ECサイトのマーケティング分析に必要なフレームワークとは 後編

category :  自社EC売上UP

update :  2018/11/26(月)

staff :  とだとだ

前回はフレームワークを4つのカテゴリーに分類した内の2つ「問題を明確にするフレームワーク」「市場分析を行うフレームワーク」について解説いたしました。

後半の今回は残りの
「消費者行動分析を行う際のフレームワーク」「課題解決・戦略立案を行う際のフレームワーク」について解説します。

消費者行動分析を行う際のフレームワーク

自社ECサイトの売上を伸ばす問題がどこにあるかをさらに細かく深堀するには、
「お客様」がどのような行動をするのかを、知ることが大切です。
お客様が
どのような行動をとり、
どのタイミングで商品を購入し
どのように使用するか
という消費行動全体を「消費者行動」といいます。

消費者行動の例

例えば、好きな芸能人がテレビで
「最近日本酒にはまっていて、特に獺祭が好きなんです」と言っているのを見たとします。
そこで、検索エンジンで「獺祭」「おいしい」と検索をしたところ、
「獺祭」は飲みやすくおいしい日本酒というのが説明されていたので、
「獺祭」「通販」で検索をし、出てきた通販サイトで購入をしました。
買った獺祭がすごく美味しかったので、そのことをSNSで投稿してみました。
というケースを想定しましょう。

この場合
①テレビで商品を知る
②ネットで商品の理解を深め購入したくなる
③実際に買う
④SNSで広めたくなる
というのが消費者行動となります。

消費者行動の使い方

この考え方を体系化することで
自分のところの商品は何をきっかけに商品を知ってもらえるのか、
どういうタイミングでほしいと思ってもらえるのか
SNSなどで拡散したいと思わせる施策があるか
など、様々な要素を明確にし、対策を考えていくことが大切です。

消費者行動の代表的なフレームワーク

消費者行動のフレームワークというのは、様々な人が提唱していますが、今回は代表的なものを紹介いたします。

AIDMA

消費者の購買までのプロセスの説明したものの中で最も有名なもの。
消費者は「Attention(認知)」「Interest(関心)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(購買)」という
5つの段階を経由し、購買するという流れを可視化できるようにしたものになります。
マーケティング施策や広報活動を行う際に、どこの領域の内容が効果的か否かを確認することができます。

AISAS

AIDMAをインターネットの普及に合わせたフレームワークになります。
消費者は「Attention(認知)」「Interest(関心)」「Search (検索)」「Action(購買)」「Share(共有)」という
5つの段階での行動プロセスによって構築されているという考えかたです。
AIDMAとの大きな違いは、Webでの検索や、SNSでの情報の配信を踏まえた内容になっています。
前述した「獺祭」の例は、このAISASの行動に当てはめた内容になります。

Dual AISASモデル

こちらは縦軸に今までのAISASの「購買」モデルを置き、
横軸に新たに「拡散・共有」モデルを置いたAISASを二重構造で表す考え方になります。
縦軸のAISASは従来通り「Attention(認知)」「Interest(関心)」「Search (検索)」「Action(購買)」「Share(共有)」になりますが、
横軸に「Attention(認知)」「「Interest(興味)」「Share(情報共有)」「Accept(共鳴・共感)」「Spread(拡散)」という拡散をされていくまでの行動をいれた新たな消費者行動になります。

2015年に登場した新しい考えで、
従来の購買までの行動モデルだけでは、SNSなどの情報拡散の要素が抜けているという点から登場した考え方になります。
消費者は各SNSで「いいね」や「シェア」など様々な形で情報の発信が行えます。
それに伴い、一人が発信したことは複数の受信者に受け取られ、興味を持たれたら、その情報が更に拡散されていく、情報拡散までの行動をモデルケースに組み込んだものになります。

DECAXモデル

このモデルも2015年頃に登場した消費者行動のフレームワークになります。
「Discovery(発見)」「Engage(関係構築)」「Check(確認)」「Action(行動)」「eXperience(体験と共有)」という
5つの段階を経由して行われるフレームワークになります。

