アドフラウドと不正購入を防ぐ対策ツール”Spider AF”に迫る
今回は、株式会社Spider Labsの増田氏をゲストに迎え、アドフラウド対策兼不正購入を検知する「Spider AF」 についてインタビューをしました!
株式会社Spider Labs
取締役 VP of Business Operation
増田 潤 氏
2017年4月にアドテク企業に入社し、広告プロダクトの立ち上げに従事し、事業部長として事業戦略策定/財務KPI管理を行う。当時自らがSpider AFの顧客であったことをきっかけに、2020年4月にSpider Labsに入社。Spider AFの機能企画・営業マネジメント・マーケティング戦略設計などを担当した後に、現在は取締役VP of Business Operationとして日本ビジネスチームを統括を務める。
アドフラウドと不正購入の背景
ーー「アドフラウド」の意味と、アドフラウドが発生する背景について教えてください。
「アドフラウド」とは、主にインターネット広告における広告詐欺を指します。具体的には、広告費をだまし取ったりする行為を指します。
例えば、以下のような動機があります。
- 広告を掲載するメディアが収益を増やすため、故意に何度もクリックを行う。
- 特定の企業に対する嫌がらせとして、故意に広告をクリックする。また、クリックされた広告に電話番号が記載されている場合、いたずら電話をかけることもある。
また、広告費を騙し取る目的ではありませんが、 例えばEC企業が自社の広告クリエイティブの参考にするために、他社の広告をクリックして情報収集するケースも考えられます。
アドフラウドは広告を出稿している事業者であれば、被害を受けている可能性が高いです。 さまざまな企業のデータを調査していますが、平均して4~5%程度の被害が報告されています。
ーー一方で不正購入が発生する背景には、どのような要因があるのでしょうか?
不正購入が多いのは、化粧品や健康食品などの定期通販商品です。 定期通販では、初回の価格を低く設定して購買を促すキャンペーンが多く行われています。 そのため、初回キャンペーン価格で購入し、その後2回目継続はせず解約し、転売を行うケースが多発しています。
例えば、通常価格が5,000円の商品を、初回限定価格の2,000円で購入し、 その後に3,000円から4,000円で転売することで利益を得るケースが存在します。 このようにお金を稼ぐ方法があるため、転売目的での不正購入が増加しています。
定期通販のビジネスモデルでは、顧客が継続的に購入し、顧客の生涯価値(LTV)を高めることが重要です。初回購入者が即座に解約すると、ビジネスの継続が難しくなります。
ーーSpider AFの導入を検討される事業者は、アドフラウドや不正購入に関連する問題に直面している企業からのお問い合わせが多いのでしょうか?
はい。何かしらの形でアドフラウドや不正購入に気が付き、お問い合わせをいただきます。
具体的には、アドフラウドの場合、広告運用を行う際にクリック率やコンバージョン率などのどれかの指標が通常と異なる挙動でいきなり乱高下するなどの場合にアドフラウドを疑います。以上にクリック率が高いがコンバージョンしない、やコンバージョン率だけ以上に高いなどの違和感がある方がアドフラウドに気が付くケースが多いです。
不正購入の場合、卸を行っていない自社商品がAmazonや楽天などの他社ショップで販売されていることが判明することや、他にも2回目の購入率が著しく下がるなどで不正購入に気が付きます。
こうした異変に気付いた際に対処・原因を突き止めたいという多くの企業が当社に問い合わせいただいています。
アドフラウド・不正購入の対策ツール『Spider AF』
画像出典:Spider AF
ーーSpider AFのサービス内容を教えてください。
Spider AFは、主にアドフラウドと不正購入を検知するサービスツールです。 ウェブサイトに計測タグを設置することで、主に以下のデータを収集できます。
- ユーザーの行動
- ユーザーの流入元
- IPアドレス
- 都道府県
- 流入元の端末など
これらのデータを基に、アドフラウドと不正購入が疑われるユーザーを検出します。Spider AFは、タグの設置だけでそれぞれの不正を自動検出ができ、可能です。
ーーSpider AFを導入すると、アドフラウド対策と不正購入対策の両方を行えるという理解で合っていますか?
