ECサイトとは|意味・種類とサイト例を一覧で解説

category :  EC売上UP

update :  2022/05/30(月)

staff :  yamada

ECサイト定義から、種類・役割・運営について、ECビジネスとして知るべき概要を例も取り上げながら解説します。

右肩上がりで成長を続けるEC市場において、ECサイトを今後のビジネスに活かすためには、ECサイトとは何かを正しく理解する必要があります。

本記事は、ECの現場を踏まえた実践的な内容から、EC市場の現状・見通しまでを盛り込んでいます。

現状のECサイトの概要を知りたい方は参考にしてください。

なお、記事内容はBtoCに寄せた内容となっています。ECサイトとは一般的にBtoC市場を指すからです。

ECサイトの意味や読み方

ECサイトとは、インターネットを利用して、受発注が行われるサイトです。ECの意味は「Electronic Commerce」を略した言葉で、頭文字を抜粋しています。

一言でいうと、ネット経由で物品やサービスを販売、購入できるサイトのことです。ECの読み方は「イーシー」、日本語に訳すと『電子商取引』で、ECサイトはネットショップ、オンラインショップとも呼ばれます。

ちなみに、ECサイトと、ネットショップ・オンラインショップ・ネット通販も同じ意味です。

ECサイトの例

ECサイトとはどのようなサイトか、各ジャンルのECサイトをご紹介します。ECサイトは大きく3種類あります。

  • 物販系サイト
  • サービス系サイト
  • コンテンツ系サイト

市場が大きい順位で以下に紹介します。

物販系サイトの例

物販系サイトは衣類・食品・日用品などを中心に、実店舗で購入できる多くのものを販売しています。

 

名前

yamada

物販サイトでは売れ筋の商材はアパレル・家電/PC・家具・雑貨・食品です。この中で市場が大きいのは家電/PCで物販サイト市場の19%*を占めています。※参考:電子商取引に関する市場調査(経済産業省)

サービス系サイトの例

サービス系サイトは旅行サービスを筆頭に、飲食デリバリー・チケット販売・美容サービスなどです。

オンラインで予約するサービス系の市場規模は、物販系サイトに次いで大きな市場です。

コンテンツ系サイトの例

非物販サイトはゲームを筆頭に、音楽・画像などのコンテンツ販売が多いです。

PCやスマートフォンでゲームや音楽を楽しむコンテンツ系の市場規模は、他のサイトより半分以下で小さいですが近年は伸びているジャンルです。

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ECサイトの市場規模は引き続き成長中

ECサイトが注目される主な背景には、ECの市場が伸び続けていることです。

ECサイトを取り巻く環境は、規模や成長度合いだけを見る限り、ビジネスのチャンスが大きいと言えます。

ECサイトの市場規模は引き続き成長中

ECの市場は、2010年から2020年まで成長し続けています。ネット環境やスマートフォンの普及、生活の多様化などの伴って急成長を続ける市場は、今後も伸び続けることは間違いありません。

野村総合研究所でも、BtoC 市場は2026年度に29兆4000億円まで成長すると予測しています。

このようにECサイトは、EC市場の成長を支える要因となっています。

※参考:2021年7月  経済産業省「電子商取引に関する市場調査」
※参考:野村総合研究所(NRI)「ITナビゲーター2021年版」

ECサイトの主な目的は売上の拡大

ECサイトを運営する目的は事業者によって異なりますが、数多くの事業者の目的は売上の拡大のためです。

そのためにECサイトには以下の役割を担います。

  • 新たな販路開拓(国内・海外)
  • ECサイトと実店舗の間で相互集客
  • 顧客サービスの一環として利便性の提供や顧客との関係の強化

ECサイトの基本的な役割は、ネット上の「店舗」です。本質的には実店舗と同じく、商品・サービスの売買です。

2つの違いは手段が異なるだけです。例えば、来店・決済・商品を品定めする方法などです。

そのためECサイトがネット上の店舗と言えども、サービスの根本的な考え方は実店舗と大差はありません。

しかし、近年はユーザーがECサイトと実店舗ともに利用することを促進させる取り組んでいる企業もあります。

複数のチャネル(販売窓口・接点)を統合的に管理して、それぞれの接点で商品を買えるようにして、利便性や顧客満足度を高めていく仕組みです。オムニチャネルとも言います。

