定量分析を行うのに必要な分析項目とは

category :  EC売上UP

update :  2018/12/27(木)

staff :  とだとだ

定量分析では、アクセス解析ツールなどを利用しながら様々なデータを蓄積し、指標化した上で、そこから見えてきた状況の分析を行います。 分析に利用するデータはそのまま利用する場合もあれば、加工をし、利用を行う場合もあります。 しかし、最低限知っておかなければならないデータというのもあります。 今回は、定量分析を行う際に利用する特に重要な指標を紹介します。

アクセス数に関する指標

定量分析を行うにおいて、もっとも重要な指標は「アクセス数」に関する以下の3つの指標です。 1:PV数 2:訪問回数 3:UU数

では、これらの意味を1つずつ見ていきましょう。

PV数

PV数はアクセス数を調べる指標のうち、最もポピュラーなものです。 意味は特定のページやウェブサイトが表示された回数」です。各ページのPV数の合計がウェブサイト全体のPV数となります。

訪問回数

訪問回数とは「特定の期間にユーザーがウェブサイトにアクセスした回数」です。 1人のユーザーが特定の期間の中で、何ページを閲覧しても1回の訪問としてカウントされます。 一般的に、特定の期間は「30分間」とされております。 特定の期間内であればウェブサイトを一度閉じ、再度開き直したとしても、訪問数は1回ですが、 この特定の期間を経過し別ページを閲覧した場合は、同一のページであったとしても2回の訪問としてカウントされます。 別の言い方で、「セッション数」ともいいます。

UU数

UUとはユニークユーザーのことで、「ウェブサイトに訪れたユーザーの数」を指します。 同じユーザーが何度訪れても、UU数は「1」となります。 「ウェブサイト全体の訪問者数」「特定のページの訪問者数」を計測するのに利用します。

例えば、同一のユーザーが毎日ウェブサイトに一週間訪れた際は、 PV数は7PV、UU数は1人 という結果になります。

アクセス数の使い方

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これら3つの指標は、1つずつみていくのも大切ですが、より有効的に使うには 各指標同士を割り算し、計算することで、より深い分析が可能となります。

PV数÷訪問回数

PV数を訪問回数で割ると「訪問あたりのPV数」になります。 この値は一回のアクセスで何ページ閲覧されているかを表します。

この数字が大きいほど、多くのページを閲覧されていることになります。 指名買いが多いECサイトであれば、この数字は小さくなる傾向が強く、 ノンブランドの商材であれば、大きくなる傾向があります。

この数字が大きいこと自体は、ECサイト内を隅々まで見られているため、悪いことではありません。 しかし、その上で購入率が低いのであれば、サイト内で必要以上にユーザーを迷わせ、離脱に繋がっている可能性があります。

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PV数÷UU数

PV数をUU数で割ると「ユニークユーザーあたりのPV数」がわかります。 この数字はユーザーが何ページ閲覧したかを示します。 商品購入までに、販売者が想定しているページ遷移数があると思います。 想定ページ遷移数と実際の数字の比較をすることで、 販売者が推奨しているページが、ユーザーにとって正しく機能しているのか、 離脱の原因に繋がっているかを分析することに役立ちます。

訪問回数÷UU数

訪問回数をUUで割ると「訪問者あたりの訪問回数」になります。この値は平均して1人あたりがECサイトに訪れる回数を表します。 この数字が大きいほど、同じユーザーが何度もアクセスをしていることになります。 ECサイトに対してのファンがどれだけいるかを分析するのに有効です。 特に、ブログの更新に力を入れる場合は大切になります。

その他の重要指標

ウェブ分析ではアクセス数に関する指標とは別に下記の3つの指標を扱います。 1:コンバージョン 2:遷移/離脱/直帰 3:滞在時間

コンバージョン(CV)

コンバージョンとは、サイト内で設定した目標が達成されたかを示す指標です。 コンバージョンは「コンバージョン数」や「コンバージョン率」で表すことが多く、

ECサイトにおいて、 コンバージョン数は商品が購入された回数、 コンバージョン率はサイトの訪問回数のうち、購入をされた割合を指します。

また、その他「問い合わせ」や「資料請求」「会員登録」をコンバージョンとすることもあるため、何を目的にするかによって、変わってきます。 コンバージョンしにくい商材や、販売施策によっては「マイクロコンバージョン」と言うものを設定することもあります。 これは日本語で「中間成果」という意味で、文字通りコンバージョンをする手前の部分にどれだけ到達しているかを測る指標です。 例えば商品が高額であるためにコンバージョンに設定してある「商品購入数」へのアクセスが月に数件しかない場合は比率の分母が少なくなり、 結果として1件のコンバージョンによってウェブ分析の結果が大きく変わることになります。 そこで、中間成果として「詳細ページ」や「カートへの追加ページ」などを設定します。 こうすることで母数が増えるので、効果的な施策や集客力のあるキーワードなどを適切に判断できるようになります。

遷移/離脱/直帰

遷移/離脱/直帰の3つは「訪問回数」から考えられます。

・遷移…あるページから別のページに移動することを指します。

・離脱…セッション内の最後の閲覧ページになることを指します。 あるページにおいて最後の閲覧ページとなった回数が「離脱数」 「離脱数÷離脱ページ全訪問回数」が「離脱率」となります。 なお、サイトに訪れた人は必ず離脱するので、ページ全体の離脱数の合計を減らすことはできません。 そのため、サイト全体の離脱数と全体の訪問回数は同数になります。

・直帰…流入ページから遷移せず、1ページだけ見てそのまま離脱することを指します。 特定のページを1ページだけ閲覧して離脱した数が「直帰数」 「直帰数÷ページごとの流入数」が「直帰率」です。 また、サイト全体の直帰率は「直帰数÷訪問回数」で示します。

これらの指標のうち最も重要なのは「直帰」です。 商材やページ数にもよりますが、ECサイトの多くの流入ページは商品ページからです。 そのため、 コンバージョン数を増やすのでれば、各商品ページからの直帰率を減らすことが必要です。 特に一押しの商品ページや、流入源としてあるページは優先して離脱率の分析が必要となります。 離脱を減らす施策を行うページの優先順位を決め、優先度の高いページの改善を行っていくことが大切です。

滞在時間

滞在時間とは、特定のページまたはサイト全体に滞在していた時間を示す指標です。 滞在時間を計る指標としては「ページ滞在時間」「訪問滞在時間」の2種類が有ります。 ページ滞在時間は該当ページに滞在している時間、 訪問滞在時間はサイトに流入してから離脱するまでの時間を指します。

これらのページの滞在時間というのは、長ければ良いわけではありません。 例えばトップページはユーザーが欲しい商材をすぐに見つけられるような構成であるべきです。 そのため、滞在時間は短いほうがいいケースが一般的です。 しかし、商品ページは商材の理解を高めるために、情報力が多くなってきます。すると当然、滞在時間は長くなります。

各ページの目的ごとに滞在時間の評価軸を定め分析していきましょう。

まとめ

ECサイトの分析をする際には、必ず数字を含んだ分析をしていかなければなりません。 そのため、アクセス数など各指標の意味を理解する必要があります。 しかし、指標の意味を理解したところで、調べる方法がわからなければ意味がありません。 次回からは、それらの数字を調べるのに一般的に使われる「Googleアナリティクス」について解説いたします。

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この記事はとだとだが書きました

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