はい、その通りです。 検知を実施するためのタグが同じなので、最初にLPとCVページにタグを設置いただくことで、アドフラウド対策と不正購入対策を同時に実施できます。
またすでに業界問わずSpider AFはご利用いただいております。もちろんEC・D2Cの企業様でもご利用いただいております。
アドフラウド・不正購入の対策機能が月額40,000円から利用可能
ーーアドフラウド対策の料金について教えていただけますか?
アドフラウド対策の場合、広告の配信規模に応じて複数のプランをご用意しています。
最も低価格のプランは月額30,000円からご利用いただけます。 アドフラウド対策では、導入時に広告媒体との連携とタグ設置をしていただければ、 それ以降は自動でブロックするため、手軽にアドフラウド対策ができます。
不正購入対策に関するプランは2つあります。
1つ目のプランは、不正購入の検出のみを行うプランです。 料金は10,000円〜従量課金となります。このプランでは、不正購入の検出データをもとに、EC担当者が出荷を行うかどうかを判断し、不正注文だった場合は手動で注文キャンセルを行う、一部手作業が入るプランです。
2つ目のプランは、不正購入の検出と自動ブロックの機能を含むプランです。 料金は100,000円〜となります。このプランの場合、怪しいユーザーの購入を検出するだけでなく、リアルタイムで購入を阻止し、ブロックし、全自動で不正購入対策を行います。
Spider AFの活用で、転売とアドフラウド被害が減少
ーーSpider AFを導入しているお客様の改善事例について教えていただけますか?
継続的に不正購入を停止し、転売被害が減少
企業名:※非公開 商材:リピート通販商材 導入事例:転売被害だけでなく、広告効果を改善するリアルタイムブロックとは?
まずは、不正購入対策の事例をご紹介いたします。
こちら匿名の企業様になるのですが、転売の課題に非常に悩まされておりました。Spider AFの不正購入対策サービスを導入し、数百件の注文を転売と判定することができ発送を止めることで転売対策を行いました。またBOTCHANとのリアルタイムブロック連携も行い、転売目的の不正購入ユーザーには事前に購入させない仕組みを実現しました。これにより、転売目的での購入を防止することができたのと同時に、不正購入ユーザーがアフィリエイトの広告リンクから購入するなどで発生していた多額のアフィリエイト広告の報酬を削減し、広告費を適切にアロケーションする結果につながりました。
クリエイティブのPDCAの精度向上とクリック調整金の返金増加
企業名:株式会社北の達人コーポレーション ECサイト:https://www.kaitekikobo.jp/ 商材:化粧品・健康食品 導入事例:通販業界大手、北の達人コーポレーションが考える広告運用におけるアドフラウド対策とは?
次に、アドフラウド対策の事例をご紹介いたします。
北の達人コーポレーション様は、当初、アドフラウド被害の実態を把握していませんでしたが、Spider AFの提案を受けて無料トライアルを実施しました。
その結果、無効な広告のクリック割合が平均で1%で、日次でデータを確認すると全体広告費の10%を超えることが明らかになりました。月間で数億円規模の広告を出稿しているため、1%という数字でも被害額は大体月100万円以上になります。
被害の実態が明らかになり、アドフラウド対策が必要であることを認識し、Spider AFを導入しました。導入後、不正アクセスを細かく検知できるようになり、無駄なクリックを大幅に削減することができました。その結果、広告運用のクリエイティブのPDCAの精度が向上し、各媒体からのクリック調整金の返金額も大幅に増加しました。
アドフラウドと不正購入が気になる方は、まずは無料診断を!
ーー最後に、Spider AFの導入を検討している事業者様へメッセージをお願いいたします。
転売やアドフラウドは、巧妙な手法を用いて実行されるため、被害に気づきにくく、 気がついた時にはかなりの損害を受けるケースが多くあります。
Spider AFでは、導入前にアドフラウドや不正購入の被害を受けていないか、人でいう健康診断のように無料診断できます。まずは、無料診断で自社の状況を確認し、被害が発覚した場合はぜひ導入をご検討いただければと考えております。
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