IT導入補助金2023の採択率・採択結果|直近の結果や推移を解説

category :  EC売上UP

update :  2022/12/15(木)

staff :  yamada

清田 卓也 氏

【監修者】
G1行政書士法人
代表行政書士 
清田 卓也 氏

これまでIT導入補助金累計2,061件の採択実績から、申請者様から詳細をヒアリングさせていただき、またITツールの検証・効果性を元に申請をサポートさせていただいています。また、IT業界(主にWEB制作)にて10年間従事し、卸・小売・サービス業を始め幅広い業界のWEBコンサルティングを経て、現在の業務においてWEBを活用した集客を実践している事から、リアルな視点で事業計画書を作成させていただいています。

IT導入補助金2022年度の採択結果や採択率の傾向を把握することで、事業の立て直し・売上アップの計画がさらに具体的になります。

補助金の給付ができるだけ早い時期が望ましい事業者は、採択結果や採択率を踏まえて、適切な対策を取りましょう。

IT導入補助金はポイントをしっかり押さえて手続きをすれば決して難しくありません。

その結果、採択率が向上して、今後の事業にとって追い風になることは間違いありません。

IT導入補助金の採択結果は締め切りから約1か月後

IT導入補助金の採択結果は締め切りから約1ヶ月後に発表されます。

自社が交付申請が採択されたか否かの結果を確認にするには、以下のIT導入補助金のページから確認できます。

交付決定事業者一覧

2022年度IT導入補助金の採択件数と採択率の一覧

2022年度における IT導入補助金の平均採択率は66.4%です。通常枠は55.9%・デジタル化基盤導入枠は85.5%*です。平均採択率は昨年対比で10.9%増加しています。

採択件数は合計で5,932件*です。

※平均採択率と採択件数は1次~6次締め切りまでの実績値です。

通常枠

通常枠の採択件数と採択率は以下です。

 公募内容 採択結果
通常枠A類型 通常枠B類型 合計
通常枠(A・B類型)1次締切 申請数 2,907 80 2,987
交付決定数 1,615 33 1,648
採択率 55.5% 41.2% 48.4%
通常枠(A・B類型)2次締切

申請数 3,344 103 3,447
交付決定数 1,843 44 1,887
採択率 55.1% 41.2% 48.2%
通常枠(A・B類型)3次締切

申請数 2,877 104 2,981
交付決定数 1,415 43 1,458
採択率 49.1% 41.3% 45.2%
通常枠(A・B類型)4次締切 申請数 3,344 103 3,447
交付決定数 1,843 44 1,887
採択率 55.1% 42.7% 54.7%
通常枠(A・B類型)5次締切 申請数 1,957 43 2,000
交付決定数 1,196 26 1,222
採択率 61.1% 60.4% 61.1%
通常枠(A・B類型)6次締切 申請数 1,957 43 2,401
交付決定数 1,196 26 1,559
採択率 65.0% 59.3% 64.9%
通常枠(A・B類型)1~6次締切累計 平均採択率 56.2% 45.8% 55.9%

※2022年11月14日時点の結果
参考:交付決定事業者一覧

通常枠は9次公募が最終締め切りです。

デジタル化基盤導入枠

デジタル化基盤導入枠の採択件数と採択率は以下です。

 公募内容

採択結果

デジタル化基盤導入枠1次締切
交付決定日:5月27日
申請数 650
交付決定数 566
採択率 87%
デジタル化基盤導入枠 2次締切
交付決定日:6月16日
申請数 1,662
交付決定数 1,467
採択率 88.2%
デジタル化基盤導入枠 3次締切
交付決定日:6月30日
申請数 1,823
交付決定数 1,562
採択率 85.6%
デジタル化基盤導入枠 4次締切
交付決定日:7月14日
申請数 2,131
交付決定数 1,855
採択率 87%
デジタル化基盤導入枠 5次締切
交付決定日:7月28日
申請数 1,712
交付決定数 1,422
採択率 83%
デジタル化基盤導入枠 6次締切
交付決定日:8月12日
申請数 1,944
交付決定数 1,601
採択率 82.3%
デジタル化基盤導入枠1~ 6次締切累計 平均採択率 85.5%

※2022年8月時点の結果
参考:交付決定事業者一覧

なお、デジタル化基盤導入枠は18次公募が最終締め切りです。2022年度の申請はまだ間に合うので申請・採択されていない方は支援事業者に相談することオススメします。

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採択率は、支援事業者によって異なります。サポートの質が異なるからです。できるだけ支援実績が豊富なパートナーを選びましょう。

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※当社2023年10月実績

IT導入補助金の年代別の採択率を比較

採択率は、2021年から現在までの推移では上昇しています。

なお、2021年以前(2017年~2020年)の採択率は非公表ですが、50%台と言われております。

  2021年 2022年 2022年*
採択率 54.1% 59.9% 66.4%

※通常枠・デジタル化基盤導入枠のみで1~6次までの集計
参考:交付決定事業者一覧

2022年が2021年より採択率が高い要因は、デジタル化基盤導入枠の採択率が高いためです。


IT導入補助金の採択率と類似の補助金で比較

IT導入補助金の採択率は、類似する補助金と比較すると平均的な実績です。

交付金額が高いほど採択率が下がる傾向です。

  IT導入補助金 事業再構築補助金 小規模事業者
持続化補助金
平均採択率 59.9% 45% 72.9%

※いずれとも過去の実績値を含めた平均値
※IT導入補助金は採択実績が公開された2021年と2022年の8月までの実績
参考:事業再構築補助金の採択率
参考:小規模事業者持続化補助金の採択率