例えば、ECの売上が年々伸びている無印良品のお買い物アプリでは、ポイント機能を活用して、実店舗へ来店するたびに、ポイントと交換できるマイルがもらえます。

オムニチャネルの戦略を強化しているABCマートでは、ECサイトで商品や価格を確認、店舗での試着を予約して来店を促しています。さらに、ECサイトで購入した商品を店舗で受け取れるサービスもあります。

このように、ECサイトも商品を購入できる機能を提供するだけではなく、集客や顧客満足度の向上などの役割を担うことが増えつつあります。

ECサイトの種類は2種類

ECサイトの種類は、自社ECサイトとモール型ECサイトの2種あります。

Amazonや楽天などがモール型、メーカーや小売業者などの企業が独自で運営しているサイトが自社ECサイトです。

種類 概要 メリット デメリット
自社ECサイト ドメインやECシステムと契約してECサイトを構築する。

・デザインや機能性に富む
・利益率が高い
・独自の施策を打ちやすい
・ブランドを育てることができる

・自力で集客に必要な施策を行う必要がある
・成果に時間がかかる
・対応すべき業務の幅が広い

モール型ECサイト 同じドメイン、サイト内で様々なショップが出店しているネット上の商店街。例えばAmazon、楽天など。一般的にはモールと呼ぶ。

・モールに集客力があるためショップを訪問しやすい。
・サイト構築が難しくない
・顧客から信頼を得やすい

・デザインや機能性に制限が多い
・販売手数料が発生する
・売れやすい商材が決まっている
・顧客データが取得できない

モール型ECサイトは、サイトの機能やデータに制限が多くありますが、その分やるべき作業や施策が自ずと絞られます。

自社ECサイトはモールと比べると自由度が高いですが、主体的にリピーター対策や集客施策を行う必要があります。

ECサイトを構築する方法は4通り

ECサイトの構築する方法は以下の4通りです。

ECサイトの構築の手間は、年々と敷居が下がっています。昨今は、初期費用が無料で、知識がなくてもECサイトを開始することもできるサービスが増えているからです。

サイト種類 構築方法 特徴
自社ECサイト ASP*と契約を交わしサイト構築する。 ECサイトの機能が整ったリーズナブルなシステム。個人レベルでも比較的容易に作成できる。
オープンソース提供者と契約を交わしてサイト構築する。 自由度が高い独自のサイトの構築が可能。小規模から大規模まで対応できる。
パッケージのベンダーと契約を交わしてサイト構築する。 機能が充実した独自のサイトの構築が可能。月商で数千万円から数億円規模のサイトに向いている。
フルスクラッチ*でサイトを構築する。 独自性があり大規模なECサイトを構築に向いている。

※ASPとはアプリケーション・サービス・プロバイダの略。ネット上でアプリケーションを提供するサービスの提供者。
※フルスクラッチとソフトウェアやシステムをゼロからつくりあげることです。

自社ECサイトの場合、構築事例として最も多いのがASPです。理由はECサイトに必要な機能、商品やサービスに合わせたデザインのテンプレートを用意しており、比較的簡単に、安価でサイトを構築できるからです。

ASP構築事例

名前

yamada

基本的に小規模・中規模事業者の方はASPを利用することをオススメします。事例も多くコストパフォーマンスに優れているからです。

ECサイトに必要な機能

ECサイトを滞りなく運営するために必要な機能を紹介します。

ECサイトとしての要件を満たす機能は、受注管理と決済機能のみですが、通常は以下の機能がだいたい備わっています。

機能 概要
商品登録 サイトで販売する商品情報を登録・更新する機能。
在庫管理 販売可能な商品の数量を管理する。
受注管理 注文された商品や金額・数量・日付などを管理する。
決済 注文時にクレジットカードや代引きなど各種の決済と連携する。
顧客管理 注文や会員登録を行った顧客の情報を管理する。
出荷管理 商品を配送するためのデータ処理をする。
デザイン・ページ作成
(CMS)
サイトのページ・デザインを作成・更新をする。
販促 ポイント、メルマガ送信など販促するための機能。
分析 売れ筋商品、顧客の属性、アクセス数などサイト全体のデータを分析。

