ネットショップ(ECサイト)が全く売れない理由と対策をわかりやすく紹介

category :  EC売上UP

update :  2024/01/10(水)

staff :  nakahara

「ECサイトを開設したけれども全く売れない」─そんな悩みを抱えていませんか。ネットショップをつくってもすぐに売上があがるとは限りませんが、売れない場合には何かしらの理由が潜んでいるはずです。

そこで、ECショップが売れない主な4つの理由を挙げたうえで、それぞれの理由ごとに改善を図るための対策を紹介していきます。

ネットショップ(ECサイト)が売れない理由

ネットショップ(ECサイト)が売れない理由

ネットショップ(ECサイト)が売れない原因には様々なものがありますが、「集客できていない」「訪問者の離脱が起きている」など、多くのケースで当てはまる理由もあります。

売れるECサイトに変えていく前の対策を考えていく前に、以下の理由から当てはまるものがないか、チェックしてみてください。

  • サイトへの流入が少ない
  • 購入前に離脱が起きている
  • 商品に原因がある
  • リピーターをつくれていない

【関連記事】カラーミーショップは売れないのか|評判からメリットやデメリットを紹介

サイトへの流入が少ない

サイトへの流入が少ないのは、ECサイトへのアクセスが少なく、集客ができていない状況です。ECサイトを開設しても、存在を広く知られていない状況や、検索エンジンでヒットしにくい状況では、サイトへの流入はさほど見込めません。

【確認方法】

Googleアナリティクスなどで、月間のアクセス数に関わる指標を確認する。
・セッション:アクセス数(ユーザーが訪問~閲覧~離脱という行動をとった回数)
・ユーザー:サイトを訪問したユーザーの数

購入前に離脱が起きている

サイトへの一定の流入があっても、購入前に離脱が起きてしまっていると売れない要因となります。ECサイトへ訪問してもすぐに離脱してしまうケースや興味を持つ商品があっても購入には至らないケース、あるいは商品をカゴに入れても購入する前に離脱する、いわゆるカゴ落ちと呼ばれるケースなどが挙げられます。

【確認方法】

コンバージョン率を求める。

・コンバージョン率 = 商品の購入回数 ÷ セッション

コンバージョン率が低いと、購入前の離脱が売れない原因になっています。ただし、ECサイトのコンバージョン率は1~3%程度が目安です。

商品に原因がある

ECサイトにある程度集客できていても、商品が売れない場合には、商品自体に原因があることもあります。商品に魅力がないケースや、品揃えに統一感がなくターゲットがわかりにくいケースなどが該当します。

【確認方法】

コンバージョン率を算出Googleアナリティクスなどで、滞在時間や直帰率に関わるデータ確認する。

・コンバージョン率=商品の購入回数÷セッション
・平均セッション時間:1セッションあたりの平均滞在時間。
・直帰率:1ページのみを閲覧して離脱したユーザーの割合。

商品の問題も、コンバージョン率が低い要因の一つです。また、サイトの滞在時間が短く、直帰率が高い場合には、商品に原因がある可能性があります。

リピーターをつくれていない

新規顧客が中心で、既存顧客のリピーター化が図れていないと、安定した売上があがらない要因となります。また、新規顧客を獲得するための広告費用よりも、リピーターをつくるための施策の方がコストを抑えられます。安定した収益を確保していくためにも、リピーターをつくっていくことが重要です。

【確認方法】

リピート率を算出する。

・リピート率=初回購入者のうち2回目の購入をする人の人数/初回購入者の人数

リピート率は30%~40%が平均的な水準です。ただし、ジャンルによる違いがあり、化粧品や健康食品は高めで、食品や飲料、アパレルは平均的な水準、インテリアはやや低めです。

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売れるECサイトにするためにできる対策

売れるECサイトにするためにできる対策

ネットショップで買ってもらうには、以下の原因別に対策を講じて、売れるECサイトへと育てていきます。

  • ECサイトへの流入が少ない場合
  • 購入前に離脱が起きている場合
  • 商品に原因がある場合
  • リピーターをつくれていない場合

ECサイトへの流入が少ない場合

ECサイトへの流入が少ない場合には認知を広めていくために、次に挙げる対策が有効です。

  • SNSで宣伝する
  • 広告を打つ

SNSで宣伝する

SNSでの宣伝は、InstagramやX(Twitter)、FacebookといったSNSのアカウントをつくり、ECサイトの情報を発信し、フォロワーを増やしていく方法です。最近では、若年層を中心に情報収集手段としてSNSを活用するのが一般化しています。また、SNSはユーザーによる情報の拡散力があることからも、認知の拡大に効果的な手法です。

