単品通販とは|メリット・デメリット、総合通販との違いや成功のノウハウを解説

category :  EC売上UP

update :  2023/10/11(水)

staff :  nakahara

ECサイトは、複数のカテゴリー・商品を扱う「総合通販」と、特定のカテゴリー・商品を扱う「単品通販」の2種類に大別されます。ECサイトと言えば前者に代表されるAmazonや楽天などの総合通販を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、昨今では単品通販の勢いも増してきています。

この記事では、単品通販の概要やメリット・デメリット、成功するためのノウハウを紹介します。

単品通販とは

単品通販とは

単品通販とは、1種類のカテゴリー商品もしくはブランドに絞って販売するECサイトのことをいいます。たとえば、あるブランドのみの化粧水、乳液、コスメを取り扱う場合は単品通販に分類されます。

単品通販では、カテゴリーやブランドが限定されるため、顧客やターゲットを絞りやすく、販促しやすいという特徴があります。また、単品通販はその特徴から化粧品や健康食品などの消耗品がメインとなります。そのため、定期購入により安定的に収益を上げやすいのも特徴です。さらに取り扱う商品が少ないため、低コストで始められるメリットも持ち合わせます。

総合通販との違い

総合通販とは、幅広いカテゴリーの商品を取り揃えているECサイトのことをいいます。単品通販との違いは次のとおりです。

  単品通販 総合通販
初期投資額
取扱い商品
仕入方法 特定のメーカーがメイン 複数のメーカーと取引がある
施策 リピート施策がメイン 新規・リピートいずれも行う
広告費

たとえば健康食品やサプリメントを取り扱う「やずや」は単品通販に分類されます。これに対してAmazonや楽天市場のように、さまざまなカテゴリーや商品を取り扱うECサイトは総合通販になります。

総合通販は取り扱う商品が多種多様なことから、ターゲットの絞り込みが難しく、幅広いターゲット層にアプローチが必要なため、広告宣伝費が高額になりやすい傾向にあります。さらに、総合通販は競合他社と取扱い商品が被りやすく価格競争に巻き込まれやすいのが特徴です。顧客は価格を基準に購入することが多いため、薄利多売の商売になりやすく、リピーターもつきにくいビジネスモデルです。

そのため、資本力のない中小企業にはおすすめできないビジネス形態といえるでしょう。

単品通販のビジネスモデル

単品通販はシンプルな形式なので、ビジネスモデルも限られてきます。ここでは基本的な3つのビジネスモデルを紹介します。

販売方法 定期購入 クロスセル アップセル
概要 隔週、毎週など一定期間ごとに商品を届ける販売方法 過去に購入した、もしくはカートに入れている商品と関連する商品をおすすめして、抱き合わせで購入してもらう販売方法 過去に購入した、もしくはカートに入れている商品よりもグレードの高い商品をおすすめして、購入してもらう販売方法
メリット
  • 一度の契約で継続的な収入が見込める
  • 収益計算がしやすい
  • 提案が成功すると顧客満足度を高めやすい
  • 売上の安定化を図れる
  • 顧客単価の向上が図れる
  • 質の高い商品に満足してもらえれば顧客満足度を高められる
デメリット 新規契約の獲得が難しい 顧客ニーズに沿った提案ができなかった場合、イメージが悪化し、顧客離れにつながる 顧客ニーズに沿った提案ができなかった場合、イメージが悪化し、顧客離れにつながる

単品通販は定期購入がベースとなります。そのため、化粧品や食材、健康食品など、日常的に使用し、定期的に補充の必要な消耗品が商材として適しています。

なお、上記のビジネスモデルは単体で活用するのではなく、定期購入に申し込んでくれたお客様に対して、ニーズに沿ったクロスセルやアップセルを行うなど、組み合わせることで売上拡大を狙えます。

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単品通販市場における上位企業のランキング

単品通販市場における上位企業のランキング

単品通販市場ではどういった企業が売上を上げているのでしょうか。
ここでは単品通販市場のなかでも「健康食品」に絞った売上高ランキングを紹介します。
通販新聞社が行った2021年度の「健康食品通販売上高ランキング調査」によると、2021年6月から2022年5月における健康食品の売上高のランキング10位までは次のようになっています。

