ネットショップ開業はどこがいいのかご紹介｜個人・中小企業におすすめサービス8選

ネットショップを開業できるサービスにはさまざまなものがあるため、どのサービスを選べば良いか迷う人が多いでしょう。しかしサービス選びはネットショップの売り上げに大きく関係する要素なので、失敗は避けたいところです。

そこでこの記事では、個人・中小企業向けに、ネットショップ開業サービスの違いやおすすめのサービスを紹介します。

ECモールとショッピングカートの違い

ネットショップの開設方法は複数ありますが、個人もしくは中小企業がネットショップを開設する場合は、費用面からECモールまたはショッピングカート(ASPカート)が現実的な選択肢となります。まずは両者の特徴を理解しましょう。

ショッピングカート（ASPカート）

ショッピングカートとは、インターネット上での決済処理に必要なシステムのことです。独自ドメイン(例:○○.jpなど)を取得してネットショップを開設します。デザインや機能性の自由度が高く、ブランディングがしやすいので、施策次第では高いリピート率を維持できます。反面、露出が増えるまでは集客力が低く、軌道に載せる難易度が高い傾向にあります。

ECモール

ECモールとは、Amazonや楽天市場のような、インターネット上のショッピングモールのことをいいます。モール自体の知名度が高いため、開設後すぐでもある程度の集客が期待できるほか、出店までのスピードが早いなどのメリットがあります。一方、カスタマイズ性が低いため、ブランディングがしにくくリピート率も高くない傾向があります。また、競合他社が多く価格競争になりやすい点はデメリットです。

ショッピングカートは路面店、ECモールはデパートやショッピングモールと考えると、その違いも見えてきやすいでしょう。次からはそれぞれの違いを比較していきます。

費用面の違い

まず、ショッピングカートとECモールの費用は次のようになります。

いずれもサービスによっては無料で始められますが、ECモールの場合は、販売手数料や決済手数料などの手数料がショッピングカートよりも高めに設定されています。
ショッピングカードでも月額費用が無料の場合は手数料が高めに設定されていることもありますが、それでもECモールよりは運用コストが抑えられる傾向にあります。

構築の容易さ・カスタマイズ性の違い

次に構築の容易さ、カスタマイズ性について見てみましょう。

構築までのスピード感は、ECモールに軍配が上がります。細かい点にこだわらなければ最短で3時間ほどで制作できるでしょう。
その一方で、デザイン性や機能性のカスタマイズにおいては、ショッピングカートの方が優位になります。特にデザインはブランディングにも影響する重要なポイントであり、自由度が高いほど競合他社との差別化を図りやすいといったメリットがあります。

また、ECモールは決済方法もすでに用意されているものから選択することになるので自由度は低めですが、ショッピングカートでは決済方法を基準にして選択できます。ユーザーの利便性を考慮した設計にしやすいのはショッピングカートだといえるでしょう。

集客力の違い

最後に、集客力の違いをみていきましょう。

ECモールはAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなど、モール自体の知名度があるため、ある程度の集客力が期待できます。しかし、ショップの型が決まっているため競合他社との差別化が図りにくく、同じような商品の間で価格競争が起こりやすいです。

その点、ショッピングカートを利用する場合はデザインなどで差別化を図りやすく、また独立したサイトであるため比較的価格競争も起こりにくく、利益率を確保しやすいといえます。「どこで購入したか」も明確であるため次回購入時に指名検索されやすく、リピート率を高めやすいのもショッピングカートの利点です。現代では欠かせない、SNSとの連携においてもショッピングカートの方が有利になります。

ECモールとASPカートどちらを選べば良い？

ECモールとASPカート（ショッピングカート）のどちらを選択すれば良いかは、下記の点から判断しましょう。

• 将来的なビジネス展開を元に考える
• 販売する商品を元に考える

たとえば「認知度が低い商材を世間に浸透させたい」と考える場合は、まず集客力が期待できるECモールへの出店がおすすめです。ある程度世間からの認知度を得られたら、その後の事業拡大に備えてASPカートでのネットショップに移行するという手もあります。

ASPカートがおすすめの人

ASPカートがおすすめの人は次のとおりです。

• 初期コスト・運用コストを抑えたい
• 将来的に事業を拡大していきたい
• ブランド力のある商品を取り扱う

ASPカートはECモールに比べて初期費用や運用コストを抑えられます。またカスタマイズ面においてもASPカートの方が優秀で、機能を拡張するなど臨機応変に対応可能です。将来的に事業を拡大していきたい人にもASPカートが最適な選択肢となります。

一方で、認知度がないと集客の難易度が高いため、取り扱う商品がブランド力や認知度のあるものでないと厳しい戦いになるでしょう。

なお、おすすめのASPカートサービスについては後述しますので、参考にしてみてください。

ECモールがおすすめの人

ECモールでのネットショップ開設がおすすめの人は次のとおりです。

• 認知度が低い商品を取り扱う
• ショップの認知度が低い
• すぐにでもネットショップを立ち上げたい
• サイト運営の手間を省きたい

ECモールの場合は、商品の認知度が低くてもECモール自体の認知度があるため、ある程度の集客が期待できます。また、ショップ自体の認知度が低くても商品を売りやすいことから、競合他社が多い商品を取り扱う場合にもおすすめできる方法です。