ECサイトで取り扱う商品やサービス、サイトの特徴などを発信することで、認知度が向上するほか、ブランディングに役立つこともあります。また、商品やサイトの利用方法などについて、ユーザーからの質問に回答したり、ユーザーの声をもとに改善を図ったりしていくことを通じて、サービスの向上はもとより、ECサイトの信頼性が高まることも期待できます。

ただし、通常、SNSの運用によってアクセス数の大幅な増加につながるまでには、ある程度の時間がかかります。また、SNSの種類による特徴やメインユーザーの違いを理解し、自社のECサイトに合ったものを運用することが大切です。

広告を打つ

広告を打つというのは、Web広告を出稿して広告からのサイトへの流入を狙う手法です。Web広告は、短期間での集客力のアップが期待できます。

ECサイトで用いるWeb広告には、リスティング広告やGoogleショッピング広告、リターゲティング広告などがあります。リスティング広告はGoogleなどの検索エンジンで、検索結果の上部や下部にテキストで表示される広告です。ECサイトへの流入を促しやすく、費用対効果が高いとされています。Googleショッピング広告は、Googleの検索結果に商品写真や金額が表示されます。リターゲティング広告は一度サイトを訪れたユーザーに、商品写真や金額などを表示する広告です。

広告の出稿は無理のない範囲内の予算で行うことが大切です。広告費用を掛け過ぎると、経営状態を悪化させるリスクがあります。

購入前に離脱が起きている場合

購入前に離脱が起きている場合は、ユーザーが購入にあたって懸念している点やサイトに使いにくさを感じている点を一つひとつ見直して行く必要があります。購入前に離脱が起きている状況を改善するために見直すポイントとして、以下が挙げられます。

  • 商品の情報を見直す
  • 決済方法を見直す
  • 安心感を与えられているか見直す
  • サイトの導線を見直す

商品の情報を見直す

実店舗であれば、商品を手にとって細部が気になれば細かな点まで見たり、疑問点があればスタッフに確認したりすることができます。これに対して、ECサイトでは掲載されている商品情報をもとに購入を判断するという違いがあります。

そのため、ECサイトでは、たとえば商品の写真が魅力的でなければ、ユーザーの目を惹くのは難しいです。また、正面の写真しかなく、左右や背面がどうなっているのかわからない場合には、購入を躊躇するかもしれません。

そこで、商品情報に関して、写真の撮り方や枚数が適切か、詳細なサイズや材質、ブランド名、カラー、特徴といった顧客の必要な情報を網羅しているかといった点を確認して、見直しを行います。口コミの情報を入れるのも、購入を検討するユーザーの判断材料となるため効果的です。商品情報の見直しにあたっては、大手のECサイトや人気のあるネットショップをチェックして、自社のECサイトと比較して改善点を検討しましょう。

決済方法を見直す

ECサイトでは商品をカゴに入れた後、購入手続きの中で決済方法を選択しますが、ユーザーが希望する決済方法が選択できない場合には、離脱につながることが多いです。ECサイトに導入している決済方法が少ない場合には、見直しが必要です。

クレジットカード払い、銀行振り込み、代金引換、ID決済、コンビニ決済に対応していると、決済方法によるカゴ落ちが起こりにくくなります。

安心感を与えられているか見直す

ECサイトを訪問したユーザーが購入に至るには、サイトの信頼性があるかという点も重要な要素となります。購入するには、ユーザーは名前や住所、電話番号といった個人情報やクレジットカード番号などの入力が必要なため、個人情報の取扱いやセキュリティに不安があると、躊躇する要因となります。また、商品がきちんと届くのかという点も、ユーザーが不安に感じることがあります。

そこで、ユーザーに安心感を与えられるように、ECサイトに運営会社の情報や問い合わせ先を明記し、問い合わせフォームを設置します。また、クレジットカードのセキュリティ対策も必要です。

サイトの導線を見直す

ECサイトは「商品を探しにくい」「必要な情報にたどり着きにくい」「購入方法がわかりにくい」「購入時の入力項目が多く手間がかかる」といったように、見にくい、あるいは使いにくいサイトデザインでは、購入まで至らずに離脱が起きやすくなってしまいます。ユーザーは他のサイトで探そうという心理が働くためです。

現状のECサイトが使いにくいものになっている場合には、サイトの導線設計の見直しが必要です。ユーザーがパッと見て、商品を探しやすく、必要な情報にアクセスしやすいようなユーザビリティを重視したサイトへの改修を行います。

【関連記事】売れるデザインとは|売れるECサイトのデザインについて徹底解説!