大きな特徴は、Dual AISASなど従来のモデルと比べ、更に消費者目線な点にあります。
従来のモデルはまずブランドを認知させる、活性化させるといった、企業側の行動により、
消費者がサービスに興味を持ち、購買をしていくというサイクルになっていました。

しかし、DECAXはまず消費者側が能動的に「発見」をするところから始まっているのが、大きな特徴になります。
これまでは、マスメディアから配信される情報を受動的に享受することでサービスに興味を持っていた消費者が、
多種多様な情報源から、自ら情報を発見することが、購買行動の第一歩となります。

カスタマージャーニーマップ

「カスタマージャーニーマップ」とは消費者が、自社サービスを購入するまでのストーリーを、商品認知までの行動や心理状況などを細かく書き出していく分析になります。
上記の様々な行動フローを、より細かく深掘りをしたものになります。
できるだけ細かく消費者の行動をストーリーにし、
購入やSNSなどの共有をさせるまでの障害を明確にすることが大切になります。

課題解決・戦略立案を行う際のフレームワーク

これまで自社ECサイトの課題を見つけるために有効なフレームワークを紹介してきましたが、
最後は、これらの課題の解決をするために有効なフレームワークを紹介いたします。

戦略を立て課題解決策を見つける

問題を解決するためには、課題解決案から販売戦略を立て、それを具体的なプランへと落とし込み、その販売戦略から都度ブラッシュアップをしていく必要があります。
どの施策が最も効果的になるかを明確にしていくために、まずは課題解決策の分析し、
様々な課題の解決策を多角的視点から分析をしていく必要があります。

その際、解決策をより明確にするのに必要なのが
「自社の優位性の把握」です。
「優位性」とは「競合」と比べどのようなポイントが、消費者に優れているかになります。
この優位性を「どのような市場に」「どのような商品を」「どういった方法で」提供するのかということを念頭に置き、
現状の課題解決策を見つけていきましょう。
また、その際に希望的な観測やネガティブなイメージを持つのではなく、
フラットな視点からの解決策を見つけることが大切です。

どういった方法で、販売戦略を考えるかが、明確になりましたら
今度はそれを具体的なプランに落とし込みましょう。
具体的には、どういった解決策を行い、どのような結果を目指していくかをということになります。

いつまでに、どういう姿になっているのかを明確にし、
そこに至るためには、何がどれくらい必要かなど、
より具体的に考えていく必要があります。

課題解決・戦略立案を行う際の例

例えば、ECサイトのアクセスが少ないことがわかりました。
弊社の販売している商材は競合と比べ、圧倒低に利益率が高い商材で、ある程度リピーターが計算できる商材の販売をしているとします。
そこで、その価格のアドバンテージを活かした販売戦略をとることに。
具体的には広告を使いアクセス数を増やしていくなかで、利益率を下げ、業界最安値のお試し商品を用意し、競合と比べ買いやすい商品を作り販売する施策をとり、
まずは、お試しでも商材を購入してもらうユーザーを増やし、リピートしてくれる顧客の獲得をしていくことにしました。
ここまが、強みを活かした課題の解決策です。

安いというアドバンテージを活かすために、買いやすい商品の作成。
アクセス数を増やすために広告の出稿というのがそれになります。

では、今度はその具体的なプランに落とし込みます。
初年度は月商100万円、次の年には月商1000万円というプランを立てました。
ということは、単純計算で言えば、お客様の数を1年で10倍にしないといけません。
その10倍のお客様を獲得するには、
半年後に広告費がどれだけ必要で、それによりどれだけのお客様の獲得が必要になる。
1年後にはそれがどれだけ必要かというのを一度明確にする必要があります。
この具体的なプランが明確になることで、課題解決の販売戦略がより現実的なものになります。