順位 企業名 21年度実績
(百万円単位)
主力商品
1 サントリーウェルネス 102,510 セサミン
2 世田谷自然食品 32,800 グルコサミン、青汁
3 富山常備菜 23,200 第三類医薬品(フルスルチアミン、L-システイン)
4 ディーエイチシー 20,089 ビタミン・ミネラル
5 ファンケル 19,988 ビタミン・ミネラル
6 山田養蜂場 18,745 ローヤルゼリー
7 やずや 16,500 香醋、にんにく卵黄
8 大正製薬 16,000 グルコサミン、青汁
9 わかさ生活 16,000 ブルーベリー
10 えがお 15,156 黒酢、鮫肝油

参照:通販新聞社「健食通販市場、4.5%増<21年度健康食品通販売上高ランキング> 上位100社総計7000億突破、コロナ禍の健康志向、市場は成長維持

1位のサントリーウェルネスの売上は1,025億円で、2位以下と桁が違います。これは台湾でのEC事業が好調なことに起因しているそうです。これから単品通販を始める場合は、海外展開も視野に入れてみるのも良いかもしれません。

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単品通販のメリット

単品通販のメリット

単品通販には次のようなメリットがあります。

  • 初期投資が軽く、新規参入がしやすい
  • 収益の予想が立てやすい
  • 販売促進がしやすく、ブランドイメージを伝えやすい

単品通販は、取り扱う商品が少なく費用がかからないため参入しやすいほか、定期購入がベースになるので収益の見通しが立ちやすいというメリットがあります。また、ターゲットが絞られるため、総合通販よりもマーケティング施策を打ちやすく、ブランディングがしやすいのもメリットとして挙げられます。

初期投資が軽く、新規参入がしやすい

単品通販では総合通販のように多様な商品を仕入れないので、初期投資が少なく済みます。
さらに、商品管理や配送作業にかかるコストも少なく、全体的に低コストで運営できるため、新規参入しやすいです。

収益の予想が立てやすい

単品通販は、リピート顧客や定期購入者をメインターゲットとしたビジネスモデルです。商材もリピートしやすいものを取り扱うため、収益の安定化を図りやすく、予想も立てやすいのが特徴です。
また、自社開発のオリジナル商品をメインに取り扱うことも多いため、同業他社との差別化が図りやすく価格競争になりにくいというメリットもあります。

販売促進がしやすく、ブランドイメージを伝えやすい

取り扱う商品が限定的な単品通販では、ターゲット層も限定的です。特定の属性の人たちをリサーチすることで的確に見込み客を絞り込めるので、確度の高いアプローチを実現できます。

加えて、商品点数が多くないため、商品一つひとつのこだわりやアピールポイントなど、詳細な商品情報の記載が可能です。商品の魅力や想いを伝えやすく、販売促進はもちろんブランドイメージを構築しやすい点はメリットといえるでしょう。

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単品通販のデメリットと対策

単品通販のデメリットと対策

一方で単品通販には次のようなデメリットがあります。

  • ターゲット層が限定される
  • 売れなかったときのリスクが大きい
  • 扱う商材によっては新規顧客の獲得が難しい

メリットで述べた特徴がそのままデメリットになることもあります。しかし、上手く活用できればデメリットを感じずにビジネス展開できるため、メリットになるかデメリットになるかは捉え方の問題といえます。

ターゲット層が限定される

商品が限定的でターゲット層が狭い単品通販では、ターゲットの設定を間違うと認知度が上がらず、売上も立ちません。総合通販のように幅広い層にアプローチできるわけではないので、適切なターゲティングが重要になります。

しかし、はじめから適切なターゲット層を絞り込めるわけではないので、適切なターゲット層に行き着けるよう、何度も繰り返しPDCAを回して、ターゲティングの精度を高めていく必要があります。

売れなかったときのリスクが大きい

単品通販ではある商品が売れなかったときに、総合通販のようにほかの商品で売上をカバーすることができません。また、顧客の母数が少ないため、定期購入者が一人減ったときに売上に及ぼす影響も大きくなります。

これを回避するには、2回目以降に使えるクーポンの配布や、購入回数に応じたインセンティブを用意するなど、顧客にとってメリットとなる施策を打ち出す必要があります。2回目以降の購入につながらない場合は、お客様アンケートを実施するなど、課題を洗い出し改良を重ねていきましょう。

扱う商材によっては新規顧客の獲得が難しい

単品通販での最重要課題は「新規顧客の獲得」です。新規顧客が獲得できれば、リピート施策で定期購入につなげやすく、売上の安定化を図れますが、価格帯が高すぎるなど、扱う商材によっては新規顧客の獲得が難しいことがあります。新規顧客を獲得できなければ、リピート購入や定期購入はありえないので、「初回限定50%オフ」など、まずは初回購入をしやすくする施策を打つ必要があります。

