ネットショップ開業のための仕入れ方法|国内・海外から仕入れる方法をそれぞれ解説

ネットショップを初めて開業する人の中には、「どこで仕入れればいいの?」と気になっている人も多いでしょう。仕入れ先によってメリット・デメリットが異なり、利益にも大きく影響するため、仕入れ先ごとの特徴を知っておくことがおすすめです。
そこで本記事では、商品を仕入れる方法を国内と海外に分けて解説します。おすすめの仕入れサイトや無在庫販売についても紹介しているため、ネットショップの開業を検討している人は参考にしてください。
ネットショップ開業のための仕入れ方法
ネットショップを開業するためには、販売する商品を仕入れる必要があります。問屋から購入する方法以外にも仕入れる方法はあるため、メリット・デメリットを理解したうえで自分に合っているものを選びましょう。
本記事で紹介している仕入れ方法は、以下のとおりです。
【国内で仕入れる方法】
- 仕入れサイトで仕入れる
- 見本市や展示会で仕入れる
- 問屋街で仕入れる
- メーカーから直接仕入れる
【海外で仕入れる方法】
- 海外の仕入れサイトで仕入れる
- 現地で買い付ける
※当社2023年10月実績
国内で商品を仕入れる方法
国内で仕入れる方法には、以下のようなものがあります。
- 仕入れサイトで仕入れる
- 見本市や展示会で仕入れる
- 問屋街で仕入れる
- メーカーから直接仕入れる
直接商品を確認してから購入できる方法や、中間マージンを省けて低価格で購入できる方法などがあります。上記の中でも、ネットショップを初めて開業する人には仕入れサイトで仕入れる方法が特におすすめです。競合他社と商品が被りやすいというデメリットはあるものの、ネットショップの運営実績がなくても購入できることがおすすめの理由となります。
仕入れサイトで仕入れる
仕入サイトとは、棚卸業者やメーカーから商品を仕入れることができるサイトのことです。さまざまなジャンルの商品を取り扱っているものもあれば、特定のジャンルの商品のみを取り扱っているものもあります。サイト上では棚卸業やメーカーが商品の情報を掲載しており、会員登録したユーザーのみが出品者と取引できる仕組みとなっています。
仕入サイトを活用すれば簡単に商品を探せるため、商品の仕入れにかかる時間や手間を大幅に削減できます。メーカーや問屋に足を運ぶ必要はなく、効率的に商品を仕入れることが可能です。
しかし、登録者なら誰でも仕入れサイトを利用できるため、競合他社も同じ商品を仕入れている可能性が高い点がデメリットです。他社との差別化が難しく、価格競争に巻き込まれやすくなります。
NETSEA(ネッシー)
出典元:NETSEA
NETSEA(ネッシー)は、約4,800社の問屋やメーカーが出店している仕入れサイトです。アパレルやファッショングッズ、日用雑貨、スポーツ、美容など幅広いカテゴリーの商品が掲載されており、掲載数は200万点以上となっています。
返品商品や棚落ち商品といった訳アリ商品をオークション形式で取り扱っており、お得な価格で仕入れることができる点も魅力です。
登録料や月会費が無料であることから、「初期投資を抑えてネットショップを開業したい」というネットショップオーナーにおすすめのサイトです。
SUPER DELIVERY(スーパーデリバリー)
出典元:SUPER DELIVERY
SUPER DELIVERY(スーパーデリバリー)は、アパレル・雑貨の商品が主に出品している仕入れサイトです。出店企業数は3,000社以上であり、掲載商品数は150万点を超えています。BASEなど外部サービスと連携することが可能で、出展企業による商品の情報を、自動で外部サービスに商品情報として取り込めるという便利な機能が備わっています。
月会費は2,200円(税込)と費用はかかるものの、他の仕入れサイトで取り扱っていない商品が多数掲載されていることから、「競合他社と差別化を図りたい」というネットショップオーナーにおすすめのサイトです。
TOPWHOLE(トップホール)
出典元:TOPWHOLE
TOPWHOLE(トップホール)は、アパレルの商品のみを取り扱っている専門の仕入れサイトです。最低注文金額は設定されておらず、1点から購入できます。大手モールで売れ筋ランキング上位の商品も掲載されており、需要の高いアイテムを仕入れることが可能です。