さらにECモールの利点として、指示に従っていけば簡単にネットショップを開設できることが挙げられます。ASPカートの場合は、少なからずネットショップ開設に対する知識が必要ですが、ECモールは誰でも開設できるようになっているため、スピード重視でネットショップを開設したい人にもおすすめです。

また、アクセス解析機能が付随しているため、自分で分析ツールを導入しなくてもよく、運用に手間をかけたくない人にとってはECモールの方が便利です。主要ECモールの費用については、次の表を参考にしてください。

関連記事：ECモールとは｜自社サイトとの違いや大手モール型ECサイトを比較

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ASPカートの無料サービスと有料サービスの違い

ASPカートにも、無料サービスと有料サービスがあります。それぞれの違いは次のとおりです。

当然ですが有料サービスの方が、容量も多く機能性も優れています。また、サポート面においても充実した対応を受けられます。そのため、事業規模が大きい、もしくは将来的に大きくしたい人や長期運用を考えている人、オリジナリティを出したい人などにおすすめです。

一方、無料サービスは初期費用・運営コストが無料であるため、コストを徹底的に抑えられます。サポート体制や機能・デザイン性は物足りないかもしれませんが、試験的にネットショップを運営したい人や一時的に出店したい人などに向いています。

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おすすめの無料ASPカート4選 

無料のASPカートのなかでもおすすめのサービスは次の4つです。

無料サービスといってもすべて無料で運用できるわけではありません。月額費用においてもフリープランがあるサービスとないサービスがあります。また、販売手数料や決済手数料が各サービスで異なるので、注意しておきましょう。また、外部との連携面においても違いが出てくるので、ターゲット層に合わせてサービスを選択する基準の1つとして確認が必要です。

BASE

BASE株式会社が提供する「BASE」は、商品カテゴリーに最適なテーマ（ショップデザイン）を選択でき、さらにカスタマイズも可能。オリジナルドメインも使用できるため、独自性のあるショップを作成できます。

クレジットカードをはじめ、銀行振込、コンビニ支払い、PayPal、キャリア、後払いなどさまざまな決済方法に対応しており、ターゲットの年代を問いません。メールマガジンやレビュー機能、広告出稿など、集客機能も十分備えているため、初心者でも集客しやすいでしょう。

また、将来のショップの売り上げをBASEに譲渡することでリスクなしに資金調達できる「YELL BANK」を利用すれば、資金不足でも安心して運営可能です。ポップアップ出店サポートも用意されているため、実店舗での販売にチャレンジしたい企業にもおすすめできるサービスといえます。

STORES

ヘイ株式会社が運営する「STORES」では、フリープランで初期費用・月額費用・販売手数料が無料で利用できます。デザインテンプレートが48種類も用意されており、専門知識なしで自由にカスタマイズ可能。スマートフォン1台でネットショップの作成ができます。

また、ハンドメイドやアパレルなどの物販をはじめ、画像や動画のダウンロード販売、デリバリー、テイクアウトの受付などに活用できるのもSTORESの魅力の1つです。

InstagramやLINEとの連携ができるので、これらのSNSからの流入が見込める場合は利用するメリットが大きいでしょう。定期販売、予約販売、アクセス解析、顧客管理、クーポン作成、電子チケットの発券など、30以上の豊富な機能が用意されているため、拡張性を求める企業にもおすすめです。

イージーマイショップ

株式会社システムリサーチが提供する「イージーマイショップ」は、ドラッグ＆ドロップで本格的なショップの作成ができるASPカートです。運営においてもWebの専門知識は不要。記念品やネーム入れ、セット販売の特別価格の設定など、カスタムオーダーに特化した機能が充実しているため、セット販売やオーダーメイド商品を取り扱う企業におすすめです。

また、購入回数に応じた割引率の設定やお届け期間を選べるなど、定期購入にも対応しており、リピーター獲得の強い味方になってくれます。

Cafe24

カフェ24はデザインテーマを選択すればあっという間にネットショップを開設できる、初心者向けのASPカートです。開設までは最短5分。スピード感を持って販売を開始できます。ドラッグ＆ドロップや、HTMLで自由にデザイン変更可能なので、とりあえず開設して後からゆっくりカスタマイズするということもできます。

越境ECにも強く、海外サイトの開設から販売までワンストップで対応可能。決済方法はもちろん、商品の翻訳、配送、運営代行まで対応してくれるので、外国語ができる人材がいないけど越境ECにチャレンジしたい企業に最適です。

