OEMとは|意味やODMとの違いについてわかりやすく解説

category :  EC売上UP

update :  2023/03/31(金)

staff :  石澤ちゃん

OEMとは、 Original Equipment Manufacturerの略語で、工場を持つメーカーに外注し自社ブランドの製品を製造してもらうことを指します。直訳すると、「相手先ブランド製造」です。今回はOEMという言葉の意味について詳しく解説していきます。


OEMとは

OEMとは、 Original Equipment Manufacturerの略語で、工場を持つメーカーに外注し自社ブランドの製品を製造してもらうことを指します。日本語で、「相手先ブランド製造」※を意味します。

例えば、無印良品の商品はOEM商品が多いことで有名です。無印良品の文房具や化粧品などのあらゆる商品は、無印良品の製造ではなく他社メーカーに製造してもらい、それを無印良品の商品として販売されているものが多いです。また、apple社のiphoneもapple社の製造ではなく、多くは海外のメーカーで製造されているOEM商品です。

OEMの目的は、経営効率を高めるためです。 自社だけで製品の企画から製造、販売を行うと、商品を製造するための設備投資や人件費など多くのコストがかかります。そこで、企画と開発は自社で行い、製造のみを外部企業に委託することで、コストをかけずに製品の生産量を維持することができます。OEMは、自動車や食品、化粧品などさまざまな分野で取り入れられています。

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OEMの種類

OEMには2つの種類があります。

  • メーカー(受託側)が企画した商品を委託先のブランド名で製造すること
  • ブランドを持つ(委託者)が企画した商品の製造を委託すること

メーカー(受託側)が企画した商品を委託先のブランド名で製造すること

メーカー(受託側)が商品を企画し、委託先のブランド名で製造を依頼します。

例えば、メーカー側が「とても使いやすいボールペンを企画したのですが、貴社のブランド名で販売しませんか。」とブランド側に提案をします。ブランド側は、その商品を自社で販売することにメリットがあれば、製造をメーカーに任せ納品され次第、ブランド側で商品を販売することができます。このとき、メーカー側で製造された商品は、委託先のブランド名でブランド側が販売することになります。


ブランドを持つ(委託者)が企画した商品の製造を委託すること

委託者が製品の仕様を決め、受託者は仕様通りに製造をします。 例えば、ブランド側が「とても使いやすいボールペンを企画し、設計書まで作りました。この商品を設計書通りに製造していただけませんか。」とブランド側からメーカー側に製造の依頼をします。受託側のメーカーは、ブランド側が準備した設計書に沿って商品を製造します。この場合、完成した製品の管理権と所有権は委託者のものになります。

OEMとODMとの違い

ODMとは、「Original Design Manufacturing」の略語で、委託側は商品の企画のみを行い、開発から製造、納品までの全ての工程を受託側であるメーカーが対応します。

OEMとの大きな違いは、受託側のメーカーが主導して商品を作っている点です。 ODMでは、メーカーが企画の段階からすべての工程を一括で行い、完成品を注文した委託側に供給する生産方法です。OEMでは、商品の企画と開発、設計は自社で行い製造のみを委託する形式ですが、ODMは、自社で企画のみを行い、以降の工程はメーカー側に委託します。

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OEMのメリット

OEMには委託側のブランド、受託側のメーカーどちらにもメリットがあります。


ブランド側のメリット

ブランド側のメリットは以下の通りです。

  • 設備投資を抑えられる
  • 人的リソースの補充が不要
  • 在庫リスクを回避することができる

自社で製造する場合、設備に費用がかかります。さまざまな商品が増える度に、新しい設備が必要になるため、自社で製造する場合、設備のコストはかかり続けます。そして、製造を管理する人材が必要になるため、人的リソースを確保する必要があります。OEMなら、製造を全てメーカー側に委託することになるので、設備投資や人的リソースの確保が最小または不要です。また、依頼したい時だけ、必要な量を自由に発注することができるため、在庫リスクに悩まされることはなく、生産能力不足をカバーすることができます。

〇デメリットは?

OEMのデメリットは、「製造の技術力やノウハウが蓄積しないこと」と「委託工場が競合になる可能性がある」ことが上げられるでしょう。製造をメーカーに丸投げし依存度が高い場合は、製造の技術が培われることはないでしょう。また、メーカー側が販売力を培うことができ、OEMで製造していた商品をさらにブラッシュアップし販売することになれば、競合になり得ます。


メーカー側のメリット

メーカー側のメリットは以下の通りです。

  • 自社製品の在庫リスクを抑えつつ売上UPさせることができる
  • 設備の有効活用(生産能力の活用)

メーカーが売上を増やすには、販路の拡大が必要です。しかし自社製品の販路を拡大する場合、先に生産量を増加させる必要がある場合が多く、在庫リスクが増加します。そこで、他社ブランドの製造や自社製品を他の企業の製品として販売すれば、自社製品の在庫リスクを低減することができ、売上UPに繋げることができます。また、ブランド側の製造を行うことで、自社の生産ラインの稼働率を上げることができるため、売上UPにつながるでしょう。

〇デメリットは?

OEMのデメリットは、「売上が不安定」であることと「技術やノウハウが流出する可能性がある」ことが挙げられます。OEM製造を請け負っている場合、ブランド側の販売状況によって、発注量が減る場合があるので売上が不安定でしょう。また、OEM製造の委託時点ではブランド側に技術力・ノウハウがなくても、長くOEMを続けていくうちにブランド側に技術力やノウハウが蓄積される可能性があるでしょう。

まとめ

今回は、OEM( Original Equipment Manufacturer)について解説いたしました。

OEMは大きく分けて2つの種類があります。

  • メーカー(受託側)が企画した商品を委託先のブランド名で製造すること
  • ブランドを持つ(委託者)が企画した商品の製造を委託すること

OEMは委託者の企画商品を製造することです。 OEMは上記のような意味でつかわれている事を記憶にとどめていただければと思います!


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