月会費は3,300円(税込)です。モデル画像を使えることから、「初めてのネットショップで、商品をうまく撮影する自信がない」というネットショップオーナーにおすすめのサイトです。
見本市や展示会で仕入れる
見本市や展示会とは、多くのメーカーがイベント会場に集まり、商品を展示するイベントのことです。見本市や展示会の開催日当日は、多くのメーカーや来場者で会場は賑わい、商談が活発に行われます。
見本市や展示会では、画面では伝えきれない商品の質感や色味を直接確認できる点がメリットです。実物を手に取って購入するか検討できます。また、直接メーカーの担当者と繋がることが可能であり、新しいビジネスチャンスを創出できる可能性もあります。
しかし、メーカーは実績のある業者を探していることもあり、ネットショップ運営の実績があまりない場合には、他の業者との交渉を優先されてしまう場合があります。見本市や展示会に行ったら必ず取引できるというものではなく、商談を成立させるためには交渉力が必要です。
問屋街で仕入れる
問屋街とは、問屋が集中して分布している地域のことです。問屋はメーカーから商品を仕入れて販売する業者であり、問屋街を訪れることで問屋と直接取引できます。
問屋は多数のメーカーの商品を取り扱っており、さまざまな種類の商品を仕入れられる点がメリットです。メーカーから大量に商品を仕入れていることが多く、大量発注に対応してもらえます。中には、小ロットの発注にも対応している問屋も存在しており、多品種を少量ずつ仕入れることも可能です。
一方で、問屋がメーカーからの仕入れ価格に中間マージンを加えて販売しており、直接メーカーから仕入れる場合に比べて、コストが高くなるというデメリットがあります。また、基本的に取引は現金で行われるので、一定の現金が必要となる点に注意しましょう。
メーカーから直接仕入れる
メーカーとは、製品の生産や製造を行っている企業のことです。国内で商品を仕入れる方法のひとつには、メーカーから直接仕入れるという方法も含まれています。
中間業者を介さないことから、中間マージンを省けて、商品を安価に仕入れられる点がメリットです。また、偽物や類似品を購入するリスクはなく、ネットショップでの販売で正規品の証明を求められた場合には、請求書を見せることで正規品であることをアピールできます。
一方、一定量以上の購入が求められる場合が多い点がデメリットです。また、ネットショップ運営の実績を問われることが多く、実績があまりない場合には取引は難しくなっています。
海外から商品を仕入れる方法
海外から商品を仕入れる方法には、海外の仕入れサイトで仕入れる方法と、現地で買い付ける方法の2つがあります。
海外の仕入れサイトで仕入れる方法のメリットは、日本にいながら海外の商品を仕入れられることです。一方、現地で買い付ける方法には、実際に商品を確認してから購入できたり、円高の場合にはかなりお得に仕入れられたりするというメリットがあります。
海外の仕入れサイトで仕入れる
オリジナリティを出して競合他社と差別化を図りたい場合には、海外の仕入れサイトで仕入れることが効果的です。海外の仕入れサイトも国内の仕入れサイトと購入方法は似ており、クレジットカード情報を入力して支払い手続きを行うだけです。
国内では入手できない商品を仕入れられるため、価格競争に巻き込まれにくいというメリットがあります。しかし、海外から商品を輸送するために運送費が高く、商品によっては関税も発生することから、仕入れ価格よりも運送費が高額となる場合があります。その他にも、納期が長い、不良品が届くというトラブルが多い点もデメリットです。
CHINA MART(チャイナマート)
出典元:CHINA MART
CHINA MART(チャイナマート)とは、中国のショッピングモール「淘宝(タオバオ)」の商品を日本語で購入できる仕入れサイトです。ファッション雑貨やデジタル家電、育児など幅広いカテゴリーの商品が掲載されており、商品数は8億点以上と言われています。現地の日本人スタッフが商品の落札から発送まで代行してくれるため、中国語がわからない場合にも利用することが可能です。
「さまざまな種類の商品を仕入れたい」「海外の仕入れサイトから仕入れたいが、仕入れ先の公用語を話せない」というネットショップオーナーにおすすめのサイトです。
Kmart(ケーマート)
出典元:Kmart