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おすすめの有料カート4選

次におすすめの有料カートを紹介します。

有料サービスの中でも、Shopifyは初期費用が無料のサービスもあります。しかし、ほかのサービスは販売手数料が無料のところ、Shopifyのみ販売手数料がかかります。また、電話でのサポートが受けられないといった点も注意が必要です。
サポート面においては、Make Shopやカラーミーショップが群を抜いているので、ネットショップの開業に不安がある人はこれらのサービスがおすすめです。

future shop

株式会社フューチャーショップが提供する「futureshop」は、初期費用や月額費用はかかるものの、販売手数料は無料。登録可能商品数の上限に応じて5つのプランが用意されており、いずれのプランでもレスポンシブ対応、メールマガジン配信機能、デコメールマガジン配信機能、常時SSLを標準搭載しています。

futureshopは、カート上で実店舗の在庫が表示できるなど、実店舗との連携を意識したシステムが目立つため、実店舗を持つ企業におすすめです。1アイテムに最大40画像が表示できるほか、レコメンドバンドル、予約販売、入荷お知らせ、メール会員ステージといった機能があるため、アパレルやファッションを取り扱う企業に最適です。

makeshop

「makeshop」はGMOメイクショップ株式会社が提供するASPカートです。利用には初期費用と月額費用が発生しますが、販売手数料は無料です。CSV一括データ登録をはじめ外部サービス連携、販促クーポン機能、まとめ買い割引販売予告など、650もの機能が用意されているため、業務効率化やさまざまな施策の実施に不足がないでしょう。

また、クレジットカードやコンビニ払い、後払いをはじめ、各種オンライン決済にも対応。豊富な決済方法により、ターゲット層を逃しません。さらにmakeshopには開店設計やカート乗り換え、デザイン制作、コーディングなどの代行サービスが多数用意されているため、「ネットショップを開きたいけれど人材、ノウハウ、作業時間がない」という企業におすすめです。

BtoB向けのオプションもあり、BtoBカートなどのパッケージも利用できるため「法人取引を主目的としたネットショップを開きたい」という企業も利用を検討したいサービスです。

Shopify

「Shopify」は、カナダ発のASPカートサービスです。2021年2月時点ではおよそ175ヵ国に展開しており、多言語、多通貨に対応。日本にもShopify Japan株式会社があり、日本語サポートを受けられます。

プランごとに月額利用料がかかるものの、初期費用・販売手数料は無料です。最も安価なベーシックプランではレポート機能が使えませんが、商品登録数は無制限。ギフト・クーポン・カゴ落ち機能も利用できます。2020年10月時点で、国内では29種類という豊富な決済方法に対応している点も大きな特徴です。

海外初のASPカートであるため越境ECにも強く、「国内外のユーザーをターゲットにしたい」、「越境ECにチャレンジしたい」という企業におすすめです。クレジットカード登録なしで14日間の無料トライアルが利用できるため、使用感を確かめたうえで利用を検討すると良いでしょう。

カラーミーショップ

GMOペパボ株式会社が運営する「カラーミーショップ」は、販売手数料がずっと0円で、ECサイト成長後も低コストで運営できるのが魅力なASPカートです。サービス開始から17年の実績があり、購入率とリピート率にこだわった機能が充実しています。そのため、認知度の低い消費を取り扱う企業でも売り上げを伸ばしやすいでしょう。

また、80種類以上の基本テンプレートがあり、カスタマイズ性にも富んでいるため、ブランドの世界観を表現可能。競合との差別化を図りやすいのもカラーミーショップの魅力な点です。さらに越境ECやBtoB向け、クール便を利用した食品販売など、さまざまな販売方法にも対応。名入れや のし、ギフト設定などにも対応しているため、どの業態にもおすすめできるサービスです。

30日間無料トライアルがあるので、まずは使用感を試してみてから導入を検討することをおすすめします。

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ネットショップ開設前に検討すべきこと

ネットショップを成功させるためには、開設前に次のような点を検討しておきましょう。

• 提供したい価値
• 競合他社の調査
• 顧客のニーズ
• 商品選定
• 予算
• 集客方法

まずはネットショップのコンセプトを決めることが重要です。どういった価値を提供したいのか、ターゲット層のニーズは何なのか、それに見合う商品はどういったものなのかを検討しましょう。それと同時に競合他社をリサーチして、やり方や差別化を図れる点など、徹底的に洗い出します。

また、どうやって集客するかも決めておかないと、ネットショップを作成してしまった後に必要な機能が発覚するといった事態に陥ります。作り直すにも予算オーバーとなるので、集客方法も事前に決めておきましょう。ネットショップの作成手順については、こちらの記事で詳しく解説しているので合わせてご確認ください。

関連記事：ネットショップの集客方法のコツ11選！無料・有料別に効果的な宣伝手法をご紹介

まとめ

ネットショップは商品やビジネスモデルの特徴に合ったサービスを選定しないと失敗に終わる可能性が高くなります。この記事で紹介した内容を参考に、自社に最適なサービスを選んでみましょう。

しかし、なかにはどのサービスを選べば良いか分からないという人もいるでしょう。創業以来3,000件以上のネットショップ開設に関わってきた株式会社これからでは、各カートサービスの特徴を熟知しているため、業態・商品に最適なサービスの選定が可能です。さらに制作したサイトの統計データを用いて売れるための最適なレイアウトを提案いたします。ネットショップを開設しても売れるか不安、という方はぜひお気軽にご相談ください。

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※2022年7月時点当社調べ