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単品通販を始める手順

単品通販を始める手順

単品通販を始める手順は次のとおりです。

  1. 商材を決める
  2. LPやサイトを作り込む
  3. カートシステム・決済方法を選定する

商材を決める

単品通販を始めるに当たって、まず決めるべきは商材です。繰り返しとなりますが、単品通販のベースは定期購入です。そのため、化粧品や食材、健康食品など定期購入・リピート購入が必要な商材を選ぶのがおすすめです。

LPやサイトを作り込む

商材が決まったら、店舗の顔となるLPやサイトを作り込みます。LPやサイトを作成する際には、次の点に注意が必要です。

コンセプトを明確にする

コンセプトがあやふやだと、まとまりがなくユーザーが見にくいLP・サイトになります。何を訴求したいのかポイントを絞り、ターゲット層に刺さるLP・サイトになるように、コンセプトを明確にしましょう。

購入までの導線を明確にする

ユーザーが「買いたい」と思っても、購入に至るまでの道のりが長いと、途中で離脱される可能性が高くなります。LPはもちろん、サイトでも商品の紹介ページから直接購入できるよう、導線をわかりやすくしておきましょう。

カートシステム・決済方法を選定する

カートシステムとは、オンライン上で商品を購入できるシステムのことをいいます。
カートシステムや決済方法は、ターゲット層に応じて選定しましょう。さまざまなECサイトがあり、似たような商品が出回っている現代では、「決済方法」も購入の決め手となりえます。

商品やLP・サイトに問題がなくても、よく利用する決済方法が使えないだけでカゴ落ちするケースは珍しくありません。ターゲット層に好まれる決済方法を調査し、採用してください。

単品通販を成功させるコツ

単品通販を成功させるコツ

単品通販を成功させるには、次の点を押さえておく必要があります。

  • ターゲットを明確にする
  • 定期購入を増やす施策をする
  • 初回購入のハードルを下げる
  • 最適なカートシステムを導入する

はじめの3つはこれまでお伝えしたとおり、単品通販を成功させるためには欠かせないポイントとなります。ターゲット層を明確にして的確なアプローチを行い、クーポンや割引などで初回購入のハードルを下げ、リピート施策で定期購入につなげましょう。これを一連の流れとして行うことで、安定的な収益を上げることが可能です。

見落としがちなのが、最適なカートシステムの選定です。カートシステムは購買行動の最終段階である決済において重要な役割を果たしています。適切なカートシステムを選べるかが、単品通販の成否を分けると言っても過言ではありません。しかし、カートシステムにもさまざまな種類があり、選定が難しいのも事実です。

そのため、カートシステムの選定・導入は、経験豊富な制作会社に依頼するのがおすすめです。3,000社以上の制作実績を誇る株式会社これからでは、過去の制作によって培った知見を活かして、業態・商品に最適なカートを選定。その機能を最大限に活かし、公開後すぐに売れるサイトを制作いたします。単品通販を最短で軌道に乗せるサポートも可能なので、お気軽にお問い合せください。

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単品通販の成功事例

最後に、当社で担当した単品通販の成功事例を簡単に紹介します。

株式会社サンセリテル札幌様

サプリメントやスキンケア商品を取り扱う株式会社サンセリテル札幌様では、まずLP制作と広告運用にて新規顧客を獲得。さらにポテンシャルのある商品を見つけて、主力商品に据えることを提案しました。また、段階的にサイトの改修やカートの変更を行ってきたことで1ヶ月後には数字が倍になるなどの成果を挙げています。

有限会社プライマリー化粧品様

基礎化粧品やサプリメント商品を販売する有限会社プライマリー化粧品様は、広告運用の費用がかかりすぎているなど、前広告代理店に疑問を感じていたときに弊社と出会います。予算を使い切る運用方法からさまざまな施策を試す運用に切り替えたところ、広告予算が10分の1に減少。ほかにも有効な施策の提案をきっかけにEC事業や広告における理解が深まったそうです。

まとめ

単品通販は、カテゴリーや商品が限定されるため、ターゲット層も狭まります。そのため、売上を立てるのが難しく感じるかもしれませんが、事例で紹介したようにやり方次第では大きく売上を伸すことも可能です。しかし、開始からしばらくは試行錯誤が必要です。

もし自社で試行錯誤して、さまざまな施策を試しているのに売上が伸びない場合は、10年以上さまざまな業態・商品のEC事業に携わってきた当社までお気軽にご相談ください。

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