Kmart(ケーマート)は、アメリカ発祥の大型スーパーマケットのWebサイトです。ファッション雑貨や電化製品、赤ちゃん用品など幅広いジャンルの商品が出品されています。Webサイトは英語表記となっているものの、日本のECサイトのデザインと似ており、直感的に操作することが可能です。
アメリカテイストの商品が多数出品されており、「アメリカテイストの商品を仕入れたい」「海外のアイテムで競合他社と差別化を図りたい」というネットショップオーナーの利用におすすめです。
現地で買い付ける
海外が好きでよく旅行に行くという人には、現地での商品の買い付けがおすすめです。
国内で出回っていない珍しい商品を仕入れられるため、競合他社と差別化を図れます。また、商品を手にとって品質を確認できる点も現地買付のメリットです。円高の時期に現地で大量に買い付けることによって、国内で仕入れる場合よりも費用を抑えられる可能性があります。
一方、現地での買い付けでは、海外への交通費や宿泊費が発生します。また、商品によっては関税がかかるというデメリットがあることを覚えておきましょう。
ドロップシッピングなら無在庫販売が可能
ドロップシッピングは、ネットショップで在庫を持たずに、顧客からの注文を受けてから仕入れ先に直接顧客への発送を依頼する手法です。在庫を抱えずに低リスクでネットショップ運営を行えるというメリットがある一方、仕入れ価格をコントロールできずに利益率が低下するというデメリットもあります。
ドロップシッピングのメリット
ドロップシッピングの最大のメリットは、在庫リスクを抱えずにネットショップを運営できることです。商品の販売数が仕入数を下回って在庫を抱えるという事態を避けられます。さらに、商品はメーカーが顧客へ直接発送するため、自社での梱包作業は不要です。自社の従業員はECサイトの販売業務に専念できます。
これらのメリットから、初めてネットショップを開業する場合や、低リスクで多種多様な商品を取り扱いたい場合におすすめの手法です。
ドロップシッピングのデメリット
ドロップシッピングでは自社で在庫を管理できず、仕入れ先に依存するため、商品が品切れの際には顧客からの注文に応じることが難しくなっています。販売の機会を逃す可能性があり、在庫を管理できない点が大きなデメリットです。
また、自社で仕入れを行わないため、仕入れ価格をコントロールできません。仕入れ先が価格を引き上げた場合でも、それに追随して販売価格を上げるわけにはいかない場合には、利益率が低下してしまいます。
これらのデメリットから、大きな利益を追求したい場合には、ドロップシッピングは最適な手法とは言えません。
※当社2023年10月実績
ネットショップで何を売るか迷ったら
ネットショップで何を売るか迷った場合には、以下の2つの視点から考えてみることがおすすめです。
- 商品の市場性をリサーチする
ネットショップ運営を成功させるためには、需要のある商品を取り扱うことが重要です。需要のある商品は売れやすく、在庫の回転率は上がるため、市場リサーチを通じて、どのような商品に需要があるのか把握しましょう。大手のECモールの売れ筋商品を確認することで、需要の高い商品がわかります。総合ランキングに加えて、カテゴリー別に人気のある商品も併せて確認しておきましょう。
- 自分が興味のあるものを売る
ビジネスは長期間続けるものであるため、自分が興味を持てる商品を選ぶことも重要です。商品に関する専門知識を持っていたり、使用経験があったりする場合には、一から商品を勉強する必要はなく、利益の出やすいショップを作りやすくなっています。さらに、商品の購入後にトラブルが発生した際には、知識を活かしてアフターサービスをスムーズに行うことが可能です。
まとめ
本記事では、ネットショップを開業する人に向けて、商品の仕入れ方法を複数紹介しました。利益最大化のために仕入れ価格を抑えたい場合には、見本市や展示場での仕入れや、メーカーからの直接仕入れが効果的です。ただし、いずれもネットショップ運営の実績を求められやすく、ネットショップを開業したばかりの初心者では取引が難しいでしょう。
これからネットショップを開業するのであれば、仕入れサイトを利用した仕入れや、問屋街での仕入れがおすすめです。また、海外の商品で差別化を図りたい場合には、海外の仕入れサイトからの仕入れや、現地での買い付けも検討してみてください。
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