商品に原因がある場合

商品の魅力が弱いなど、商品自体に売れない原因がある場合には、広告展開などでは対処が難しいため、取り扱い商品の改善が必要です。商品に原因がある場合には次に以下の対策を講じます。

  • 商品選定を見直す
  • 売れる商品をつくる

商品選定を見直す

何かに特化しているわけではなく品揃えに統一感がないケースや、専門性がないケースなど、どこでも買える商品を販売している場合は商品の魅力が弱く、売れない原因となります。また、競合するショップが多いジャンルでは、埋もれてしまいがちです。

たとえば、紅茶専門のネットショップを運営している場合、品揃えが豊富であっても、スーパーなどでよく見かける商品が中心では売上には結びつきにくいといえます。

そこで商品選定を見直す際には、コアなファンがいるジャンルの商品を揃える、あるいは自分が詳しいジャンルに特化し、専門的な商品を取り扱うのがコツです。他のECサイトと商品の差別化を図れると強みとなります。ただし、需要が少なすぎるジャンルは売上が伸びにくいため、注意が必要です。

【関連記事】ネットショップ開業で何を売るべきか|ネットショップ商品で売れるものを紹介

売れる商品をつくる

ネットショップでは売れにくいものを販売していたのではなかなか売れないため、売れる商品をつくっていくこともポイントです。商品が売れない場合には、品揃えが世の中のニーズと合っていなかったり、流行遅れの商品を扱っていたりする可能性があります。

そこで、大手ECモールや人気のネットショップの売れ筋ランキングなどをチェックして、どのようなものが売れているのか、市場のニーズを調べます。あるいは雑誌やネット、SNSなどの情報やGoogleの検索キーワードをもとに、トレンドの商品を取り入れていくのも手です。

リピーターをつくれていない場合

リピーターをつくれていないのは、新規顧客の2回目以降の購入が少ない状況です。継続して購入してもらうための施策を展開していく必要があります。

リピート購入がお得になる施策を打つ

新規顧客をリピーターに育てていくには、継続的な購入を促進するために、リピート購入がお得になるような施策を行っていきます。たとえば、2回目以降の購入者を対象とした割引キャンペーンやイベントの実施、購入者限定のクーポンの発行、ポイント制度の導入といった方法が挙げられます。

ただし、割引キャンペーンやクーポンの発行を頻繁に行うと、キャンペーン期間やクーポンの有効期間の売上が伸びても、それ以外の時期に売れなくなるリスクがある点に注意が必要です。

顧客との接触回数を増やす

顧客との接触回数を増やす施策は、自社のECサイトの存在を認識し続けてもらうことやファンになってもらうことが目的です。商品発送後のサンクスメールを始め、新商品やサービス、キャンペーンなどを紹介するためのDM、メルマガの配信といった方法があります。

ただし、DMやメルマガを頻繁に送ると、顧客の興味が薄れてしまい、継続的な購入につながらなくなる可能性がある点に注意しましょう。

【関連記事】ECサイト運営にCRM(顧客管理)は必須!活用事例や人気ツール10選

【関連記事】ネットショップ(ECサイト)の成功事例10選|開業で失敗しないためには

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来年度のIT導入補助金は、ECサイト制作が対象外となることが発表されました。 本年度の申請は、16次公募が2024年1月15日、17次公募が2024年1月29日の残り2回となり、 現時点ではECサイト制作に利用できる最後の機会となります。 (※2023年12月18日時点の情報です。)

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ECサイトには売れない時期もある

ECサイトには売れない時期もある

ECサイトには売れない時期があり、一つは開設したばかりの時期です。ECサイトを開設したばかりの時期は認知度が低く、検索エンジンの検索結果でも上位表示されにくいため、売れにくい状況です。また、ECサイトの開設当初のほか、仕入れが上手くいかないときなど、商品点数が少ない時期も顧客に不安感を与えやすいため、売れない時期となります。このほかには、景気変動によって売れない時期もあります。

ECサイトを開設してから軌道に乗るまでには通常、半年から1年程度の期間が必要です。商品が売れないからとすぐにあきらめるのではなく、売れるようにするための施策を展開してくことが大切です。

関連記事:ネットショップ開業のよくある失敗例|成功させるためのコツやEC販売の注意点を解説

まとめ

まとめ

ECサイトを開設しても売れない場合には、集客や購入前の離脱、商品の品揃え、リピーターの少なさのいずれかが理由となっていることが多いです。ECサイトを開設しても売れない場合には原因を分析にし、解決につながる対策を講じていくことが大切です。

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