OEMのメリット・デメリット|成功させるためのポイントや実際の事例を解説
この記事では、製品を販売したいものの自社では製造設備などを持っていない企業向けにOEMとODMの違いや、OEMを活用するメリットとデメリット・OEMの成功事例について紹介します。OEMの活用を検討している事業者は是非ご参照ください。
OEMって何?
OEMは他社ブランドの製品を製造することやその企業を表す略語で、正式には「Original Equipment Manufacturing(Manufacturer)」といいます。
主にアパレル業界で広く採用されている製品製造方法ですが、化粧品や家電・食品・自動車業界など幅広い業界で採用事例が増加しています。
コンビニで売られているお菓子などのプライベートブランド商品や、スマートフォンなどは別の製造会社で作られているので、OEMの典型的な例だといえるでしょう。
【OEMを活用できる分野】
- 化粧品
- 食品
- アパレル
- 自動車
- 家電製品
- 携帯電話
ODMとは何が違う?
「ODM」とは、製造者側が製品の設計から製造までを行なう方法で、「Original Design Manufacturer」の略語です。
これに対してOEMでは、製造業者は製品の製造のみを行ないます。つまり、製品の開発や設計を自社で行なうのがOEM・開発や設計まで製造者側が行うのがODMです。
※当社2023年10月実績
OEMを活用するメリット
全てを自社で開発・製造を行うのではなくOEMメーカーを利用するメリットは以下のように大きいものです。
うまく使いこなすことができれば、企業にとっても大きな成果を得ることができるでしょう。
【OEMを活用するメリット】
- 専門的な知識・技術がいらない
- 初期コストを抑えて少ない資本で始められる
- 在庫リスクを低減できる
- 販売のための業務に専念できる
- 中身からパッケージまで一括依頼できる
専門的な知識・技術がいらない
製品を自社で製造する場合には、専門知識や技術を持った技術者を雇ったり生産設備を導入しなければいけないので、莫大なコストがかかります。
OEMでは、高度な技術を持った製造会社を見つけるだけで済むので製品の構想から販売まで短期間で行なえるのも大きなメリットです。
初期コストを抑えて少ない資本で始められる
資本の少ない会社でも自社製品の販売が可能になるところもOEMの大きな利点です。
OEMを採用せず自社で製造する場合は、業界によってはライセンスを取得するところからはじめなければなりません。
また技術者の育成や生産設備の手配なども自社で行なわなければならず、そのために費用がかなりかかります。
OEMメーカーには、生産設備や専門技術のある技術者が揃っていますので、そういった製造会社に自社製品の製造を委託することで生産のためのコストを製品販売にかけることができます。
在庫リスクを低減できる
どの企業でも自社製品が大量の在庫を抱えてしまう、という事態は回避したいところでしょう。
OEMメーカーの多くでは、小ロットによる製品の少数生産が可能ですので、手堅い商売をしたい場合や多くの品種を少量ずつ取り扱いたい場合にはOEMメーカーと相談して製造計画を立てることをおすすめします。
販売のための業務に専念できる
自社製品の販売に力を入れることができる点もOEMの強みです。
自社製品の場合はライセンス取得・生産設備の導入・技術者の育成に時間と資金を使う必要がありますが、OEMメーカーに製造を委託することで商品製造にかかる時間と資金を製品販売に回すことができます。
多くの業界では企業の成長のためにスピードが求められますので、商品の販売に集中投資できるのは大きなメリットだと思われます。
中身からパッケージまで一括依頼できる
化粧品や食料品などでは、中身だけではなく容器の使いやすさやパッケージも商品の売り上げを左右します。したがって、各ブランドは中身と同じぐらい外見にも気をつかう必要があります。
OEMメーカーによっては、中身から容器やデザインまですべて委託できるところもありますし、全体の商品コンセプトに基づいたパッケージやデザインを作ってくれますので、自社が思い描いたとおりの製品に仕上げてもらえるでしょう。
そのためには、OEMメーカーに相談する前に商品コンセプトを具体的にしておく必要があります。
※当社2023年10月実績
OEMを活用するデメリット
メリットの多いOEM活用には、次のようなデメリットもあります。メリットとデメリット双方を理解した上で取り組むことで失敗しにくくなるでしょう。
【OEMのデメリット】
- 競合先にリサーチされやすい
- 生産のノウハウが蓄積されにくい
- 受託先が将来競合になる可能性がある
- 集客は自社で行う必要がある
競合先にリサーチされやすい
製品の製造をOEMメーカーに委託した場合には、自社ブランドであっても製造者としてOEMメーカーの名前が記載されることになります。
そのため、ライバル会社に製造元などの情報が知られてしまうことになり、自社の優位性が損なわれる可能性があるでしょう。
生産のノウハウが蓄積されにくい
OEMメーカーに自社製品の製造を委託した場合は、自社側は製品の製造技術やノウハウを蓄積させることができませんし、OEM側は製品を販売するための営業力を身につけることができません。
OEMメーカーと自社の協力体制を維持しながら、少しずつノウハウや技術を教えあうことができれば、理想的な協力関係といえるでしょう。
受託先が将来競合になる可能性がある
OEMメーカーに生産を委託する場合でも、商品の企画や開発・集客などは自社で行ないますのでそのノウハウがOEMメーカーに伝わることがあります。
委託者が持っているノウハウを受託者の製造業者などに提供する場合もあるので、受託者が技術を蓄積させて将来的に自社の競合になる可能性は否定できないでしょう。
集客は自社で行う必要がある
製造をOEMメーカーに委託した場合でも、集客は自社で行なわなければなりません。そして製品が売れるか売れないかは適切な集客方法でターゲット層を集められるかどうかにもかかっています。
近年は集客方法として動画配信やSNSへの投稿といった方法が普及していますが、これらを利用するには経験の積み重ねやスキルが必要になります。不適切な宣伝文句を使用してうっかり法令違反を犯してしまったり炎上してしまっては元も子もありません。
そこで、オンラインを利用した宣伝・広告の経験が豊富なサービスを利用して集客することをおすすめします。
これからは、オンラインでの集客に特化したサービスであり顧客の集客や売り上げを伸ばした実績も約8000件あるので、オンラインによる集客を考えている事業者はここをファーストチョイスとするといいでしょう。
※当社2023年10月実績
OEMの成功事例
それでは、実際にOEMの成功事例を紹介します。
コンビニのOEM事例
コンビニで売られている食料品や飲料品は、OEM事例の代表です。
食料品・飲料品コーナーでは、コンビニのブランドマークがついた製品をたくさん見かけますが、販売メーカーと製造メーカーが異なっている事が多いです。
例えば、ローソンにしかない商品であっても製造元は大手のパン屋さんに委託している、といった事例です。
このように、OEMの事例は意外に身近なところにあります。
スマホのアップルの事例
携帯電話やスマートフォン・タブレット端末もOEMの代表事例です。
iPhoneやiPadも自社で製品を造っているわけではなく、他のメーカーに製造を委託しています。
台湾に本社があるフォックスコン社は、Appleをはじめとして多くの取引先を持つ世界最大手の電子機器OEMメーカーです。
まとめ
この記事では、OEMの基本的な知識と、活用するメリット・デメリットを紹介しました。コンビニにある食料品や携帯電話などはOEM活用の代表的事例であり、OEM商品は意外に身近なところにあります。OEMメーカーと協力しながらお互いに持ち合わせているノウハウを擦り合わせて、良い商品を開発することができます。
またOEM活用で成功するためには、集客も重要な要素です。オンラインでの集客ならこれからが強い味方になるでしょう。お気軽にご相談ください。
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