IT導入補助金で不採択となる主な理由

IT導入補助金で落ちた理由を解説します。不採択になっても理由を聞くことができないため「なぜ?」「難しい」と感じるかもしれませんが、原因は以下に絞られることが多いです。

  • 書類の不備
  • 申請内容が薄い
  • 申請内容が補助対象外

書類の不備

不採択の理由で多いのが書類の不備です。 少しでも情報に不備があると、不採択となります。

よくあるのが基本的な会社情報の記載漏れや誤り、申請した書類と会社の情報が一致しないなどです。

書類の不備は意外と多いです。

申請内容が薄くて補助金の必要性が不明

対象事業にIT導入補助金を活用する必要性がないと不採択になる可能性が高くなります。補助金の趣旨を理解していないと判断されるからです。

自社の事業に補助金がなぜ必要かを明確にして下さい。そのために現状と将来の展望をわかりやすく説明して、補助金がいかに事業のカギを握るのかを強調しましょう。

国の政策として効果や意味がない事業に補助することは避けたいので、補助金の意義がある企業が選ばれやすいのです。

yamada

申請にはコツがあります。実績豊富なIT支援事業者と相談することをオススメします。行政書士と連携しているこれからの無料相談へお気軽にお問い合わせください。

補助対象外経費に分類されている

申請の対象となるソフトウェアでも、以下に該当する場合は対象外になります。

代表的な対象外となる項目は以下です。

  • 幅広く業務をカバーするものではなく、入力したデータを単純計算にて帳票やグラフ・表等に印刷する又は画面などに表示する等、単一の処理を行う機能しか有しないもの。(例:会計業務全般をカバーする機能を有するものではなく、請求書作成機能のみのソフトウェアなど。)
  • すでに購入済みのソフトウェアに対する増台や追加購入分のライセンス費用、また既存ソフトウェアに対するリビジョンアップのための費用。
  • ホームページと同様の仕組みのもの(情報の入力、保存、検索、表示などの簡易的な機能しかないもの。)ただし、分析機能や指示機能、演算処理、制御などのプログラムは対象となる。
  • ホームページ制作ツールやブログ作成システム等で制作した簡易アプリケーション。する場合は対象外になります。
  • ホームページ制作、Webアプリ制作、スマートフォンアプリ制作、コンテンツ制作(VR・AR用、教育・教材用、デジタルサイネージ用)、単なるコンテンツ配信管理システム。
  • 業務の効率化を図るものではなく、補助事業者が販売する商品やサービスに付加価値を加えることが目的のもの。
  • その他、本事業の目的・主旨から適切でないと中小企業庁及び中小機構並びに補助金事務局が判断するもの。

参考:IT導入補助金 公募要領

 

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採択率を少しでも高めるコツ

採択される事業者の傾向から、採択率を少しでも高めるコツを紹介します。

あくまでも傾向につき、採択の保証をするものではありませんが、参考にしてください。

ちなみに、いずれとも申請時の必須条件ではありません。

年商と申請金額が相応の額

前期の売上高が、申請金額より数倍あることが望ましいです。

補助金によって導入したツールをもとに生産性を向上、導入の成果を明確化させるためには、ある程度の売上金額が無ければ成果を出すことが難しいためです。

インボイス対応が重要

デジタル化基盤導入枠の申請理由に、インボイス制度に対応することも含めておくことをオススメします。補助の目的の1つにインボイス制度への対応を補助することになっているからです。

ちなみに、インボイス制度とは「適格請求書保存方式」のことです。 所定の記載要件を満たした請求書などが「適格請求書(インボイス)」です。 インボイスを発行することで、消費税の仕入額控除を受けることが可能です。 

申請書類では自社の状況を正直に述べる

申請書類では、自社を必要以上に良く見せる必要はありません。

自社の課題解決に向けた進捗が好調であることを過度に記入すると、補助する理由が乏しくなるためです。

自社のリソースだけでは改善が難しく、補助を通じた新たな施策が必要であることは正直に記載しましょう。

 

yamada

補助金を活用した事業の拡大には、補助金の採択率を高めることは欠かせません。実績豊富な弊社までお気軽にお問い合わせください。

まとめ

IT導入補助金の採択結果は、申請の締め切りから約1ヶ月後に公開されます。

仮に採択されなかった場合は、次回の公募にあらためて申請をすることをオススメします。申請は採択されるまで何度でも可能です。

または、類似の補助金を活用することを検討することもよいでしょう。

できるだけ採択率を上げるためには、適切な補助金と実績豊富なIT支援事業者をパートナーに選び、完成度の高い事業計画書、申請書類を作成することです。

それにより採択率は大きく変わるため、事業の立て直し・さらなる発展を真剣な事業者は、チャンスを逃さないよう、実績豊富なパートナーと事前準備を進めてください。

 

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