当社2023年10月実績
ネットショップが軌道に乗るまでにかかる期間
ネットショップが軌道に乗るまでにかかる期間は、半年から1年程度です。あらかじめ商品や運営者の認知がなければ、ネットショップを開業しても見つけてもらえず、すぐに売上を上げるのは難しくなっています。開業してすぐに売上が上がらないからと諦めるのではなく、軌道に乗るまでしんぼうして集客しなければなりません。・
SNSや検索流入は安定しやすい集客チャネルであるものの、コンテンツを作成する必要があり、集客に成功するまでには多くの手間や時間がかかります。そのため、できるだけ早く軌道に乗せたい場合には、お金を払ってリスティング広告やディスプレイ広告としてネットショップ表示することがおすすめです。
ネットショップ開業で失敗したくないなら『AdSIST』
これからネットショップを開業しようとしている場合には、「AdSIST」を活用して広告を運用することがおすすめです。AdSISTはAIによる広告の自動運用ツールであり、初めて広告を運用する人でも最短5分で集客を開始できます。13,000以上のサイトが登録しており、平均して利用コストの4倍もの売り上げ効果が出ています。
GoogleやYahoo!、LINEなど主要な広告媒体と自動で連携し、1日1,000円から広告を配信します。ネットショップ開業の代表的な失敗例である「開業すれば集客できると思っている」問題を解決することが可能であり、さらに低価格で広告を配信できることから、費用を抑えて利益を出しやすい点も魅力です。
料金プランはフリープランとスタンダードプラン(月額5,000円)、プレミアムプラン(月額10,000円)の3つが用意されており、フリープランで操作性を確認してから、有料プランの利用を検討できます。最低契約期間はないため、やめたいタイミングで契約を終了できる点が安心です。
ECのQ&A
ECサイトの平均売上はいくらか?
確固たるデータは存在しませんが、実情に近い数字として国内で最もショップ数(契約者数)が多いBASEの実績が参考になります。
BASEのネットショップの平均売上は170,000円程度です。よってこの数字の前後が平均月商になります。
BASEの2023年12月の決算資料によると、年月によってGMV(顧客が購入した商品の総額)は変動していますが、ショップあたりのGMVは月間平均171,000円だからです。
※参考:BASEのIR情報
ECサイトの利益率の目安は?
利益率は、売上における利益の割合で「利益 ÷ 売上高 × 100」で求めることが可能です。
ネットショップでは、およそ2割が理想的な利益率と言われています。 つまり、年商の2割が、年収として手元に残るのです。 なお、利益率以外の割合には、以下のような法則があると言われています
詳しくはネットショップ経営で年収を上げるためのポイントをご覧ください。
まとめ
本記事では、ネットショップ開業のよくある失敗例として、以下を紹介しました。
- ネットショップを開業すれば集客できると思っている
- 再来店してもらうための仕組みが弱い
- 手数料などで利益が出づらい
- 決済方法に柔軟性がない
- ネットショップ内の使い勝手が悪い
- 安心して購入できるネットショップになっていない
ネットショップを立ち上げても自然と人は集まらないため、商品の開発とは別に、集客にも力を入れる必要があります。ブログやSNS、広告を活用して集客チャネルを構築しましょう。
ネットショップが軌道に乗るまでの期間は半年から1年程度が目安であり、できるだけ早く軌道に乗せたい場合には有料広告の活用がおすすめです。本記事でおすすめした「AdSIST」には広告文の作成補助機能が備わっており、初めて広告を出稿する人でも効果的な広告文を作成できます。ネットショップ開業で失敗したくない人はぜひAdSISTの活用を検討してください。
※当社2023年10月実績
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