ECシステムによって操作性に違いはありますが、機能面において大きな優劣はありません。

自社ECサイトの場合も同様で、ASPやパッケージを利用すれば必要な機能がほぼ備わっていることがほとんどです。

そのため、特殊なECサイトを立ち上げることを除いて、機能面で困ることはあまりないでしょう。

ECサイトの運営業務

ECサイトの運営に必要な業務内容を大きく分類すると以下です。

  • ・サイトの更新・制作
  • ・受注・発送処理
  • ・顧客対応
  • ・販促

運営にあたり、最低限必要な業務はサイトの更新、受注・発送処理、顧客対応です。

ECサイト運営に必要な業務をさらに分類すると以下です。

業務 作業内容
商品登録・撮影 商品をECサイトに登録、掲載。
サイト更新

セール、新商品の販売などの情報更新のためにサイトを更新。

受注管理 日々の受注が滞りなく処理されているか管理。
発送・在庫管理 発送に必要な資材や商品の在庫状況を定期的に確認。
顧客対応 顧客からのメールやLINE、電話の対応。
プロモーション 集客の施策を検討、実施する。

CRM(顧客管理)

既存顧客へのメルマガ、LINE、DMなどの企画、配信。
重要指標の数値管理 アクセス数・購入率などのサイトや顧客動向の数値の管理。

商品登録や受注・在庫管理などに専門的な技術は不要で、システムに備わっている機能を使うことで基本的に誰でも可能です。

サイト更新も、サイトの仕様次第では難しくはありません。

ECサイトの運営方針や規模にもよりますが、業務によって外注・内製に分けることが多いです。

特にプロモーションの主な施策となる広告や、倉庫を活用した商品の在庫管理は外部へ委託することがほとんどです。顧客対応も外部へ委託することもあります。

さらに、商品だけを提供して運営自体を外部へ委託する取り組みもあります。

運営ができる人材を確保が簡単ではなくなっている中で、利益率が下がっても専門の会社へ委託したほうが効率的と判断しているためです。

運営における課題として、売上を伸ばすためのノウハウを蓄積しにくい体制になりがちです。業務量や人員の都合から、日々の作業に追われてしまい、新たな取り組みが後回しになることが多いためです。

対策として、分業体制やEC専門の会社の活用も重要です。

ECサイト成果に必要な基本的なこと

売上を成果とした場合、まず取り組むべき課題は訪問者数を増やすことです。数多くのECサイトが抱える課題でもあります。

 ECサイトの売上は下記3つの指標をそれぞれ掛け算して算出できます。

  • ・サイト訪問者数(アクセス数)
  • ・購入率(成約率)
  • ・平均客単価

サイトの訪問者がいないことには、サイトの売り上げはもちろん、サイトの改善点(成約率)も見えてきません。

集客数を伸ばすための施策として最も有効なのが、広告です。

集客方法を広告に限る必要はありませんが、サイトの運営方針に合わせて、集客施策をしっかり検討する必要があります。

商材別のECサイトの事例一覧

ECサイトの事例として比較的多いジャンルごとに事例を紹介します。

モールから自社ECサイトへの販路拡大、BtoBからBtoCへの販路拡大などECサイトの活用して売上を伸ばしています。

食品

 

商材別のECサイトの事例

店名:伊藤久右衛門
 
江戸後期から始まった京都の伝統あるお茶屋。もともと楽天で人気ショップ、自社ECサイトでも抹茶スイーツが人気を博しています。
 

衣類

商材別のECサイトの事例

店名:SY32

イタリア発のブランド。国内では著名人が着用していることで話題になりファンが増加。ECサイトでも反響が大きくなっています。

 

雑貨

商材別のECサイトの事例

店名:AMOROSA MODERNO
 
BtoC事業から小売りへの挑戦としてECサイト開設。高級路線が他社との差別化につながり、売上を伸ばしています。
 

まとめ

ECサイトとは、商品を購入する・飲食店や美容室などのお店の予約する・音楽やゲームをダウンロードするなどが可能なサイトです。

EC サイトの構築から運営も、システムが日々進化していることで個人でも可能となりました。それ故に EC サイトの数は年々増える一方です。

それを裏付けるように、BtoC市場におけるEC化が年々進んでおり、2020年はEC化率が18%*となりました。
※参考:電子商取引に関する市場調査(経済産業省)

今後ますます注目されていくECサイトを、自社のビジネスにどう活かしていくかは、実店舗を営む企業であっても検討する必要性に迫られています。

また、ECサイトの運営における課題として、社内にノウハウを持つ人材がいない、効率的な集客方法がわからないなども含めて、専門会社に相談することをおすすめいたします。

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