課題解決・戦略立案を行う際の代表的なフレームワーク

課題解決・戦略立案を行う際フレームワークを紹介します。

ブレインライティング

複数人で行うアイデア出し会議などにおいて、意見を豊富に集める際に使う考え方になります。
決められたテーマに関して、1枚のシートにそのテーマに関して思いつくアイデアを記入します。
アイデアを記入したら、次の人にそのシートを回し、シートが埋まるまでそれを繰り返します。
他の人が書いたアイデアを参考にすることで、自分だけでは思いつかないアイデアを思いつくきっかけにもなり、
たくさんのアイデアが必要な際に有効な手法です。

プロコン表

ある選択肢に対して「プロス=賛成意見」と「コンス=反対意見」の情報を書き出し、
それぞれの重要度に点数をつけます。
ECサイトの反響を伸ばす施策のメリット、デメリットを明確にすることができ、
出てきたアイデアの中で、優先的に行うべき施策が何かを精査する際に役立つフレームワークです。

ポジショニングマップ

市場における自社事業の位置づけを「ポジション」と呼びます。
そして、市場分析を行い、他者との差別化ができるポジションを明確にするフレームワークを「ポジショニングマップ」と呼びます。

ポジショニングマップでは、顧客がサービスを利用する際に重要視する要素を2つの軸に設定し、マトリックスを作成します。
例えばサービスの「価格」と「品質」を重要視するのであれば、
縦軸を「サービス価格が高い」「サービス価格が安い」
横軸を「サービス品質が高い」「サービス品質が低い」
というマトリクスを作成。

そのマトリックス上に、競合会社の情報を書き出し、業界全体の状況を可視化できるようにします。
その上で、自社が競争優位性を発揮できるポジションを明らかにしていくのに利用するフレームワークとなおはります。

ロードマップ

「ロードマップ」は目標へと到達するための進行表を指します。
そこまでに必要な、時間やコストなど各種条件を加味し、どのような課題をクリアすることで、目標へと到達することができるかを可視化していくのに利用します。
長期的なイメージの共有や、最終目標に到達するまでの課題を明確にすることで、事業を行っていくなかで生じるズレの修正にも役立ちます。

KPIツリー

「KPI」とは重要業績評価指標のことです。業績を定量的に評価する際に利用します。
ECサイトの売上を伸ばすということでいえば、
目標売上を達成するためには、何人の購入者が必要で、顧客単価をいくらまで伸ばす必要があるか。
購入者を増やすには、どれだけのアクセスが必要で、何%の購入率が必要といった
目標に到達するまでに必要な要素を細分化し、
それぞれの目標数字明らかにするのに役に立ちます。

PDCA

業務の改善をするのに必須なのが「PDCA」です。
「Plan(計画)」「Do(結果)」「Check(評価)」「Action(改善)」の4つのステップを繰り返すことで、
業務の質を高めていくフレームワークとなります。
目標達成のための計画を立て、具体的な実行に移し、その結果を振り返って客観的に評価し、よりよい改善方法を考える……というようなサイクルを回し、
その都度フィードバックを行います。
それにより、良かった部分はさらに伸ばし、成果の悪かった部分は、仮説を立て、また再度改善をし、業務の質の向上を行っていきます。

ポイントは、
課題と改善のための仮説を明確にすること。
サイクルを継続的に何度も循環させること。
期間を決めて、きちんとサイクルを回していくことです。

まとめ

前半と合わせECサイトの業務分析に役に立つフレームワークを抜粋しご紹介しましたが、いかがでしょうか。
しかし、ここで紹介しているフレームワークというのは、世の中に無数とあるフレームワークのうち代表的な一部となります。
あくまで、フレームワークというのは思考の整理の手助けを行うものです。
肝心なことはフレームワークにただ当てはめるだけではなく、
その先の分析を行っていくことです。
では、次回からこのフレームワークの一部を利用し、分析をしていくポイントをご紹介いたします。

toda

この記事はとだとだが書きました